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さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

竹鶴政孝のスコットランド留学は大変だったろう 1

2015年01月16日 | 

 

連ドラの「マッサン」でウィスキーが話題になっているので、久しぶりに飲んでみたら、なかなか香り高く素晴らしい味わい。本場スコットランドやアイルランドのウィスキーが一番だろうと思っていたのですが、むしろこちらのほうが素晴らしいような?するとサントリーの「山崎」が、イギリスのウィスキーガイド本で世界一の賞を受けました。日本のウィスキーは、いまや世界最高峰に登りつめたようです。

その立役者はおそらく2人。サントリーとニッカの創業者、鳥居信治郎と竹鶴政孝でしょう。竹鶴政孝の生涯は、自伝の『ウィスキーと私』と、川又一英の『ヒゲのウヰスキー誕生す』に詳しく書かれています。


竹鶴は学校を卒業後に、洋酒を扱う酒造会社で働きますが、そこでスコットランドに行ってウィスキーの製造方法を学んで来い、と留学を勧められます。まだ20代前半で当時莫大な金額のかかる留学をさせてくれるのですから、大変名誉なことでしょうが、船で何か月もかかる地球の反対側の国へ、なんのつても紹介もなく、ただ「英文で書いてもらった卒業証書一枚」を持って行くのですから、それは途方もない冒険だったでしょう。

彼はまず太平洋を渡ってアメリカ西海岸・サンフランシスコに到着し、そこでワイン工場を見学、それから大陸を横断してニューヨークに到着。時代は第一次世界大戦の真っ只中。竹鶴は大西洋を渡って英国へ行こうとしますが、ニューヨークで渡航の許可が下りずに2ヶ月も足止めをくってしまいます。途方に暮れていると、下宿のおやじが「それなら大統領に電報を打って文句を言え」と助言してくれます。

まさか、と思いつつも出してみると、その翌日に移民局から許可の連絡が届くのです。竹鶴は「アメリカはなんと面白い国だろう」と驚きます。「これが民主主義」というエピソードですね。合衆国は、主にヨーロッパからの移民で出来た国です(原住民のほとんどは虐殺されてしまいました)。

出身地や言葉の違う様々な民族がひしめきあって開拓をしたのです。とめどもない縄張り争いや紛争を避けてうまくやってゆくには、各地域、各団体が代表を出して議会制を敷くのが合理的です。なので民衆は議員や大統領に対して、おそらくはクラブ連合の話し合いに出てゆくサークルのリーダーとか、クラス委員長、生徒会会長に対するような同胞意識、「うまいことみんなに配慮してよ。よろしくやってくれよ」といった感情に近いものを持っていたのかもしれません。

一方で日本の議員や首相に対する意識は、こういった根っからの民主主義とはメンタリティが違うでしょう。いまだに議員を「先生」と読んだりするし、「大臣」などという時代錯誤的な言葉を使い、民衆の代表(「民主主義」なんですが)というよりは、白紙委任に近い形で従うべき「お上」といった感覚を持っている気がします(当の国会議員も選挙のとき以外は偉そうに勘違いしているやつが多いような)。とても長い間、日本は階級社会でしたからね。

ともあれ竹鶴は、アメリカ大統領に電報で文句を言って、アメリカ東海岸から英国のリバプールへ船で渡ることができたのでした。

 


アスパズィ セパージュ・ダンタン ブリュット

2015年01月07日 | 



なんと高級シャンパーニュであります。年末に友人夫婦を居酒屋に誘い、日曜出勤で
忙しいところを呼びつけたので、払いは俺がと言ったのです。「えええ!?だからって
次回払うとは言わないよ?!」などと、酔ってる割には冷静な念押しをしてやがり
ましたが、義理堅いやつなので、うちに飲みに来る際に奮発してくれたです。

ふたりとも酒が大好きなのですが、シャンパーニュというか泡だけは互いに経験不足。
てか、こんなんよく飲んでいる人ってどれくらいいるの?せれぶってやつ?

というわけで、ふたりとも「まあ…うまいんだろうねえ…」「たしかに泡はきめ細やか
だし、香りもいいけどね…」と歯切れの悪い感想。ううう。「猫に小判」とか、
「豚に真珠」という言葉を思い出す。



右は鴨肉です。ふたりとも日本酒が大好きなので、鴨は大好き。だいたい冷凍モノが
多いのですが、このたびちゃんとした生で手にはいる店を発見したとかで、焼いて
持ってきてくれたのです。

左は下仁田ネギ。素晴らしいタイミングでこれがあったので、オリーブオイルで焼いて
こってりしたバルサミコソースをかけました。「かもねぎ」という言葉は伊達では
ありません。上質の鴨肉と下仁田ネギの組み合わせは、身のしまった刺身に新鮮な
わさび、プリプリの生牡蠣に辛口の白ワイン、とんかつにはキャベツ、蕎麦屋には
日本酒、温泉宿にはきれいな女将さん、というくらい大切な組み合わせではないで
しょうか。

料理には大満足で、シャンパーニュへの賛辞は影が薄くなってしまいました。
ちと悪かったなー。


阿部勘純米吟醸発泡にごり酒がちいさくなってしまって

2015年01月05日 | 

   

ご覧いただければ一目瞭然ですが、毎年年末になると飲んでいた阿部勘発泡
にごり酒が、ついに小さくなってしまいましたー。

おととしあたりから、「あまりにも事故が発生する」とのことで一升瓶に詰めるのを
酒蔵が止めると言い出しており、去年はそれでも注文する酒屋に「大丈夫です!
何年も飲んでいて慣れているんですから、是非一升瓶で!と伝えて下さい」と
お願いし、なんとか手に入れていたのですが…。

たしかに「事故」ばかりであった。友人が開けるときはフタが飛び出して奥さんの
頭に直撃し、その直後には絨毯の上に中身を半分もぶちまけたし、私は万全を期した
つもりでも、上の階の奥さんの服に酒をぶちまけてしまった。

最初は大きなボウルを準備し、次にはボウルの上に一升瓶を立てて口の上には
お椀をかざし、その次にはワインのデカンターをすっぽりかぶせるようにしたり、
とにかく毎年対策のヴァージョンアップをし続けていたのだが、この一升瓶は
それらをことごとく上回り、大騒ぎの末に部屋を酒臭くしてくれたのであった。

だから今年こそは一滴残らず胃袋に収めてやろうとはりきっていたのに…。

スクリューキャップになっちまったもんだから、ビニール袋をかぶせてほんの少し
ずつ開きながらガスを抜くことが出来てしまったではないかw

さびしい。さびしいよ。阿部勘さん、一升瓶を復活させてよ。「事故の苦情」なんて
出しませんので!


80 Vecchie Vigne DOP Primitivo di Manduria

2014年10月27日 | 

            

ヴェッキエ・ヴィーニェ DOP プリミティーヴォ・マンドゥリアという実に長い名前。

ビンがデカイ。こんなに厚くて重いのは初めてwww



画像が少し暗いのでアップにします。

イタリアはプーリア州、長靴のちょうどアキレス腱に位置するあたりのワインです。

デパートで人気の「イタリア展」で、試飲させてもらって購入しました。最初は手頃な
値段のものを飲ませてもらいましたが、「もうちっといいやつを…」というと、小声で
「おいくらくらいまで…?」と相談になりまして、これが出てきたわけです^^;
飲んでみて「うまい!」となると、少々値が張っても買わないとなぁ…(^益^;

「80年のワイン」とありますが、80年寝かせたというわけではなく、樹齢80年の古木
を使ったワインなのです。葡萄の木が古くなると、根が地中の奥深くまではるわけ
でして、様々なミネラルなどが吸い上げられ、ワインの味が奥深くなるのです。

たしかに!複雑なアロマ。ふんわりと煙草やココアのような香り?まろやかでバニラの
余韻も残る。長い年月を経たゆえの様々な経験値が凝縮されて熟成されたような…。


 この酒は、酒のみ仲間の友人夫婦と飲みました。良い酒はひとりで飲むよりも、一緒に楽しく飲むほうがずっといいものです。「こんな80年の古木の美味い酒を、毎日のように飲めたらいいだろうなあ~」と私が言うと、友人の奥さんは「すぐにもっと良い酒を飲みたいなあ、ときりがなくなって、いつまでも満足できませんよ」とおっしゃいました。

 う~む、たしかにその通りかもしれません。幸せにはすぐに慣れてしまって、欲望には際限がない。なまじ喜びを知ってしまうと、欲求不満が不幸の元になる?

 先日ちらりと見たニュースで、「日本人の幸福満足度は、世界的に見てかなり低い」ということを言っておりました。「そりゃそうでしょう」と思いました。日本人は、「蛇口をひねれば清潔な飲料水が際限なく出てくる」ということにも、「外を歩いていて襲われる心配がない」ということにも、「○×なんて大嫌いだ」と言ったってしょっぴかれないことにも、幸せは感じません。

 でも職場の同僚や上司に意地悪をされたり、嫌いな奴が年収1000万円だったり、威張っている同級生がはるかに有名な学校に合格したり、友人の彼氏が優しくてイケメンなのに、自分が全然もてなかったりすると、すごく不幸な気分になります。そして世の中にはモノが満ち溢れていて、いくらでも容易に手に入れられる奴がいるっていうのに、自分の手には入らないと欲求不満になるのです。幸福度は「絶対値」ではなく、目にする他人と比較した「相対値」によるものが大きい。

 いま政治は経済を回すことに全力を尽くしています。後押しされている企業は商品を売ることに全力です。「欲しい」と思わせることに、あらゆる手管を利用します。「必要なものを供給する」のではなく、「欲しい」という気持ちを駆り立てて「欲求を生み出す」のです。それは際限がないので、永遠に満足することはなく、永遠の不満足状態になるわけで、それは幸福よりも不幸を生み出すほうが大きいでしょう。蛇口から出る水には幸福を感じることはなく(みんなそうだもん)、新型のスマホが手に入らないことには不幸を実感します(あいつは持ってるのに!)。連れ合いがいることにはそれなりに幸福を感じても、その連れ合いとうまいもん食ったり旅行に行けたりしないと、「幸せだ」という実感はもてないかな?

 まあ私が思ったことは、モノが溢れ競争を煽る経済先進国で、格差を広げてゆけば多数の人々の欲求不満は高まり(まわりがみんなボンビーなら不幸は実感しないのだけど)、普段から「満ち足りていて幸せだ」と感じる人々の数は減るに決まっているということです。繰り返しますが、世の中は欲求不満を煽るのに全力なんだから。

 私も普段安いワインを飲んでいるときは、それほど幸せとは感じません。そもそもワインなんて贅沢ですけど。まあたまにこんなふうに「樹齢80年の古木のワイン」を飲んだときには幸せを感じるわけですが^^;


さっぱりとこってりのワイン ~アルザスとアマローネ

2014年08月31日 | 

           

カーヴ・ヴィニコル・オルシュヴィレール、ヴァン・ダルザス・リースリングという
やたらに長い名前ですな^^; フランス・アルザス地方名産の、リースリング
という葡萄を使った白ワインです。

明るいレモンイエローの色で、やや酸味を感じるさっぱり系。フルーティな香り
が素晴らしく、蒸し暑い夏には冷やして飲むのが最高です。

    

もうひとつはベルターニのアマローネ・ヴィッラ・アルヴェーディ。アマローネとは
イタリア・ヴェネト州で作られる、こってり系の赤ワイン。

葡萄を収穫してから何か月も陰干しして、何年かオーク樽で熟成させてから
瓶詰されるという、手間ひまかけて濃厚な力強さを作りだしているのです。
重厚で華麗。ああ、なんて豊かな気分に浸れるのでしょう。。。

上記の2本を続けて飲むということは、まるで清楚で可憐な花屋のお嬢さんと
爽やかな風の吹く高原でデートをしたあと、夜景の見える高級ホテルの
静かなラウンジで、ジャズの生演奏を聴きながら妖艶な美女とグラスを傾けて
いる気分。 …どっちも実現してねーけど…


さすがに2本飲むと酔いが回ります。ところでネットで出回った、ハ○モトセーコ
さんの「ブチュ~~w」画像をご覧になりましたか?「酔ってた」というが…。

かつてのスケーターとしての姿を尊敬していたので、さすがにげんなりです。
どう見てもセクハラ以外の何物でもないように見えますが、これがどんな状況で
それぞれがどんな気分だったかは誰にもわかりませんので、ハラスメントが
あったとは断罪できません。

しかしユズル君にやってたら?「スケート界ではキスやハグは普通にしてる」と
弁解しておりましたが、おっさんコーチがマオちゃんやカナコちゃんにするのか?
腕を首に巻いてがっつり生チューでっせ。。。

ハラスメントは「あったかなかったか」ではなく、どれだけ誰かが嫌な思いを
したか、過失があったかというグレーな程度問題なのです。法律ってかなり
そういう事がありますよね。

今回は限りなく「黒」な気がしますが、セーコさんはもう十分に罰を受けました。
だってあんなおっそろしい画像が全世界に半永久的に拡散しているんですよ。
家族や友人たち、知り合いの目に触れるんですよ。ひどすぎる暴力です。

私もカワイコちゃんを見れば、心のなかで「でへへ♪」となります。外でも?!
でも、ありえないだろうが妄想や情欲が実現したりすると、ああいう構図に
なるんですね!それはおぞましひ・・・

というわけで、アルザスの白ワインと妖艶なるアマローネにしておけば
いいんだな…^^;