暖冬の影響で今年は桜の開花が早い、18日になりそうだという天気予報。だろうなぁと思っ何紙かの解説記事を読むと、そろって目につく「休眠打破」という専門用語で開花までの仕組みを論じている。
花が散った桜は、夏に翌年のため「花芽」(かが)を作ってから休眠する。これが開花するためには冬の一定期間低温にさらされる「休眠」が必要であり、やがて時期が来ると目覚める。この目覚めを「休眠打破」と呼ぶ、という内容だ。
休眠打破、ドラゴンボールを思わせるような四文字語だ。かっこいい。広げた両手を胸の前で合わせ、力をためて、ためて、ためて「はっ」と一閃、天に向かって腕を突き出す…、そんな光景が浮かぶ。
その樹の下には死体が眠る、と断じた梶井基次郎の「桜の樹の下には」を学生時代に読み、なるほど、と妖しい花びらの乱舞と地中深く眠るシャレコウベの因果関係をおもった。その白い骨が根っこをゆさぶり、休眠打破と一喝している様などを想像してみる。
朝の散歩コースのサクラもいくつか蕾がふくらんできた。それでもいつも都心よりは開花が遅れるから22日、23日くらいかな。花が数輪咲いたときを開花と定義していて、開花から1週間で、全体の80パーセントほどが開く「満開」になる。となると多摩川土手に満開の桜が見られるのは月末くらい。
毎年春は、花の成長も楽しみな多摩川散歩道Aコースなのだ。
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