26日の日曜まで「紅葉まつり」を開催、という案内を新聞の多摩地域版に見つけた土曜日、百草園まで出かけた。JR立川からモノレールで高幡不動に、そこから京王線に乗り換えてひと駅で「百草園駅」だから、電車での移動距離だと自宅から吉祥寺の井の頭公園までと同じくらいだ。
高校の下車駅が高幡不動だったから、当時は授業さぼって多摩動物園や百草園でぶらぶらすることもあった。動物園では動物のスケッチ、クロッキーを、百草園では…、そうか、こっそりデートしたこともあったような気もする、ふふ。だから庭園や山道にはなじみがあるのだけれど、川崎街道の脇をはいった上り坂はその頃よりもずっときつい。
百草、というのは草深いといった意味で名づけられたと聞いた。さかのぼれば江戸の享保年間、家康の長男、岡崎三郎信康を追悼するために建立された寺の庭園だったが明治時代に廃園になり、生糸商人が所有していたものが京王電鉄に移管されたという。文化文政の頃には粋人の句会や茶会にも利用されたとパンフレットに書いてある。往時をしのんで芭蕉の句碑も設置された。
300円の入場料を払って正門の長い坂を登るとかやぶきの松連庵に出る。手前の梅の古木を囲む広場には屋台や茶屋が店を開き、玉こんにゃくや焼きソバのいいにおいがする。俳句会や小中学生の写生大会の案内も掲示されていたが、それらしい様子は見えなかった。
紅葉の色づきはもうひといき。「芭蕉天神」に向う途中で見つけたイロハもみじの葉は青々と陽を照り返していた。それでも椎の木の巨木の根っこや緋毛氈を敷いた茶室などを素材用にデジカメで撮影。特製ソースのたこ焼きは粉っぽくてアレだったけれど、のんびりくつろいだ週末の遠出散歩だった。
memo:デセプション・ポイント|角川文庫(ダン・ブラウン/越前敏哉 訳)読了
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます