不適切な表現に該当する恐れがある内容を一部非表示にしています

牛込・神楽坂 酒問屋 升本総本店の別館「涵清閣」 主人が語る

三世紀に亘り問屋を営む升本総本店の徒然を毎日更新!!商品情報からビアガーデン・試飲等イベント情報、酒文化経済・書評等々!

雪見酒、月見酒、花見酒、酒の種類

2008-01-23 10:39:17 | その他
東京都心では久々の雪。
一番気になるのは物流部隊の安全ですが、
彼らのことです、細心の注意を払ってくれることと信頼しつつ、雪つながりの徒然。

酒問屋ですから雪といえば雪見酒が思いつきます。
後は、お酒を貯蔵する雪室とか、そもそも「寒造り」のような温度管理も雪があると良いよな?とか。
その他、積雪の多い地域の分布と日本酒の消費量の分布が見事に一致している、という話とか。
そういえば、以前、中国の留学生が雪に感動していたのを思い出しました(寒いけど水蒸気の供給が無いので雪はあまり降らないらしいです)。
日本の風土を語る上で、雪は大事なキーワードのようです。

こな雪 つぶ雪 わた雪 みず雪 かた雪 ざらめ雪 こおり雪

これは太宰治の「津軽」の冒頭に記された、津軽の7つの雪。
大学の言語学の講義(確かサピア=ウォーフ)で、イヌイットには百を超える雪(を示す単語)があるという記述を見た覚えがありますが、日本にも沢山の「雪」がありそうです。
(厳密には、イヌイットの場合は語幹で、日本の場合は「○○雪」と、雪+それを形容する言葉ですから、単純に比較することは出来ませんが)

では、「酒」の場合、どんな酒があるのでしょうか。

雪見酒、月見酒、花見酒、、、、風流ですけど、宝塚みたいでもある。
おもいで酒、悲しい酒、夢追い酒、、、演歌です。

あとは、広辞苑をパラパラと、、、、こんな時「逆引き広辞苑」が便利ですね。
酒の種類ではなく行為としての「酒」には「雪見酒」以外にもこんなものがありました。

揚屋酒:揚屋で飲む酒。弊社地元の神楽坂、ですね。
朝酒:読んで字の如く。可能なのは正月のみ?
酒:(佐渡で)嫁が婿方に着くとすぐに出す酒。へぇー。
居酒:居ながらの酒ではなく、居酒屋で酒を飲むこと。普通といえば普通。
意地酒:意地になって無理に飲む酒。そこまでしなくても。
色酒:色茶屋で飲む酒。ほう。
打越酒:酒宴の席で、席次などによらず名指しで自由に盃をさして酒を飲むこと。今は席次で飲むことも少なくなりました。
追酒:いわゆる迎え酒、ですね。実はしたことない。
長酒(おさざけ):一座の長になった時に座員にふるまう酒。なりたいものです。
空酒(からざけ):肴なしに飲む酒。弊社の酒飲みはこれですが、私は駄目。
軽薄酒:宴会でつきあいのために飲む酒。もったいない。
気色酒:人の機嫌を損ずることを恐れて強いて飲む酒。これももったいない。
源氏酒:二組に分かれて源氏物語の巻名や人物名を応酬しつつする酒宴の遊戯。いや、優雅です。今ならジャニーズのグループとメンバー名でしょうか。

「あ行」「か行」でこの数です。またの機会に。

(附属酒類経済・文化研究所)

-写真はその名もずばり、小説「雪見酒」中身は今度酒の本棚(でご紹介。

ランキングにエントリーしてみました。面白い!と思って頂けたらクリック!!→人気ブログランキングへ

牛込・神楽坂 酒類卸 升本総本店
http://e-masumoto.com/default.aspx
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする