何とか探し出して続けてきた本シリーズですが、あと3~4回で終了しそうです
ま~、伊万里に興味の無い人にしてみれば、「古くさい瀬戸物」でしかない訳で、よくぞ160個も買ったもんだというところでしょうか。
さて、今回の品は中期の品ですが、色絵というよりは染付にちょっとだけ色絵を入れたというタイプの品です
「染付色絵波千鳥文六寸皿」
見込み中央に五弁花が描かれ、その外周に文様を描いた品は、中期の染付でよく見かけますが、この品は若干の色絵で加飾されています
染錦というのはもっと派手な品でしょうし、かといって染付だけでもないということで「染付色絵」という表現にしています。
二重圏線の外側に描かれているのは恐らく、波と千鳥、そして海藻と思われる文様です
実際、中期の品にはこういった海藻を描いた品がありますので、恐らくそれに赤・黄・緑といった柿右衛門的な配色の色絵を加飾したのだと思います。
見込み中央の五弁花も色絵で描かれています
裏面は中期の姿をしていますが、若干時代の下がる印象はあります
この品、業者さんは元禄古伊万里として扱ってしましたが、全体の雰囲気などから判断すると、享保~宝暦期という印象です。
元禄古伊万里の華麗さとは別の、なにやら物悲しいような雰囲気を持ったお皿だと思っています。
入手したときはそれほど魅力的には映らなかったんですが
こうして何年かぶりで出してみると、個性的な品であることを再発見した次第です。
酒田の場合、江戸期は北前船で繁栄していましたので
恐らく結構な数の伊万里があったんだろうとは思います
現在地元で発見できるのは、ほとんどが幕末~明治伊万里ばかりのようです。
ウチの在庫はあと少しですが、とりあえず最後まで紹介して行こうと思っています。
あくまでも染付が主役のようですが、このちょっとだけ入った色絵が
デザイン上のポイントだっんでしょうね。
見込の色絵の五弁花など、初めて見たような気がします。
伊万里にはいろんなものがありますよね。
先入観に囚われないで、新しい発見をすることも骨董の楽しみですよね(^_^)
コレクション数も160点になったのですね(^_^)
昔は、酒田は古伊万里が豊富だったのでしょうけれど、今では、その多くが東京などに流れてしまったのでしょうね。そうした地の利の悪い中、随分と頑張りましたね。
私のコレクションも峠を超えた感があります。これから紹介するものは、以前に紹介したものの再紹介が殆どになりそうですが、引き続き見てやってください。
良くこのデザイン、特に色の配置を考えついたものだと思います。
酒田の人さんらしい品です。