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波平さんのような中間層が消えていく。

2020-02-05 20:47:17 | 日記
米国では中間層の失われた雇用が低賃金仕事に流れている。技術革新による失業は短期的であるという神話が崩壊。
日本もまったく同じである。新自由主義経済の席巻により能力ある者に高額の報酬で報い、さらにステップアップしてもらい、能力のないものは降格、もしくは依願退職してもらう。新自由主義経済時代の企業経営はドラスティックに人事を動かす。それも、スピーディーに、当然のことながら結果をすぐだせない社員は配置転換、依願退職、クビとなる。企業人口のボリュームゾーンである中間層が減るのは当然である。
2001年公開の映画[海辺の家]で建築家のケビン▪クラインが20年勤めた会社を突然、クビになる。アメリカのドライな企業方針にびっくりしたものだが、数年後には日本IBMでの依願退職の強引なやりかたが話題になった。
紙切れ一枚を読みあげ、呆然とする社員に私物を持って立ち去るよう指示する人事部のもの。この非人情的光景があちこちで見られるようになった。
あれから20年、今や世界の企業で中間層が減りつつある。
その新自由主義経済の実行者の象徴的人物は冤罪(あえて断言する)で犯罪人としてメディアに扱われているカルロスゴーン氏である。彼のようなドラスティック経営により売り上げをあげる経営者の高額報酬は戦力外を通告された社員の死屍累々の成果である。
しかし、日産だけでなくトヨタでも季間工などの契約、派遣社員の下層所得者の労働により、収益をあげていた製造業が今日の企業の実態である。
この新自由主義経済をいつまで継続するかで、緊張という要因のもとに精神や身体を不調にする人が増大するのかを読むことができる。
集団行動が得意な日本民族は同調圧力という力を生みやすい。しかし、戦後民主主義が新しい価値観として広がった頃はこうした同調圧力を跳ね返す個人の尊厳と人権意識が大切にされていた。その当時の社会の空気が一変し、自己責任のなのもとに落伍者を叩く空気のなかで、ひりひりとした社会に癒しを求めてさ迷う今の人びとの姿がる。
今、社会が悪い。
悪い社会の問題点をきちんと指摘しなければ、正義感のある人々のストレスはたまるばかりである。


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