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村上春樹の「風の歌を聴け」を読んで伊藤詩織さん事件を思い出した

2020-09-25 17:50:40 | 日記
村上春樹の「風の歌を聴け」を読んで伊藤詩織さんの事件を思い出した。
バーのトイレで泥酔した女の子を家まで運んで、ベッドに寝かし自分は椅子に座ってぼーっとしていた。その子が目覚めて、明らかに男にやられたと思いこんで「酔って意識のない女と寝るねなんて最低な男」と言われる。

伊藤さんの告発は勇気ある告発として世界で称賛されている。
以下は記事のコピーである。
米誌タイムは22日、毎年公表している「世界で最も影響力のある100人」に、自らの性暴力被害を公表したジャーナリストの伊藤詩織さん(31)を選んだ。日本からは、全米オープンテニスなどで人種差別への抗議を表明した女子テニスの大坂なおみ選手も選ばれた。
伊藤さんについては、上野千鶴子・東京大名誉教授が紹介文で「勇敢な告発は日本の女性たちに変化をもたらした」とたたえ、性暴力告発キャンペーン「#MeToo運動」などを後押ししたと評価した。またこれらの動きが政府の性犯罪・性暴力対策の強化方針につながったとして、「日本社会はようやく、性暴力を拒否しつつある」とつづった。

私は、伊藤さんを酔っ払うなんてはしたないと誹謗中傷した杉田議員や漫画家の女性達の、男社会に媚びるメッセージを許せないが、右翼雑誌のHanadaのように「最低な男」を擁護する連中はハンフリーボガードの「カサブランカ」のような男の矜持を題材やテーマとした記事や企画を掲載しても、読む気になれない。つまり全編が卑劣で愚劣な編集方針が蔓延しているにちがいないからだ。
よく紹介するフーテンの寅はそうした矜持があるからこそ、酔った女を優しく介抱しながら、常に一線を超えない。例え女性が酔ったふりをしていても。そうでなくてはロマンチックな気分に酔うことなどできない。
村上春樹の「風の歌を聴け」の主人公に感情移入しながら、でてくる音楽が実にタイムリーで素敵だと思えるのはロマンチックを愛しているからである。



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