『核廃絶の力学
Dynamics of European nuclear disarmament』
K・コーツ(編著)/丸山幹正(訳)/勁草書房1984年
当時の情勢を分析したものであるが、現在もその意味を失っていないこともある……。
--アメリカの世界戦略は、ソ連の脅威をつくりだし拡張していく……。
そのアメリカには脅威はないというのだろうか?
--核兵器は使われないものではないという。その例はヒロシマ・ナガサキだという。
一番の脅威はどこの国かは、事実をみて判断するべきだろう……。
--しかし、イギリスくらいの核保有国も、人類破滅をつくりだすことはできる時代でもある……。
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チキンレースはラッセルの表現。下「」引用。
「一九五九年、バートランド・ラッセルは超大国の対決を説明するのに、次のような有名な比喩を用いた。
「核による冷戦状態が出現すると、米ソはダレスの言う“瀬戸際政策”を採用した。これはアメリカの裕福な子弟のスポーツ“チキン!(憶病者)”からヒントを得たものだという。一本の長い直線道路の真ん中に白線を引き、二台の車をそれぞれの端から同時にスタートさせ、白線上で停止させるというものである。車が線上に近づくにつれ危険度が増すが、衝突の危機を回避すれば“チキン!”と罵声を浴び軽蔑の的となる。有産階級の子弟によるこのゲームは、デカダンで不道徳だと批難されている。しかしこのゲームが政治家によって行われる時には、自分の命だけでなく、無数の人々の命を危険にさらすにもかかわらず、お互いに他方を批難するだけである。全くバカげたことである。明らかに責任は両者にある。一時的なゲームが成功しても、対面を失った方は早晩核戦争も辞さなくなるだろう。“チキン”呼ばわりに耐えられなくなる時が来るだろう。その時政治家は、世界を破滅へと導くのである。」
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ブッシュの“チキン”レースにのせられないことをロシアやポーランドにもとめたい。
--また、小泉元総理たちが、“チキン”レースに参加。
しかし、彼はイラクにさえも行かなかった……。
--日本の“チキン”ゲームをする者は安全な所にいる……。
中国というカード。下「」引用。
「更に核兵器の拡散によって、ゲーム理論は著しく複雑化した。フランスの抑止力は、有事の際にアメリカが彼らを防衛しない場合でも、独自の戦力を展開するためのものである。また中国が核保有国になったことによって、三つどもえの“チキン”ゲームが出現し、米ソの“チャイナ・カード”争奪戦も一枚かむことになった。比喩はここで混乱を来たすが、ラッセルのルールに従えば次のようになる。中国の抑止力は、少なくとも理論上、米ソの“チキン”ゲームに加担しようとするものを阻止することにあるだろう。」
大国の勘違いとして。
--軍事費が突出によってしか、大国の威信を維持できないと錯覚するようになったという。
ゼロサムゲームにむかわせるアメリカの戦略……。下「」引用。
「一九七九年十二月のアフガン侵攻以後、アメリカの対中軍事援助の拡大によって、中国の超大国化が早まるのではないかと見るむきもあるが、-略-中国は敵対する米ソの間に立って双方の軍事外交上の成り行きを見つめ、そこに相互の利益を探る余地がある。ソ連は軍事的経済的に食うか食われるかのゼロサム・ゲームを強いられる。」
かつての日本のようでもある……。
古代ローマの格言を今もつかう古代人のような現代人……。下「」引用。
「マウントバッテン卿は次のように指摘している。
「“平和を望むなら、戦争に備えよ”という古代ローマの格言を、いまだに信奉しているものがいるが、これは全くのナンセンスだ。総体的不確実性が増大すれば、自己の確実性が増大すると考えるのは破滅的幻想でしかない。」」
絶好の軍縮のチャンスを失ったという。
「NATOはこの時ソ連と絶好の取引ができたにもかかわらず、早期交渉のタイミングを失したのである。-略-一九七九年十二月、アメリカは満を持したかのようにNATO(及びソ連)に飛びかかり、ヨーロッパの新型核ミサイル配備を決定」
核保有国は恫喝によって世界平和をつくろうとしている、ならず者国家である。
--イラクやイラン、北朝鮮のことでは、アメリカも理解できるようだ。
また、フランスや、英国も……。
--イランなどは、これらの核保有国のうつし鏡でもある。
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Dynamics of European nuclear disarmament』
K・コーツ(編著)/丸山幹正(訳)/勁草書房1984年
当時の情勢を分析したものであるが、現在もその意味を失っていないこともある……。
--アメリカの世界戦略は、ソ連の脅威をつくりだし拡張していく……。
そのアメリカには脅威はないというのだろうか?
--核兵器は使われないものではないという。その例はヒロシマ・ナガサキだという。
一番の脅威はどこの国かは、事実をみて判断するべきだろう……。
--しかし、イギリスくらいの核保有国も、人類破滅をつくりだすことはできる時代でもある……。
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チキンレースはラッセルの表現。下「」引用。
「一九五九年、バートランド・ラッセルは超大国の対決を説明するのに、次のような有名な比喩を用いた。
「核による冷戦状態が出現すると、米ソはダレスの言う“瀬戸際政策”を採用した。これはアメリカの裕福な子弟のスポーツ“チキン!(憶病者)”からヒントを得たものだという。一本の長い直線道路の真ん中に白線を引き、二台の車をそれぞれの端から同時にスタートさせ、白線上で停止させるというものである。車が線上に近づくにつれ危険度が増すが、衝突の危機を回避すれば“チキン!”と罵声を浴び軽蔑の的となる。有産階級の子弟によるこのゲームは、デカダンで不道徳だと批難されている。しかしこのゲームが政治家によって行われる時には、自分の命だけでなく、無数の人々の命を危険にさらすにもかかわらず、お互いに他方を批難するだけである。全くバカげたことである。明らかに責任は両者にある。一時的なゲームが成功しても、対面を失った方は早晩核戦争も辞さなくなるだろう。“チキン”呼ばわりに耐えられなくなる時が来るだろう。その時政治家は、世界を破滅へと導くのである。」
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ブッシュの“チキン”レースにのせられないことをロシアやポーランドにもとめたい。
--また、小泉元総理たちが、“チキン”レースに参加。
しかし、彼はイラクにさえも行かなかった……。
--日本の“チキン”ゲームをする者は安全な所にいる……。
中国というカード。下「」引用。
「更に核兵器の拡散によって、ゲーム理論は著しく複雑化した。フランスの抑止力は、有事の際にアメリカが彼らを防衛しない場合でも、独自の戦力を展開するためのものである。また中国が核保有国になったことによって、三つどもえの“チキン”ゲームが出現し、米ソの“チャイナ・カード”争奪戦も一枚かむことになった。比喩はここで混乱を来たすが、ラッセルのルールに従えば次のようになる。中国の抑止力は、少なくとも理論上、米ソの“チキン”ゲームに加担しようとするものを阻止することにあるだろう。」
大国の勘違いとして。
--軍事費が突出によってしか、大国の威信を維持できないと錯覚するようになったという。
ゼロサムゲームにむかわせるアメリカの戦略……。下「」引用。
「一九七九年十二月のアフガン侵攻以後、アメリカの対中軍事援助の拡大によって、中国の超大国化が早まるのではないかと見るむきもあるが、-略-中国は敵対する米ソの間に立って双方の軍事外交上の成り行きを見つめ、そこに相互の利益を探る余地がある。ソ連は軍事的経済的に食うか食われるかのゼロサム・ゲームを強いられる。」
かつての日本のようでもある……。
古代ローマの格言を今もつかう古代人のような現代人……。下「」引用。
「マウントバッテン卿は次のように指摘している。
「“平和を望むなら、戦争に備えよ”という古代ローマの格言を、いまだに信奉しているものがいるが、これは全くのナンセンスだ。総体的不確実性が増大すれば、自己の確実性が増大すると考えるのは破滅的幻想でしかない。」」
絶好の軍縮のチャンスを失ったという。
「NATOはこの時ソ連と絶好の取引ができたにもかかわらず、早期交渉のタイミングを失したのである。-略-一九七九年十二月、アメリカは満を持したかのようにNATO(及びソ連)に飛びかかり、ヨーロッパの新型核ミサイル配備を決定」
核保有国は恫喝によって世界平和をつくろうとしている、ならず者国家である。
--イラクやイラン、北朝鮮のことでは、アメリカも理解できるようだ。
また、フランスや、英国も……。
--イランなどは、これらの核保有国のうつし鏡でもある。
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