磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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出版ニュース 1983年7月下旬号

2008年09月01日 | 読書日記など
『出版ニュース 1983年7月下旬号』
   出版ニュース社・編/出版ニュース社1987年

この雑誌が原爆小文庫にあるのは、長岡さんの記事があるからだと思います。



--こういうタイトルの記事である。

「反核の高まりが生んだ原爆文学の集成
 -『日本の原爆文学』全15巻の刊行にあたって-
       長岡弘芳(文芸評論家・詩人)」

原爆文学が読まれていないからと、原爆小文庫ははじめられた……。

全集というものを読む人も、当時も少なかっただろうが……、。

長岡さんは書く。下「」引用。

「 この夏、三八年間の集成として、『日本の原爆文学』(ほるぷ出版・現金定価=五七○○○円」、刊行記念特価=五四○○○円)が刊行された。〈「核戦争の危機を訴える文学者の声明」署名者〉の企画によるものだが、全一五巻、菊判・9ポ二段組で、各巻平均四七○頁。「雑誌の時代」といわれる当今、これはかなり壮大で良心的な、そして冒険敵な企画である。当事者の一人として、この企画が成功することを心から願わずにはいられない。
 また十数年前、『原爆文学史』なる見取図を提出したものとして、ここに至るまでの曲折を思いうかべるとき、少なくはない感慨にとらえられもする。」

こんな感想も書いている。下「」引用。

「大江健三郎氏を含む最初の打ち合わせの席で知らされたとき、私は殆ど茫然とした。うかつと言えばうかつだったけれど、鉄は熱いうちに打て、八三年夏の実現をめざすなら、実質的には半年ほどの期間しかない。大江さんが「文学全集的な完全主義はさておいて、この際とにかく手許にあるものを」と言ってくれたのは救いだった-略-」

売れるうちつくらないと、出版されないという状況だったのでしょうね。

時代の流れというもの……。

戦争愛国美談まで語られる政治家が総理大臣になった時、ずいぶん変化するものだと驚いた……。

原爆文学。何があったかを知ること、思想的なもの、心理的なものをクリアーしているものは以外にも少ないと思う……。

何でも原爆文学ならいいのだろうか?
--原爆文学がめざすものは平和じゃないのだろうか?

文学よりも、はるかに成功されている語り部。
--語り部は平和の種という人たちもいる……。

それに比べて、この文学が平和の種と自信をもっていえる作品はいくつあるのだろうか?

ボクは一番に、永井隆博士の作品が平和にはいいと思っている。
--平和とは何かを永井はきちんと考えている……。

【目次】

平和はイデオロギーの問題ではないことも、理解している人の作品がいいと思う。

そして二番には、強く平和を訴えるために、ヒロシマの事実を大切にした大田洋子の作品がいいと思う。

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今では、何十年前の本では日本語も旧字で書かれたものであり、当時の事情を知らない読者が多いので、きちんとした注釈を入れていただきたいとも思う。








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