磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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原子力と人類 現代の選択

2008年06月12日 | 読書日記など
『原子力と人類 現代の選択』
   日本科学者会議・編/中島篤之助、石崎健二、
     福地保馬、野口邦和(編集委員)/リベルタ出版1990年

帯に書かれてあります。下「」引用。

「21世紀を見据え人類史の重要課題に挑む!」



編集委員の中島篤之助と野口邦和は、JSA関係者。下「」引用。

「日本科学者会議(JSA)第一五回原子力発電問題シンポジウムは一九八九年八月二六~二七日、北海道大学クラーク会館と農学部を会場に開催された。参加人員は延べ五○○名であった。翌二八日には折から函館地方に再上陸した台風を冒して泊原子力発電所の見学がおこなわれ、四八名の人々が参加した。
 日本科学者会議の第一回原発シンポは一九七二年に北海道岩内町で開催されたから、一七年ぶりで“里帰り”をしたことになる。」

社会党知事であったが……。下「」引用。

「短時日のあいだに五○万に達する賛成を結集した。北海道の人口が五九○万であることを考えれば、北海道民が泊原発の運転にたいし、いかに大きな不安を持っていたかが理解できるであろう。
 しかし、道議会に出されたせっかくの請願は、二つながら“行政の継続性”を理由に泊原発の運転を容認する社会党知事の意見書をもとに、自民党に匹敵する大勢力を擁する社会党を含め、あっさりと否決をされてしまったのである。
 北海道にはもう一つ重大な問題がある。それは動力炉・核燃料開発事業団が幌延町に立地を計画している高レベル放射性廃棄物の貯蔵工学センター問題である。この問題も数年前から道議会で議論がつづけられていて、道民の強い関心の的であった。
 以上のような情勢を踏まえて、北海道での開催が決定されたのである。」

安くはならなかったし、雇用もつくられなかった……。下「」引用。

「原発誘致のメリットとしてのさまざまなこしとがささやかれ、喧伝された。たとえば、「出稼ぎがなくなる」「失業もなくなる」(季節労働でなく通年雇用になる)、「村が豊かになる」、「暮らしもよくなる」などのほか、村に収める税金や水道などの公共料金も払わなくていいというようなうわさが、まことしやかに流されたものである。
 ところがどうだろう、泊原発一号機の運転が始った現在、水道や各種公共料金は国や道の指導や一定基準に沿って引き上げがなされ、老人や幼児の医療費などは別として他町村となんら変わらないものが多い。もちろん、税金が安くなるとか、払わなくてもいいなどということはまったくならない、いわば世間並みである。
 雇用問題も、これからますます深刻化していくことはまちがいない。二号機が完成する一九九○年夏までには、原発関連施設で働いているほとんどすべての人が解雇される。すでに八九年九月で退職した人、一一月解雇予定の人、九○年三月解雇予定の人、最長でも八月までである。その職種も、関連企業の事務所の掃除婦、宿舎の炊事婦、現場内の清掃関係、運転手、下請従業員などとなっている。」

index

1985~87年、動燃は幌延町開進地区を中心に地質調査をおこない、1988年4月、「とりまとめ」(A4判、17ページ)を最終報告としたという。下「」引用。

「日本科学者会議北海道支部は、同年五月二二日、「幌延問題緊急シンポジウム」を開催し、松井、八木謙三の動燃「とりまとめ」批判を中心に質疑・討論をおこない、以下の問題点を明らかにした。
(1)「とりまとめ」は、高レベル核廃棄物の処理・処分にかかわる施設が必要とする「地層バリア」の条件に一言も触れていない。
(2)「調査によって明らかにした」とされる地質をはじめ自然諸状況が、この施設の安全・安定性を地質学的時間の長さにわたって保証できるのか、つまりその意味で適格か否か、という問題にまったく触れていないという、結論のない「まとめ」である。
(3)この調査と「とりまとめ」で「従来の調査研究で見解が分かれている」と称しているこの施設に直接関係の深い地層の時代や活断層の有無については、この調査が当然最も力を注ぎ、可能なかぎり細心の複数の手法を駆使して、みずからの資料で誰をも納得を示さなければならない。「とりまとめ」は、これらにつて何一つ資料を提出せず、しかも動燃がこの計画をすすめるうえで都合のよい見解を、理由なしに採用するという非科学的な姿勢に終始している。」

あばかれた断層。下「」引用。

「八八年一○月、六ケ所村の再処理施設敷地直下に、二本の大断層が存在していることを示す原燃二社の「内部資料」が明るみに出た。われわれはこれまで再三、再四、「核燃」の立地点一帯が、いわゆる“断層帯”に位置していて、放射能をあつかう施設の地盤としては不適格であることを指摘してきた」

いつもの推進派の“死んだ断層”という非科学的な論理……。下「」引用。

「再処理施設直下の断層が“死火山のようなものだ”と説いているのは、逆に将来の活動もあることを認めたようなものである。」

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平常運転時に放出される放射能。
--一応は減っている?……。



--アフリカ・ガボン共和国で発見されたオクロ天然原子炉
放射性物質が拡散していないという。
しかし、地層がアフリカと日本列島ではそもそも違うという……。

すべての軍備をやめたら……。下「」引用。

「もしもEC、日本をはじめ経済的に発達したすべての国の軍備をもたず、米ソの軍事基地をもたなければ、米ソ以外それぞれの国の電力設備も筆者の提案した基礎数字一キロワット/人よりも二○%程度は減らすことが可能ではないだろうか。」

そして、それを平和のためや、環境のために、その力を使ったらいいだろうに……。







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