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暁の群像-豪商岩崎弥太郎の生涯-下 文春文庫

2010年02月27日 | 読書日記など
『暁の群像-豪商岩崎弥太郎の生涯-下 文春文庫』
   南条範夫・著/文芸春秋2010年

解説はとれなかった……。
--イデオロギーで陶酔しているのはよくないと思うが、感情も大切なものだ……。
数値だけになれば、これまた、困ったものではないか?……。
--民主主義の価値観もないのに、政治経済を語られても困ったものである……。
この点でも、今の政商などより、ずっと弥太郎がマシであったろう……。



藩からの払い下げの問題点2。下「」引用。

「第一は、弥太郎の九十九商会経営に対して土佐藩家に強い非難の声が挙がっており、弥太郎の不正行為があると弾劾しているものがある。彼らが反対して、弥太郎への払い下げを妨げるかもしれぬ。
第二は、払い下げの価格である。普通に評価されて払い下げられるのでは、大した利益は考えられない。現に九十九商会の事業そのものは、むしろ赤字続きなのだ。」

藩の指示でやっているものは、商機が遅れ、損を出しているが、個人でやっているのは儲けが出ていたという。

払い下げのため藩札を買い集める弥太郎。
その後予想どおり藩札は政府が引き受け、大儲けする弥太郎。

後藤の娘を弟の嫁にもらう弥太郎。江戸時代なら身分が異なり考えられぬことだった……。

西南戦争の運送費(130000万円)の大部分は三菱に入ったという。

井上馨の下で福岡高悌。下「」引用。

「福岡は、同国人である板垣と後藤の性格を熟知しており、後藤が政権に充分に色気を持っている機会主義者であること、板垣は保身の途に怜悧ではあるが、権謀に乏しい一徹者であることを考えて、プランを樹てた。」

井上と伊東博文は離間をはかる。下「」引用。

「一方において板垣には勅使を派遣して慰問し、板垣が大阪に出た時などは大阪府知事から馬車を差回してこれを迎えるなど、国家の元勲として充分に待遇するふうをみせながら、一般党員の活動に対しては、最も峻厳苛烈な取締りを断行し、党首と党員の離間を計った。」

東京経済雑誌(明治14年11月19日号)「三菱会社の助成金を喩す」
犬養は三菱の財力で原書を仕入れていたという。

50年賦償還の払下げを、その残額を利引き計算で全額完納した弥太郎。
恩恵受けたくないという弥太郎。

西郷従道を金でとりこむ弥太郎。

政府とケンカで銀行も貸してくれぬと嘆く弥太郎。

--共同運輸との戦い。
共同運輸の株を過半数買い占めていた弥太郎。

この小説が事実ならば、楽な商売はしてなかったようだ……。







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