磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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日本ファシズム(2)国民統合と大衆動員

2009年11月08日 | 読書日記など
『日本ファシズム(2)国民統合と大衆動員』
   日本現代史研究会・編/大月書店1982年

ファシズムも大衆動員ができなければ、さほどの力はないだろう……。
恐怖で人々をとらえれていったようだ……。
--恐怖からとはいえ、組んでしまえば、ファシズムの仲間と思われても仕方がないだろう……。



「上からのファシズム」 下「」引用。

「二・二六事件を最後に、急進ファシズム運動を通じて新たな政権の樹立をめざす「下からのファシズム」の途は断たれ、その後は軍部の覇権のもとに「上からのファシズム」の路線が実現してゆくことになる。そのことはしかし、ファシズム運動が大幅に交代したことを示すものではないし、運動の必要性が目ッ殺されたことを意味するものではない。むしろ、ファシズム体制の確立に向けて運動は不可欠であり、「国民運動」、「国民再編成」などというかけ声の運動は不断に要請された。」

社会民主主義者も、その一端を担った……。下「」引用。

「ところで、翼賛体制とよばれた日本のファシズム体制は、諸政治勢力がなだれこむことによって寄合所帯性格を帯び、その下で諸勢力が依存しあい、かつ反発しあうという様相を呈したのである。そのなかにあって社会民主主義の占める位置もけっして小さくなかった。横関至「戦時体制と社会民主主義」積極的に協力し、しかも国民の自発的協力をひき出す役割をになった点を明らかにしようとしたものである。-略-」

主として民間ファシズム運動を検討していくという。

丸山は、1919年-31年を「準備期」とした。

恐怖心を与える。下「」引用。

「そしてつねにテロなどには、「第二、第三の五・一五事件」といったたぐいの脅しがつきまとっているのであった。そうしたファシズムぬ運動の潜勢力が、宮中グループ・財閥、そして政党などに恐怖を与え、彼らの妥協・承認を生みだしていく力となったといえよう。この時期ならびに後述するように日中全面戦争下のファシズム運動の果たした最大の役割はこの点にあった。」

「戦時体制と社会民主主義者--河野密の戦時体制構想を中心として--」横関至・著。

『ダイヤモンド』はむかしからあったようだ。下「」引用。

「翌年の『ダイヤモンド』七月一一日号の論文のなかで、一労働者を生産力の拡充に協力せしむるためにはいかにすべきであるか」との問いかけを自らに発した河野は、「労働者に対する大規模な慰問施設をなすこと」を解答の一つとして提示した。-略-」

ファシズムの一端であった河野蜜。下「」引用。

「批判者としての河野も「寄合所帯」としての性格を有していたファシズムの一角に位置し、「寄合所帯」の同格の構成員として、日本ファシズムの強化、発展に寄与したのである。」

皇道奉公会の下からファシズム。下「」引用。

「つまり、下層からみるかぎり、皇道奉公会がもっとも、零細承認的、貧農・半プロレタリア的性格をもっていたといえる。ついで、町内会長・部落会長、商業報国会、そして最後に町議会の順である。その意味で皇道奉公会に代表される「下からのファシズム」の契機が、金的には典型的な中間層的性格を示すとともに都市下層の屈折した「周辺的」エネルギーを吸収し、支配体制の再編強化を図る役割を担ったと評価することがいえよう。」







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