『私はヒロシマ、ナガサキに原爆を投下した』
チャールズ・W・スウィーニー(著)/
黒田剛(訳)/原書房2000年
長崎に原爆投下したB-29の機長が書いた本です。おかしな点が多々ありますし、彼が正義を訴えれば訴えるほど、アメリカが成した事実によって、さらにアメリカの現実は暗くなっていきます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/67/8e41d6716bce293fb5892b7818f838f7.jpg)
ファシズムの定義は困難らしいが……。
どこの国のファシズムといわれる人たちも似たような行動をとられていると思います。
まず、焦点を一点にあてて、それが全てのように語る……。
--また、自己に都合のいい論理を展開されて、それ以外は嘘である!
明白な論理に思えるが、よく考えると、論理というよりも、彼のご都合でしかない。
〔編集部注〕がありました。下「」引用。
「戦争という性質上、事実認識についても、さまざまな見解が存在するが、本書では、アメリカ人である著者の見方を尊重し、原書に忠実に翻訳した。」
日本軍の残酷さを、スウィーニーは非難する。
非難というより罵倒に近い場合もある……。
それが男らしいつもりである。
だけど、細菌部隊についても、確かに日本軍は残虐行為をしただろう……。
しかし、その罪を問わなかったアメリカ軍。
そして、戦利品としてそれらのデータを得て、ベトナムで悪用した米軍……。
--そこまではスウィーニーは書かない。
また、スウィーニーはカトリック教徒だというが、ヴァチカンが原爆に対して非難した言葉を彼は聞かなかったのだろうか?
おそらく、そんなことはあるまい……。
都合の悪いことは、相手にしない。
--見事な鈍感力……。
--ヴァチカンはアメリカ軍の空爆をヨーロッパ戦線でも非難していた。
バチカン発・和平工作電 ヒロシマは避けられたか
そして、嫌がらせのように、カトリック教徒の住む浦上に原爆を投下したと思っている人たちもいるようです……。
長崎に投下した1ヶ月後にスウィーニーとティベッツは長崎へ見学へ。
その時、まだアメリカの調査団はアメリカに入っていなかったという。
--スウィーニーはカトリックのことを書くが、長崎にカトリック教徒が“生きていた”ことは書いていない。
そして、この本だけでなく、長崎原爆を落としたボックスカーは沖縄に緊急着陸したそうです……。
--その表現はみごとなもので、そのまま小説や映画につかえそうなシロモノだった。ヒーローもののライターが書いたような、おもしろさ!?
スウィーニーよ、こんな文章では騙されたくないよ!
君は正義などではないよ!
命がけだったことは、そうかもしれないけど……。
一番、驚いたのはティベッツ中佐が策略家だということ。
B29の勤務で男性パイロットが不服をいうので、米軍の女性パイロットに運転を教えたという。
それで、男たちは不服をいうことができなくなったという。
スウィーニーが長崎原爆の投下する機長に選ばれたのはヒロシマ原爆の後だという。
--カトリックの原爆非難に対する策略といわれても、ボクは否定できないと思う……。
彼らはいうだろう、ヒロシマにもスウィーニーは参加していた……。
--しかし、イーザーリーが投下していないという人たちだっているくらいだ……。
その論理でいけば、スウィーニーは広島では投下していない……。
エノラ・ゲイ号に搭乗してもいない……。と同じように表現できるのではないか?
それに都合の悪いことは書けないスウィーニーでは、すべてを信用するわけにはいかないのではないか?
軍人とは命令があれば、平気で嘘をつける人たちと書く人もいるくらいだ……。
チャップリンの『独裁者』の最後のセリフを思い出しました。
ヒーローとは大量虐殺をする人のこと?
それは反対ではないか?
--人殺しや、暴力を使う人を止めようとする人が本当のヒーローだとボクは思う!
--ジョン・レノンはボクのヒーローです!
スウィーニーは小倉の防備は重装備と書いているが、長崎の高射砲隊も260人もいたという……。
長崎の証言 第6集
INDEX
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チャールズ・W・スウィーニー(著)/
黒田剛(訳)/原書房2000年
長崎に原爆投下したB-29の機長が書いた本です。おかしな点が多々ありますし、彼が正義を訴えれば訴えるほど、アメリカが成した事実によって、さらにアメリカの現実は暗くなっていきます。
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ファシズムの定義は困難らしいが……。
どこの国のファシズムといわれる人たちも似たような行動をとられていると思います。
まず、焦点を一点にあてて、それが全てのように語る……。
--また、自己に都合のいい論理を展開されて、それ以外は嘘である!
明白な論理に思えるが、よく考えると、論理というよりも、彼のご都合でしかない。
〔編集部注〕がありました。下「」引用。
「戦争という性質上、事実認識についても、さまざまな見解が存在するが、本書では、アメリカ人である著者の見方を尊重し、原書に忠実に翻訳した。」
日本軍の残酷さを、スウィーニーは非難する。
非難というより罵倒に近い場合もある……。
それが男らしいつもりである。
だけど、細菌部隊についても、確かに日本軍は残虐行為をしただろう……。
しかし、その罪を問わなかったアメリカ軍。
そして、戦利品としてそれらのデータを得て、ベトナムで悪用した米軍……。
--そこまではスウィーニーは書かない。
また、スウィーニーはカトリック教徒だというが、ヴァチカンが原爆に対して非難した言葉を彼は聞かなかったのだろうか?
おそらく、そんなことはあるまい……。
都合の悪いことは、相手にしない。
--見事な鈍感力……。
--ヴァチカンはアメリカ軍の空爆をヨーロッパ戦線でも非難していた。
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そして、嫌がらせのように、カトリック教徒の住む浦上に原爆を投下したと思っている人たちもいるようです……。
長崎に投下した1ヶ月後にスウィーニーとティベッツは長崎へ見学へ。
その時、まだアメリカの調査団はアメリカに入っていなかったという。
--スウィーニーはカトリックのことを書くが、長崎にカトリック教徒が“生きていた”ことは書いていない。
そして、この本だけでなく、長崎原爆を落としたボックスカーは沖縄に緊急着陸したそうです……。
--その表現はみごとなもので、そのまま小説や映画につかえそうなシロモノだった。ヒーローもののライターが書いたような、おもしろさ!?
スウィーニーよ、こんな文章では騙されたくないよ!
君は正義などではないよ!
命がけだったことは、そうかもしれないけど……。
一番、驚いたのはティベッツ中佐が策略家だということ。
B29の勤務で男性パイロットが不服をいうので、米軍の女性パイロットに運転を教えたという。
それで、男たちは不服をいうことができなくなったという。
スウィーニーが長崎原爆の投下する機長に選ばれたのはヒロシマ原爆の後だという。
--カトリックの原爆非難に対する策略といわれても、ボクは否定できないと思う……。
彼らはいうだろう、ヒロシマにもスウィーニーは参加していた……。
--しかし、イーザーリーが投下していないという人たちだっているくらいだ……。
その論理でいけば、スウィーニーは広島では投下していない……。
エノラ・ゲイ号に搭乗してもいない……。と同じように表現できるのではないか?
それに都合の悪いことは書けないスウィーニーでは、すべてを信用するわけにはいかないのではないか?
軍人とは命令があれば、平気で嘘をつける人たちと書く人もいるくらいだ……。
チャップリンの『独裁者』の最後のセリフを思い出しました。
ヒーローとは大量虐殺をする人のこと?
それは反対ではないか?
--人殺しや、暴力を使う人を止めようとする人が本当のヒーローだとボクは思う!
--ジョン・レノンはボクのヒーローです!
スウィーニーは小倉の防備は重装備と書いているが、長崎の高射砲隊も260人もいたという……。
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