磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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隠される原子力・核の真実-原子力の専門家が原発に反対するわけ-

2011年10月10日 | 読書日記など
『隠される原子力・核の真実-原子力の専門家が原発に反対するわけ-』
   小出裕章・著/創史社2010年

情けない原子力業界……。
本当にひどいものです……。
早くグリーンエネルギーに!
--失敗もマシな感じがする……。



【低線量被曝】値切るICRP、実は……。下「」引用。

「ただし、その足も実は「直線、しきい値なし」仮説を使っていません。ICRPは、低線量で被曝影響には線量・線量率効果係数(DDREF)と呼ぶ係数を導入して、影響を半分に値切っているのです。
 ところが、人間の被曝につしいてもっとも充実したデータを提供してきた広島・長崎の原爆被爆者データは、図3ら示すように、むしろ低線量になるに従って単位線量あたりの被曝の危険度が高くなる傾向を示しています。
 保健物理学の父と呼ばれ、ICRP委員など歴任したK・Z・モーガンさんが、「非常に低線量の被曝では高線量での被曝に比べて一レムあたりのがん発生率が高くなることを示す信頼性のある証拠すらあり、それは超直線仮説と呼ばれる」と述べているのも、そうした証拠を踏まえているからです。
 そして、とくに最近の科学の進歩によってバイスタンダー効果(被曝した細胞から隣接している細胞に被曝情報が伝えられること)、遺伝子(ゲノム)不安定性と呼ばれる継世代影響などの生物影響が発見され、低線量での被曝は高線量での被曝での被曝に比べて、単位線量あたりの危険度がむしろ高いというデータが、分子生物学的にも裏付けられきました。」



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「国際社会」と日本。下「」引用。

「しかし、かつてドイツのシュミット首相は「日本はアジアに友人がいない」と評しましたが、アジアどころか世界中に友人がいません。一方で、エコノミックアニマルとしてカネをちらつかせ、一方で米国に従うのが国益などという国が「国際社会」から信頼される道理もありません。
 そんな日本が、「原子力の平和利用」と称しながら使い道のないプルトニウムを保有することも国際社会が許す道理もなく、日本は余剰プルトニウムを持たないと国際公約させられたのでした。
 しかし、仮に原子力を進めている人たちの計画通りに行ったとしても、一番初めの高速増殖炉が動き始めるのは二○五○年です。」

「原発は機械で、人間は神ではない」

東通村に、さらに原発をつくろうとしている東電。

「原子力に悪用された二酸化炭素地球温暖化説」

三百年とは……。下「」引用。

「-略-放射能ごみを三○○年管理すると保証できる道理がありません。
 そこで、電力会社は放射能ごみは国の責任で管理してくれるよう求め、日本の国はそれを受け入れました。しかし、三○○年と言う時間の長さなのでしょうか。
 明治維新で現在の日本の国家体制ができてからわずか一四二年しかたっていません(表7参照)。米国などいまだに二三四年の歴史しかありません。現在から三○○年昔にさかのぼれば元禄時代、忠臣蔵討ち入りの時代です。-略-
 もちろん現在の電気会社など存在しないでしょうし、民主党という政党も、自民党という政党もないでしょう。日本の国すらないかもしれない彼方です。
 それにもかかわらず、生み出した放射能のごみを三○○年にもわたって一体どうやって誰の責任で管理するのでしょうか。」

「原子力からは簡単に足を洗える」

自分のものにできなかった六ヶ所村。下「」引用。

「六ヶ所村再処理工場は、本来はフランスから技術導入した東海村再処理工場の経験を生かして、日本独自で造る予定でした。しかし、高度な軍事技術でもある再処理技術を完全に自分のものにできないまま、六ヶ所村再処理工場もフランスに造ってもらいました。しかしそれではあまりにも面子が立たないため、ガラス固化体製造行程だけは、東海再処理工場で使っていた技術を使うことにしたのでした。しかし、スケールアップをしたために、白金族元素が溶けずに沈澱してしまい、ガラス固化体を製造できなくなりました。
 その調査の途中で、配管から廃液が漏れる事故が起こりましたが、その事故で広島原爆三発分の放射性物質が建屋内に汚染を広げました。もともと廃液は強い硝酸性であるため、洗浄しようとしたマジックハンドなどの機材も腐食して動かなくなるトラブルが続きました。」

延期2012年10月に。下「」引用。

「さらに、ガラスを溶融する炉のレンガを壊して落下させ、それを取り除くためにも大変な困難が付きまといました。作業は大幅に遅れていますので、一○月の操業予定など絶望的で、今後さらに延期が発表されるでしょう。(その後、日本原燃(株)は操業開始予定をさらに二年延ばし、二○一二年一○月に延期しました)。」

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