磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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ヒロシマを壊滅させた男 オッペンハイマー

2008年01月18日 | 読書日記など
『ヒロシマを壊滅させた男 オッペンハイマー』
   ピーター・グッドチャイルド(著)/
     池澤夏樹(訳)/白水社1982年

帯に書かれてあります。下「」引用。

「優秀な物理学者、何十万人かを瞬時に殺す兵器の開発者、アカ狩りの犠牲者、オッペンハイマーの生涯は20世紀の不幸の象徴としてあまりにうまくできている。」



ぞっとするほどのいい子だったというオッペンハイマー。下「」引用。

「オッペンハイマー自身がのちに語ったように、彼の家には「子供がごく自然にやんちゃ坊主に育つような健康な雰囲気」はなく、彼は「度を越した、ぞっとするほどのいい子」に育っていった。」

神学に委ねる必要はないという学校へ。下「」引用。

「両親は二人ともユダヤ人であったが、彼らが通常のユダヤ社会や文化を避け、ロバートと、そしてのちには八つ年下の弟フランクを、ニューヨーク倫理教育協会が運営する学校にいれている。学校の創立者フェリクス・アドラーもドイツからの移民で、その教育理念は個人の尊重に置かれていた。彼は人間の価値は宗教の教義により作られていくものではなく、善悪の価値判断を神学に委ねる必要もないと信じていた。未知の事柄や人生の謎に対する姿勢は自分自身で作り上げていくべきものだと彼は説いた。
 十年にわたって学校から授けられた価値観がまじめで孤独で堅苦しいオッペンハイマーに少なからず影響を与えたことは疑いない。」

不倫をしてキティと結婚。下「」引用。

「一九四○年十一月一日彼女はリチャード・ハリスンと離婚し、ロバート・オッペンハイマーと結婚した。彼女にとっては四度目だった。」

神なき人々……。
--やりたい放題ができるというわけですか……。
それとも、自らを神にでもされるのでしょうか?

ロスアラモスの研究所の平均年令25歳。

この本には書かれてありませんが、ベトナム戦争の平均年齢は19歳。

NINETEEN Paul Hardcastle


ロスアラモスは秘密。ゆえに住所なし。下「」引用。

「ロスアラモスは存在しないことになっていたため、住民への郵便物はサンタフェ局私書箱一六六三号へ出すと決められていた。外への郵便物や電話をすべて検閲され、サンタフェへの外出は月一回に制限された。」

もくじ

エドワード・テラーはトリニティー実験で日焼け止めを持参していたという。

実験が成功して、「われわれ全員悪党」と語ったオッペンハイマー。
--共和党アイクの登場
1 共和党議員ジョゼフ・マッカーシーの台頭。
2 ルイス・ストラウスが大統領特別補佐官に任命。
3 大統領が新しく打ち出した行政命令、いわゆる「赤狩り」


オッペンハイマーの“裁判”
--スパイの有無ではなく、水爆実験に協力的でなかったことが原因。下「」引用。

「還言すれば、不忠が、実際のスパイ活動の有無ではなく、ある種の意見を持っているかどうかで議論されるになったなら、機密保持の問題全体が政治的抗争の場と化してしまうということである。オッペンハイマーについて起きたことはまさにそれであり、その結果があのばかげた評決なのである。」

それは、まさに「独裁主義的社会」であったという。
--しかし、オッペンハイマーの裁判に限ったことではなかったという……。

そして、人種差別も含まれていたという……。








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