磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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原発事故……その時、あなたは!

2009年01月12日 | 読書日記など
『原発事故……その時、あなたは!』
   瀬尾健・著/風媒社1995年

著者はこの本が出版される一年前に肺癌で死亡。
--瀬尾健は、京都大学工学部・原子核工学科の出身で、本来の学問的な専攻分野は原子核物理学で、京都大学原子炉実験所で勤務。



「はじめに」で書かれてあります。下「」引用。

「「原発は危険だけれども、エネルギー需要から見てやむをえない」と思ってはいないだろうか。-略-実際、原子力に依存する割合が数十%にも達している現在、これをやめてしまえば大変な電力不足になると思うしかないような状況に、われわれはおかれている。
 だが、こういった状況のすべては、国策によって作り出されてきたもものだということを、思い起こす必要がある。そしてあらためて、この国策が本当にわれわれとわれわれの子孫にとってベストなものであるのか、というより逆に、取り返しつのかない過ちを犯しつつあるのではないかということを、今、もう一度問い直す必要がある。-略-」

確率からいけば、そうなるだろう……。下「」引用。

「例えば一基の原発が一万年に一回事故を起こすとしよう。すると一○○基の原発では一○○年に一回の割合で事故が起こる環状になる。-略-ところが、現実には、スリーマイルとチェルノブイリの大事故を二つも経験した。つまり二○○%である。このことは、原発の大事故は一万年に一回という小さな確率ではなくも、それの五倍、つまり二○○○年に一回程度は起こると考えた方が現実的だということを意味する。」

〈無責任な専門家たちの「後の弁」〉下「」引用。

「-略-原発推進者達は、事故が収まってしまってからは、たいした事故ではなかった。炉心は溶解などしない、マスコミの誇大報告のおかげで騒ぎが大きくなったと主張している。いち早く渡米した内田秀雄(前原子力安全委員長)は、帰国のとき成田空港で、一次冷却水の化学分析から、燃料の溶解はなかったと判断される(四月二一日)、などと語った。何年も後になってほとぼりがさめた頃、燃料の五○%以上が融解して、原子炉容器の底にひびが入っていたという事実は、小さく報道されただけであった。」

「●事故からの教訓」
2 フェイルセーフ、フールプルーフはあり得ない。下「」引用。

「フェイルセーフというのは、どこかが故障してもその作用は安全側に働くという意味で、フールプルーフというのは、馬鹿がでたらめな操作をしても大丈夫という意味である。」

そんなわけがないだろう……。

3 事故の際の現場担当者は、信じられないほど楽観的である。下「」引用。

「-略-それに加えて、いろんな警報が制御室でいつも鳴っていて、運転員はそれに慣れっこになってしまっている。またか、というわけで運転員は、まさか今このとき、この原子炉が-略-」

「●破局的事故に防災計画は存在しない」

「被曝から逃げ方」
1 服装
2 持っていくもの
3 逃げる方向
4 避難方法
5 雨天の注意
 について書かれてあった……。











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