菅家一比古さんから、新年の「言霊の華」が届いた。
以下、要約し記す。
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御皇室は良識と良心の府であう。いくら日本人が日本を忘れても、御皇室は最後の日本人を貫かれている。
いかがわしい職業やいかがわしい生き方をする日本人が多くても、御皇室はいかがわしくなったりしない。国民は日頃意識しなくとも潜在意識でそれを知っている。だから昭和天皇が病いに臥せられた時、吉原のソープランドや六本木のマハラジャ等は営業を休止した。
とうとうお蔭(かく)れになられた時もそうだった。その時テレビで、風俗で働いている若い女の子が泣きながら「あの人(昭和天皇)は私たちのことをずっと思っててくれたんだ」とインタビューに答えていた。
昭和天皇の国民を愛し祈り続けてきた愛の復元力が働いているのである。日本人がどんなに俗に流されようとも皇室だけは聖なる一点として存在し続ける。これがどれだけ有難いことであり、凄いことかご存知か。
昨年十二月二十三日の天皇誕生日の朝刊に陛下のお言葉が掲載されていた。その中に「皇后が私にしっかりと寄り添ってくれたお蔭で今日まで・・・」とあった。私は涙が溢れた。「寄り添う」とは何と素晴らしい言葉だろう。
日本人の伝統的精神性にこの「寄り添う」がある。夫婦ばかりではなく、お年寄りに寄り添う、病人に寄り添う、お客様に寄り添う。天皇、皇后両陛下は被災地に必ず出かけられ、膝をつき被災者とお言葉を交わしておられる。
被災者は一同に「ああ、陛下は我々に寄り添ってくれているのだ」と直感する。それは親の愛そのものをお示し下さるからである。そしてそれはやがて愛の復元力となって我々の中に生き、少しでもまともな人間性や人生を生きたいと願う想いや力の源泉となる。
今日、元旦禊(みそぎ)もそのような想いで、日の本の民として陛下の赤児としてさせていただいた。「寄り添う心」これを決して死語にしてはならない。
今年も一年、よろしくお願いします。