Runrun日記

最近読んだ本ー博士の愛した数式



今日は、Hスポーツセンターでの社交ダンスがお休みで、スポーツクラブへ出かけました。
エネルギーの要る、ノリのいい『エアロビクス初級』です。
実を云えば、今のスポーツクラブへ変わって来てから、エアロビクスが少し物足りないのです。
土曜日のエアロがノリがよくって楽しめそうなのですが、社交ダンスのレッスンと時間がぶつかります。(悲しい)
久し振りにノリの良いエアロを楽しめました。というよりか、少し激しすぎてついていけません 


小川洋子 著作 「博士の愛した数式」 新潮文庫

数学など、ただ合理性を追うだけの冷たいものだと思っていました。
こんなにロマンを秘めたものとは、思わなかった。

未婚の母で家政婦の(私)が行った先は、「80分の記憶しかもたない」数学博士のもとだった。博士は1975年に交通事故にあい、それ以後の記憶は、80分で消えてしまうようになっていました。博士と(私)と、(私)の子供ルートとの心暖まる物語でした。

博士の愛したのは、数式と阪神の江夏! そして、子供は庇護しなければならないという、強い意思でした。作者は、強い阪神ファンらしいけど、私はドラゴンズファンだから・・・(笑い)

それより、数式のロマンに驚きました。素数とか、友愛数、完全数、興味深い言葉が出てきます。

素数とは、”1”と自分以外の数では割り切れない数。2,3,5,7,11,13,17,19,21,23,29,31,37,41,43,47,53,・・・
ほかの物とは同調しない頑固者だが、一本筋が通ていて愛すべき数字?
続きの奇数が二つとも素数の場合それを双子素数というのだそうです。17と19、41と43・・・
他のものといつも仲良くしていそうな偶数の方が、愛されそうに思いますが?

江夏の背番号28は、約数を足すと28になる完全数なのだそうだ。 28=1+2+4+7+14
何が完全なのか、私には理解でき出来ないが、これは多くある訳でなく特異な数字となるのだそうだ。

(私)の生年月日2月20日 ”220” と、博士の腕時計の刻印”284"は友愛数なのだそうだ。
”220”の全ての約数の和は”284"で、”284"の全ての約数の和は”220”なのだそうだ。

それで、どうしたというのだ。
「実生活の役に立たないからこそ、数学の秩序は美しい」と博士に言わせます。
私が数学というものから縁が切れてから、20年以上は経ってしまったような気がします。
多分、愛用していた関数電卓が要らなくなった時。その時から、数学は私の実用でなくなった!

私は、この小説を読んで、数式の不思議にロマンを感じてしまったけれど、
この小説を書いた小川洋子さんって何者なんだ!
いろいろな小説を読むたびに、作家って博学なんだなぁって感心します。

(私)は、博士を野球場に連れて行ったりして親交を深めます。
どうせ、博士の記憶には残らない事なのに・・
それでも、その刹那、博士は楽しく生き生きとして生きたのだと思います。

結局、博士は施設に入所しますが、(私)とルートは永く博士の友達となり、ルートは成人して数学の教師になります。

この小説のお気に入り度:★★★★★

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