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Runrun日記

~ わがままを控えて一日全う、ひび楽し ~ 団塊世代の独り言
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最近読んだ本―ユリウス・カエサル ルビコン以前(上)

2016年07月29日 | 本と雑誌


塩野七生 著作 「ローマ人の物語 8 ユリウス・カエサル ルビコン以前(上)」 新潮文庫

いよいよ、ユリウス・カエサルの登場です。ユリウス・カエサルってジュリアス・シーザーの事? 私が最近読んだ小説の中では、クレオパトラを弄んだ男 この本(上)では、誕生から39歳までのユリウス・カエサルの事が描かれていました。

紀元前100年に、ローマの下町?スラップと呼ばれる地域で生まれたそうです。

民衆派のマリウスは、カエサルの伯父にあたります。マリウスは守旧派(元老院派)のスッラによりイタリアから追い出されます。スッラがオリエントに遠征していくと、舞い戻って来て政権奪取、スッラ派の人達を虐殺します。この時、殺された人の中に、やはり伯父にあたるルキウス・ユリウス・カエサルもいたそうです。ルキウスは「ユリウス市民権法」の立案者だったので、民衆派だったと思うけで、スッラに表立って反対しなかったという理由で殺されたそうです。
マリウスは病没し、その後オリエント遠征を終えたスッラが帰ってくると、今度はスッラがマリウスが打ち立てた民衆派の政権を破り、今度は民衆派の人達を虐殺します。
スッラ(元老院派)が政権を取った時、カエサルは民衆派だったキンナの娘を娶っていたのだよね。スッラは、カエサルに離婚するように命じますが、カエサルは拒否して国外に逃亡します。

この事で、この小説の作者は、カエサルには一本筋の通った人だったと言いますが・・。カエサルは終生民衆派だった!?

カエサルは、スッラが病没するのをまって、紀元前78年、ローマに戻って来ます。
23歳の時、弁護士を開業しますが、うまくいかずまた国外脱出します。今度は留学だったそうです。
27歳の時、神祇官に任命されて帰国します。

カエサルの出世は、速くもなく遅くもなく、貴族として並の出世だったようです。31歳で、会計検査官になりスペインの南部に派遣されています。35歳で按察官に就任。37歳で最高神祇官に立候補・就任します。これは終身職で、公邸も与えられた。フォロ・ロマーノのに有る公邸へ移り住みます。

37歳になった頃から、反「元老院」的な発言が目立つようになります。
紀元前100年に、民衆派の護民官が殺された事件の主犯として元老院議員のラビリウスを告発します。これはうやむやになります。「カティリーナの陰謀」と呼ばれるクーデター未遂事件が発生します。陰謀に加担した人の処罰について、元老院議員の殆どは「元老院最終勧告(非常事態宣言?)」発動による裁判なしでの死刑に賛成しますが、カエサルはそれに反対します。結果は、死刑にされますが・・・。あまり強く言い募れば、元老院派に潰されてしまう?

カエサルは、借金まみれで、ダンディーな「女ったらし」だったようです。
人妻に手を出し、そして決して女からは恨まれない????
そういえば、クレオパトラもカエサルにぞっこんだったのだよね。
女性には、口先だけでなく本当に優しかったのだろうか?
でも、結果として悲しい思いをするのは、愛された女達

さてこの次は・・。遅咲きのさくらも、40歳を過ぎてから大輪を咲かせるのでしょうか?

この小説のお気に入り度:★★★☆☆


ジョギングメモ July 2016

2016年07月29日 | スポーツ・ジョギング
今月のジョギング目標は ゆっくり のんびり 頑張らず 楽しく走る
月間走行距離の目標は、70キロ前後
July 2016
天気気温
Start
時間
距離
km
時間速度
分/km
お楽しみ内容
4日(月)25.6℃7:356.035'31"5'55"6キロ快適ペース(公園周回)
6日(水)23.6℃7:306.038'21"6'23"6キロ快適ペース(相生山⇒公園)
8日(金)26.0℃5:458.049'50"6'14"8キロ快適ペース(公園周回)
11日(月)26.8℃7:156.036'56"6'09"6キロ快適ペース(相生山⇒公園)
13日(水)27.7℃7:206.037'04"6'11"6キロ快適ペース(相生山⇒公園)
15日(金)24.9℃7:208.048'05"6'01"8キロ快適ペース(公園周回)
18日()26.0℃7:007.044'19"6'20"7キロ快適ペース(相生山⇒公園)
20日(水)23.4℃5:507.044'12"6'19"7キロ快適ペース(相生山⇒公園)
25日(月)23.9℃6:007.044'16"6'19"7キロ快適ペース(相生山⇒公園)
27日(水)24.1℃6:007.043'30"6'13"7キロ快適ペース(公園周回)
29日(金)24.1℃5:555.032'44"6'33"5キロジョギング(公園周回)
73.07:34'48"6'14"

最近読んだ本ー勝者の混迷(下)

2016年07月25日 | 本と雑誌
塩野七生 著作 「ローマ人の物語 7 勝者の混迷(下)」 新潮文庫

紀元前90年から前63年までのローマの話。

紀元前90年「同盟者戦役」の後「ユリウス市民権法」が作られ、イタリアに住む全ての人がローマの市民権を持つようになった。イタリアの各都市国家の人達が選挙権を平等に持つようになると、国政は人口が圧倒的に多いローマ市以外の人達により決められてしまう事になる? ローマの旧市民達はこれに反発、争いが起こります。

守旧派と民衆派の戦い? 富める者と貧する者の戦い? 貴族と平民の戦い?

守旧派のスッラと民主派に味方したマリウス等との戦い。スッラは、一旦ミトリダテス戦役に出向いて国外追放とされますが、第一次ミトリダテス戦役後イタリアに戻って戦いに挑みます。ローマ正規軍とスッラ軍との戦争(前83年から82年)、スッラが勝利し、スッラは独裁官となります。
ローマの民主化は、一歩進んで二歩下がる???


ローマ国内で内戦が発生すると、今がチャンスとばかりに戦いを挑んでくる外敵が現れます。
小アジアのポントスの王ミトリダテスは、ローマの属州を攻めてミトリダテス戦役が始まります。
スペインでは、スッラに敗れて逃れたセルトリウスが、反乱を起こします。セルトリウス戦役(前80年~72年)
国内では、奴隷たちが反乱を起こします。剣闘士スパルタクスの乱(前73年~71年)
地中海では、海賊たちが暴れます。

市民集会や平民集会が有って選挙で役人たちを決める時代で、一見、民主的な政治が行われていたようにも見えますが、そうじゃない、寡頭政治なのですよね。市民とされるのは成人男子のみ。貴族・金持ち優遇。多くの人達が奴隷として虐げられていた? この小説を読んでいても、どんな社会だったか想像できません!!!

ポンペイウスが登場します。
スペインで、セルトリウス戦役を平定します。前67年、地中海を荒らしていた海賊を一掃すると、ポントス王ミトリダテスの討伐にあたります。第三次ミトリダテス戦役(前66年~63年)です。ミトリダテスは自死し、地中海をめぐる全域がローマの覇権の下に治まります。

大きく成り過ぎたローマ。共和政(寡頭政治)では、行き詰まりが生じるのでしょうか。
次は、ポンペイウスや、ユリウス・カエサルの時代になって、帝政の時代を開いて行くことになるのでしょうか。

この小説のお気に入り度:★★★☆☆


最近読んだ本ー勝者の混迷(上)

2016年07月20日 | 本と雑誌
塩野七生 著作 「ローマ人の物語 6 勝者の混迷(上)」 新潮文庫

第三次ポエニ戦役も終わり、ローマが地中海沿岸の諸国を制覇した後の、紀元前133年頃からの事が描かれていました。
大きく成りすぎたローマには、歪が出てきたのですね。永い戦争に働き手を駆り出されて疲弊した小農民は増々貧乏に。働き手が多くいて、戦争の影響が少なかった大農民は、戦争の成果も受けて増々裕福になって行った。また、ローマ市民と、ローマ市民権を持たないローマ連合の各都市との不平等が顕著化してきた。

グラックス兄弟が現れます。
農地が、貴族や大農民ばかりに集まるようになっていたので、仕組みを変えて、貧乏な農民でも農地を確保できるように農地改革をしようとします。しかし既得権を手放したくない元老院議員・貴族達に阻まれます。グラックス兄弟は惨殺されてしまいます。

マリウスが現れます。
ヌミディアとの戦いや、北のゲルマン民族との間に戦争が発生すると、徴兵の仕組みを改めます。志願兵を募るようにし、貧乏で仕事にあぶれた人達が、職業軍人として職を得ることが出来るようにしました。しかし、戦争が終わって平時に戻ると、軍人の退職金が捻出できなかったりして行き詰ります。

グラックス兄弟の信奉者だった、ドウルーススは、ローマ連合の各都市の市民にも、ローマの市民権を与えようとします。イタリア半島に於いて、ローマに住む人達だけが持っていた特権、不平等を改めようとしたのです。当然、既得権者は許しません。ドウルーススは殺されてしまいます。

ついに、紀元前90年「同盟者戦役」が勃発します。
イタリア半島で、ローマ連合に加盟している都市国家が、一斉に蜂起しました。どうにか収まりますが、ローマは「ユリウス市民権法」を作ります。
これにて、ローマ連合は解体し、イタリアに住むすべての人がローマの市民権を持つようになった。

イタリアの小都市国家にすぎなかったローマが、地中海沿岸を支配するようになると、これまでの仕組みでは上手くいかなくなる。しかしそれを改めるにはには、流血を伴う抗争が必要になるってことでしょうか?

この後、ローマ帝国に変わって行くはずですが・・・、まだまだ抗争は続きそうです。

この小説のお気に入り度:★★★☆☆



復讐の炎は地獄のように我が心に燃え

2016年07月19日 | 好きな音楽


とうとう梅雨も明けてしまって、外を歩いていると、気温は体温よりか高いんじゃなぁ~い

今日も、宗次ホールでの「ランチタイムコンサート」へ行ってきました。実は、先週も出かけたのだけど、当日券が売り切れて入れなかった(悲)、今日は昨日のうちに電話を入れて、予約しといたよ。今日の会場の入りは、8~9割程度で予約なしでも入れそうだったよ。思いついた時に、気楽に出かけて良質な音楽が楽しめるのが、このホールの魅力

今日は、「歌とピアノで綴る名曲の音楽史」 ヘンデルからガーシュインまで・・・
ヘンデルの「調子の良い鍛冶屋」は、ピアノでなくチェンバロで聴きたいけれど・・無理だよね。
歌は、ソプラノ独唱で、マイクを使っていないみたいに思えたのだけれど・・。
モーツアルトのオペラ「魔笛」から、夜の女王のアリア「復讐の炎は地獄のように我が心に燃え」
ホールいっぱいに気持ちよく響いた。

夜の女王が娘パミーナにナイフを渡して、宿敵ザラストロを殺害するように命じる場面。
”お前がザラストロに死の苦しみを与えないのなら、もう親でもなければ子でもない”と歌います。
日本語で歌っているわけではないので、そんなすごい事歌っているとは、歌詞を見るまで分かりません(悲)
コロラトゥーラが聴きどころ! ソプラノの独唱を、こんなにゆっくり聞くこともあまりないので、良かった。

ドビュッシーって「月の光」を3曲も作ったって? 知らなかった。
今日は、ソプラノの「月に光」と、ピアノの「月の光」を演奏してくれた。別の曲なんだ???