朝井まかてさんの小説を読んでいます。
今回は、2019年8月発表のこれ、
朝井まかて 作 『落花狼藉』 双葉文庫
江戸時代初期、吉原を創設した庄司甚右衛門の妻、花仍の生涯をを描いていました。みなしごの花仍は甚右衛門に拾われ、長じて妻となる。鬼花仍と呼ばれるほど喧嘩っ早い、遊女屋の女将。吉原の変化と共に成長していく花仍が描かれていました。
へぇ~、吉原ってこんな所だったんだ。仁義礼智忠信孝悌、それらすべてを捨てた亡八と呼ばれる生業。でも、吉原って江戸時代の文化だったのでしょう。
遊女たちの色恋沙汰。幕府からの難題。吉原の大火災や新吉原への移転。吉原をおさめる町長(まちおさ)の妻としての目線で描かれていた。
まかてさん、また面白い小説を書いてくれましたね。
大事な大夫にみごもられ、おまけにその大夫は、女の子を出産時に死亡。その女児を我子として育て、遊女屋の跡継ぎにする。時代は、子の時代、孫の時代と移り変わり、年老いた花仍は、
桜の花びらが乱れ散る中を、花魁道中が行くのを夢見て…
この本のお気に入り度:★★★★☆
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