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映画評と映画与太話

キング・コング(2005)

2005-12-18 | 映画評・クレッチマン
待望のピーター・ジャクソンのまたもや3時間大作である。
さすがPJ,グロはあってもエロはなし。
さすがPJ,またもや予告編にあったあのシーンがない(^^; > 別のシチュエーションのシーンとして使われてた…。

で、これから感想を書くわけだが、PJ好き・恐竜好き・ジャック・ブラック好き・トーマス・クレッチマン好きのrukkiaである、かなり色眼鏡がかかっていると思われる。でもいいの。好きだから(^^;
rukkiaは以前のキング・コング(1933年、1976年)は見ていない。でも、有名なお話なので大筋、最後にどう終わるかはわかっている。そしてPJ自ら1933年版のリメイクと公言している。結末がわかっているのにたっぷりハラハラ・ドキドキさせてくれるあたりが、この監督の真骨頂か。
とりあえず、エンターテイメント大作としては十分楽しめるものだと思うぞ。

さて、ここからはネタバレ満載なので、見る前に知りたく無い人はご注意。



プロローグが長いなとは思った。が、舞台女優アン(ナオミ・ワッツ)のこのプロフィールがなかったらコングの前で披露する芸が意味不明になってしまうので必要だったんだな、と後で思う。カールに「びったんこ、憂いをたたえた女優!」といわれて「私は人を笑わせる女優なの」といっていたアン、この危機にこそ本領発揮である。薄幸そうにみえて、結構芯の強い人だったんだな、と思ったりした。
歴代の美女は結構セクシーだったらしい。が、アン、全然セクシーじゃあーりません。コングに引き回されて着衣はどんどん乱れていくのだが、それでもセクシーじゃない。PJ以外の監督だったらココ、絶対逃さないぞ(笑)
コングが相手なので、ナオミ・ワッツ、ほとんどセリフ無しで目で演技。まあ、いい線いっていたとは思うが、目の演技でいえばガラドリエル様とエオウィンには負けてるな。もう一息。

そうそう、暴走映画監督カールのジャック・ブラックも妙ちきりんな目の演技してます。このカール、最初、PJ自身の写し絵かと思ったよ > 固い妄想、くじけぬ心、強行突破(^^;
後半はそうでもないとは思ったけどね。

予告編を見ていた時、もしやエイドリアン・ブロディー(ジャック役)がかっこよく見えちゃったりするんじゃなかろうかと心配だった(コラっ)のだが、そういうことはあまりなく、望外にトーマス・クレッチマン(エンゲルホーン船長役)がかっこよくて大喜び。
…だって、「U-571」は意味ない悪あがきだけ艦長で消化不良だったんだもん。
で、船長、かっこいいです。出航前にいきなり美女の前で鼻の下が長くなるとこからしていいです。 < いいのか?
そして、カールが原住民に取り押さえられて危機一髪、「うそ、彼はここで死んではいけない、まだ出番があるはずっ!」とドキドキ心配したら、
バーン!、船長登場、
救われた!
さらに、袋小路で虫うようよ、これりゃ、脱出不可能か!? と思ったら
ババーン!!再び船長登場、
2度も危機を救われる皆様。
船長ステキ!
あー、もちろん、正義の1等航海士(多分)ヘイズ(エヴァン・パーク)もステキでした。
さらにステキだったのが、一癖ありそうな船員ランピー(アンディー・サーキス)の死に方。おぇー、そうなるかー、こりゃ、PJとアンディーで楽しんで撮りやがったなって感じ(^^;
そういえば、ランピー、低く太くていい声だったよ。ゴラムとは大違い。うっかり惚れるところだった。

恐竜対コングの戦いはすごかった。
恐竜よ、ちびっこい人間よりそのでかいトカゲのが賞味価値があるのでは? というのはおいといて、コングが勝つと知っていても戦いの展開が往年の怪獣映画のように読めてしまわないあたりがPJの得意技かとも思う。
腕をばっくりやられても大した傷にならないのは剛毛のおかげか(^^;

ただね、虫虫大行進は…、やめてくれー!
アレさえなければ何度でも見たいのに…。あり得ないのボーダーラインであり得そうなだけに気持ち悪い……。
PJ,キモい生き物を撮らせても天下一品なのかもしれない(^^;
イッちゃってる原住民たちも怖かったです。でも、あの最初の子供、よーく見ると実はとってもかわいー子なんじゃないかと思う…。

rukkiaはキツネザルは好きだが類人猿は好きではない。なので、コングが本物のゴリラっぽかったかどうかはよくわからない。ドラミング(ゴリラが胸を叩く習性)ってもっと大きな音がするのかと思っていた。
コングのねぐら、巨大類人猿のものと思われる骨が散らばっている。
一族はみんな死んでしまったのか?
孤独なコング…。最後の1匹なんだろうか。恐竜はあんなにいっぱいいるのに、こいつはもう繁殖不能なんだ…。(とか、余計なことを考えたり)。

最後は、アンのフェイクの女優さん、ほんとにフェイクっぽい顔をしていて笑えた。
それから、当時のエンパイア・ステート・ビルってあんなに飛び抜けて高かったのねん、と感心。

ただ一つ、難をいえば、スローモーションというかストップモーションというか、ああいうあざとい撮り方、あまり好きじゃないんだよね。登場人物の主観時間を表しているんだとは思うが…。

あ、もちろん、他の皆様がいっているように泣けますよ。
とりあえずティッシュかハンカチのご用意を。

…そしてrukkiaはその晩、階段とはしごで屋上に上る夢を見ました。疲れた(^^;


萌え度:船長クレッチマン♪
好き度:2度目に見たらワンランクアップ
鑑賞:劇場(2005.12)

原題:King Kong
監督:ピーター・ジャクソン
配役:ナオミ・ワッツ(アン・ダロウ)
   ジャック・ブラック(カール・デナム)
   エイドリアン・ブロディ(ジャック・ドリスコル)