紫玉(ガリカ,19世紀後半,日本)
江戸時代に自家実生で生まれたという日本生まれの紫玉は、独特な花の形をしています。
つぼみが膨らんでいよいよ開花というときには、まるでラッパのように口をとがらせて
咲き始めは少々バランス悪くみえるのですが、
紫玉の魅力はここからです。
完全に花が開ききるとまるでボールのように丸くなりますが、
濃い紫の色と相まって非常にしまって見えます。
他のバラは開ききるとダラ~とした印象になりますが、
このバラは特別にきれいです。
ボールになってからの花もちもよく、こんな素敵なバラが日本生まれであることを
誇りに思います。
私の株は以前住んでいた時のお隣さんの株から挿し木で持ってきたものです。
バラに関心を持ち始めた時に一緒になってガーデニングを楽しみました。
お隣さんのお庭もすごいバラの数で、しかも地植え、基本的に無剪定でしたから
自由に動き回る枝ぶりと花の数はいつも圧巻でした。
毎年開花する度に、そんな楽しい、懐かしい思い出まで一種に連れてきてくれます。