一僧侶の日常の思いを語る
沙門の法話
最初の基準点
もし自分がわからなくなった時、最初に戻れる準備をしておきましょう。
前にレオナルドディカプリオ主演映画でコマを回して自分が深層心理の中なのか現実世界なのかたしやかめるのを見たことがありました。たしか特殊な方法で相手の深層心理に入り込み操作するみたいなストーリーでいつの間にか自分がそこから抜けられなくなるからです。
でもそれはまるで私たちの現実世界でもいえることです。知らない間に自分がそうしなければならないという観念にしばられて抜けられなくなるからです。
本当はいくらでも別の選択肢はあるのにそれがわからなくなってしまう。
だから大切な自分を守るためにも最初の基準点を設定しておきましょう。
そうですね。一番大切なものは何か。一番守らなければいけないものは何か。
そしてその他の頑ななプライドは捨てるのです。
そんなものは何の役に立ちません。
捨てる勇気も必要です。最初からなかったものだと思うべきです。
なんでもかんでも頑張ればいいというものではない。
いつの間にか自分を見失うことがないよう、くれぐれも気をつけましょう。
本体の自分
人は一年後どうしているかなんて誰もわからない。今まで安泰だったからこれからもなんて保障はどこにもない。
だから今を悔いなく一生懸命いきなければならないのです。
今日のことは今日で終わる。しかし明日が来る保障はない。
人は必ずこの世の役目を終えてあの世に旅立つものです。もし、それが突然にやってきたとしても動じない覚悟が必要です。
今までの思い出も経験も自分の魂の中に必ず残って記録されます。
だから安心してください。けっして無駄ではない貴重な経験がすでにできていて生が続くかぎりそれがのこっていくことを。
自分のことは自分が一番知っている。知っていてくれる。今世だけでない本体の自分が。
閻魔大王は自分の内在神の本体だともいえるのです。
自分の生の記録を見せられた時になんとか見ていられるように生きなくてはなりません。
何故
昔からのなじみにの人にそんなに動いて大丈夫と今日心配されました。
確かに今年の私は正直、昨年以上に体力があるような気がします。これもランニングのおかげです。疲れが抜け次第、朝と夜の二部練にしようと思います。
何故、ここまで走るのでしょう。
何故だろう。あの追い込んだ感が気持ちいいから。身体がそういうふうにつくりあげられていることに誇りを感じるから。
ランニング仲間も夜、グランドでダッシュをくりかえしています。彼は比較的に短い距離のスプリンターです。
でも高校生などと一緒に走る姿は格好よくも思います。
いったい何を目指しているのか。
やはり私と同じ匂いがする感が否めません。彼は自営業です。奥さんをガンでなくされているのを最近知りました。
シングルファザーで娘さんを育てています。
多分、走ることで生きるパワーを得ているのだと思います。
お盆も終わり、エネルギーをフルマラソンに傾けていこうと思います。
お盆終了
ようやくお盆が終わりました。片付けもほぼ終わりました。
なんか今年もいろいろあったけど無事終わってよかったです。
いつもやらなくてはいけないという気持ちがあるから必ず心がくじけそうになります。
つまりそこそこ追い詰めるスタイルからぬけられないのです。
まだできる。やれる。
基準点がいつも少し高めだからそこにとどかないかもしれない、その切羽詰まった感じが心を苦しくさせます。
だから毎年です。毎年何度か心がくじけそうになるのです。
でもくじけそうなときほど誰かが優しくしてくれます。これは不思議です。
今回もそれを感じました。
皆さん、心配かけました。
ようやく通常になった次第です。
名作
よく思うのは面白い名作映画のシリーズ。初回から何回かを繰り返すうちにだんだんと面白くなくなってくるような気がしてなりません。
そしてファイナルになるとなんとか終わらせようとする感が出てきて辻褄をあわせて伏線の回収をして終了。
なんとなくあっけなく。
これって人生にも言えるのではないかと。最初は希望に満ちたものであったような気がします。何か人生にドラマチックなことがおきる予感めいたものがあって。
夢や希望もまだゆるされる。恋愛も情熱的だし、体力も気力もある。
でも30代、40代になるとどこか諦めた感が出てきてしまうのです。ん~。現状維持こそが最大の目的というふうに。
人生、50代、60代になると一応今までのことをふりかえって考えるようになります。
自分の人生、すばらしいものではなけどまあ、頑張ってきた、これでいいと。
人生のファイナルは意外にあっけないものかもしれません。映画のように伏線の回収もなければドラマチックなエンディングもない。
それこそが人生。
マトリックスもハリーポッターもスターウォーズも最初が一番面白かったような気がします。でもいずれもすべてあわせて名作です。
人生もそのようなものかもしれません。
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