ぞな通信

四国・松山生まれ、在米25年、Zonaの日常生活。

平穏では終わらない

2009-03-22 08:25:09 | Weblog
先々週の水曜日、自宅ガレージ前のドライブウエイで遊んでいた娘が怪我をした。我が家のドライブウエイは坂になっているんだが、そこを娘が乗れもしないスケボーで遊んでいたらしいが、板が顔にぶつかったか、自分が転倒したかで、唇を大きく切ってしまった。
その時、私は仕事を終え、知人から教えてもらったテイクアウトの店で、ハンバーグ定食やらちらし寿司定食やら頼んでいた所だった。自慢げに夫に、

「今日は定食買って帰るからね!」

と電話をしたら、

「ぞな子が口を切っちゃった」

と焦った声がした。
その口ぶりから相当の怪我を予想してしまった。
でも命に別状はないと思われたので、しっかり頼んだ弁当を3個受け取り、待ち合わせ場所の病院に向かった。

いつも通りがかる病院だけど、実際中に入ったことはなかった。
アメリカのクリニックは基本的に予約制だけど、このクリニックはwalk inクリニックだ。予約無しで立ち寄れる。ただし夜7時まで。それ以降は大病院の緊急に行かなければならない。
待合室に行くと、受付を済ませたばかりの夫と娘がいた。
娘は唇にアイスを当てて冷やしていた。
夫の処置が良かったので、唇は裂けていたけれど、出血は止まっていた。
娘も大泣きするかと思ったら、必死で泣くのを堪えていた。
お姉さんになったなあ・・・・
と、同時にお子さんが怪我をして駆け込んで来られる親御さんの気持ちが痛い程理解出来た。

抱っこしてあげて名前を呼ばれるのを待った。
名前を呼ばれても部屋の中で1時間以上待った。
もっと大けがの人優先になるから、うちは後回しだ。
看護婦さんがラップトップを持って部屋に入って来た。
ちゃかちゃかと娘の症状を打ち続けた。
こういうのがあるといいなあ・・・・
じーっとコンピューターを見続ける。
「Youもこういうのにしたいんでしょ」
と夫が私の心を見透かしたように言った。
「うん、こういうのが出来ればいいんだよね。」
うちは未だに紙に書いて,絵も描く事もある。ビリングと全部共用出来て、診察室全部に持ち歩く事が出来るようになればとっても便利なんだけど、まだまだだ。

看護婦さんと入れ替わりに女医先生が部屋に入って来て、娘の唇、歯、歯茎をチェックして、
「大丈夫ね。傷が引っ付いてるから縫う必要はないわ。」
と、言われた。
サンプルジェルを1つかみ、ガーゼも1つかみくれた。

あーよかっった、よかった。

かあちゃん、疲れたよ。

そして約一週間後、娘の唇は完治した。
同じ怪我を私がしていたら、1週間は腫もひかなかったであろう。子供の治癒能力は驚く程速い。

娘の傷が癒えてWBCを翌日観に行くことになったので、家でポスターを作ることにした。
画用紙を娘が取ろうとした時、がたっと何かが倒れる音がしたと同時に娘の大きな泣き声がした。
様子を見に行くと、娘が床に転んでいた。
どうやら立てかけていたテーブルの板が画用紙を取る時、足に落ちてしまったようなのだ。
泣きじゃくる娘の足を診ると、右足の人差し指が血豆のようになっていた。
ひびか打撲か・・・どっちにしてもアイシングしてbuddy tapeしておけばいい。

しかし、こんな所にテーブルの板があることさえ私は気がつかなかった。
いけない、いけない。ガレージにでも置かなければ。
それにしても、毎週毎週よく怪我をするもんだよなあ。
男の子だったらこんなもんじゃ済まないんだろうなあ。
今振り返ると赤ちゃんのとき、無傷で済んだことが奇跡のようだ。

翌日オフィスに行ってX線撮って確認すればいいか。
夫がそう勧めていると、X線という単語だけ拾った娘が、
「X線恐い~」
と泣き始めた。
とても痛いものだと思っているらしい。
カメラと一緒と宥めたが、知らない検査用語を聞くとびびって泣く。それは大人でも一緒なんだよね。
大丈夫、大丈夫、お母さんが守って上げるから、と言いながら、泣きじゃくるぞな子を抱いて、よしよしした。
最後は泣きつかれたのか、爆睡していた。

お母さんも疲れました。