GO! GO! 嵐山 2

埼玉県比企郡嵐山町の記録アーカイブ

農家の仕事 1960年

2009年06月18日 | 青年団鎌形支部『心の集い』
 私達の農家の仕事は、毎日、毎日と四季を通じていろいろの仕事が、次から次へと沢山の仕事が廻って来る。この様な仕事を毎日、毎日くりかえしながら、農繁期には朝早くから夜迄働いても、百姓の収入は年間通して何回もなく、作物が豊作の時には物が安い。作物が不作の時は収入が少い。この様に物が上ったり下ったり大変の動きがある。農家では会社で働く月給取りの様にはなかなか行かない。私達農家では毎日の天候を相手として働くので安心して仕事も出来ない仕末で、若い者も少ない収入では、十分の小遣いから身の廻りまでは、収入の少ない年には親からもらえないので、家の仕事を手伝うのがばかばかしくなって考えてしまう。このごろの若い人々は学校を卒業すると家で百姓をするのがいやで皆出てしまう。この様な農家の仕事、また生活を長男、長女までが皆同じ考えで町工場、また都会へと出て行ってしまう。私達皆でこの様な仕事を明るく、楽しく暮らせる様に、農家の仕事でも、工場で働く人の様に一ヶ月に何日かの休日を作ろう。私達若い者ばかりでなく、皆が楽しく働けるのではないでしょうか。この様にしたら天気が良くても悪くても、一日、一日に計画を立てて、休日には皆、体を休ませたり遊びにも行ける。心掛けたら百姓の仕事でも工場で働く人の様に、一日、一日が楽しく暮らせるのではないでしょうか。
     菅谷青年団鎌形支部文化部『心の集い』第8号 1960年


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。