GO! GO! 嵐山 2

埼玉県比企郡嵐山町の記録アーカイブ

『われに詩あり』4 旅の思い出 山下たえ 2000年

2010年12月26日 | 山下たえ『われに詩あり』(2000)

バス旅で 登りつつ行く 湯殿山
       車窓に眺む 残雪の影

羽黒山 拝して下る 石段の
       フクベ模様で 疲れ紛らす

月山を 上り行く坂 石段の
       友と歩みて 年の差覚ゆ

最上川 擦れ違いたる 船と船
       手を振りながら 笑顔去り行く

最上川 川面に写る 若葉の景色
       紅葉の秋 目に描きつつ

遊覧船 乗って楽しく 五月晴れ
       最上流れる 昼の一ト時

清清し 紙の御前に 額突きて
       神秘あふるる 柏手の音

湯の宿で 風呂につかりて ほのぼのと
       幸せ感じる 春の一時

薄暗き 茂れる森の 奥深く
       武将眠れる 御社拝す

古都の山 登りて 霞み深くして
       唯耳に来る 山川の音

妻沼にて 二泊の宿を 後にして
       深み行く秋 車窓で眺む

湯どころで 友と楽しく 旅の宿
       苦労忘れて 演歌唄えり

温泉に 浸りて友と 語り合い
       湯煙あびて 命の洗濯

湯につかり 廊下ずたいの 窓辺より
       軒場に下がる 氷柱眩しく

湯の町を 浴衣着替えて 散策の
       下駄音高く 坂道下る

四万の町 見上げるような 岸壁が
       雪を残して 空に聳える

夫婦にて 仲睦まじく 年老いて
       札所巡りの 五月晴れかな

          山下たえ『われに詩あり』 2000年(平成12)2月



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