馬も走る12月!?

2022-12-17 10:44:09 | 紹介
武田軍といえば騎馬軍団🐎のイメージでしょうか。
けれども、戦国時代は、鉄炮の導入や、足軽による戦力が増大するなど
戦い方が大きく変化した時代。
武田の騎馬軍団が戦場を席巻・・は多分無かったと考えられていますが、
甲斐は、信濃と共に、古代より良質な馬を産出した土地。
馬の扱いに長ける人も多く、馬は運搬、戦など、
様々な場面で重要な役割を担っていたことは確か。

当館がご紹介する武田氏館跡からも、馬の全身骨格が出土しています。
意外かもしれませんが、戦国時代を生きた馬の全身骨格が
きれいな状態で出土しているのは、山梨県甲府の武田氏館跡だけ。
信玄ミュージアム、特別展示室の見どころのひとつとなっています。

こちらのブログでも、何度もご紹介させていただいておりますが、
馬骨は、蹄から背骨までの体高が126cm、推定14歳の雄馬のもの。
サイズはポニーくらいで、「戦国時代の馬って、小さかったんだね。」という、
みなさまのご感想ももっとも。
「でもさ、当時の人も小さかったんだもんね。」という優しいフォローも聞こえてきます。

馬の全身骨格(レプリカ)
骨の状態をみると、荷馬に見られるような損傷や変型も認められません。
栄養も良く、筋肉質だったこともわかるとか。
大切に育てられ、丁寧に埋葬された軍馬だったと考えられています。

「でも、小さいから、(甲冑を着た武将を乗せて戦場は走り回るのは)ムリだよね。」
というお声も。

そのご意見もごもっとも・・・でも!!
私たちの予測を裏切り、「和式馬術」なら、馬は体力を消耗せず、
戦闘でも活躍できるくらい、高い運動能力を発揮できるそうなんです。

ポイントは、馬の肩甲骨や背中の動きを阻害しないことだそうで、
普段は体が弾まない(?_?)「居鞍乗り」で、
戦時は「立ち透かし」にシフト。
騎乗時に足をのせる鐙(あぶみ)に体重をかけ、
お尻を軽く浮かせた状態で背中を伸ばします。
これなら、馬の上でも姿勢が安定し、攻撃可能になるとか。
実際、在来種の木曽馬に、総重量90kgの騎手を乗せて走ってみたところ、
なんとなんと最高速度は時速40km!
駆け足は30分が限度と言われているようですが、十分な働きだと思います✨
ちなみに、当館の馬骨も木曽馬に近いと考えられる在来馬🐎です。

師も走る12月は忙しいですが、今年を振り返り、来年のことを考えるのも良い時かと。
武田神社でのお礼参りと一緒に、郷土の歴史にふれる当館にもぜひお越しください。
馬と一緒にお待ちしております。

今年の開館は12月28日(水)(最終入館時間16時30分)まで
旧堀田古城園内の蕎麦・カフェ由布姫は、31日まで営業しています。
29・30日は、10:00〜15:00
31日は、10:00〜17:00
新年🎍は、元旦より通常どおりに開館いたします!

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