お腹が痛いのに加えて、1週間前ぐらいから歯も
痛くなっており、会社の近所の歯科医をインター
ネットの口コミサイトで調べて予約して出かけた。
ボロっちい雑居ビルに入っている歯科は、一瞬
不安を感じたが、中に入ってみたら思いがけず
きれいな内装で、患者さんもいっぱい、受付の
助手はてきぱきしており、すごく「はやっている」
感じだった。
問診表に記入して、30代後半ぐらいの男性の
先生がそれはそれは丁寧に応対してくれ、撮影した
レントゲン写真はあっという間に診察台のすぐ脇の
モニターに映し出された。
それを見ながら虫歯の治療方針などを説明したあと、
麻酔を始める前、先生はおもむろに「血圧は普段
どれくらいですか?」と聞いてきた。
私は歯科医で血圧のことを聞かれたのは初めてだった
ので少し面食らった。
私はどちらかと言えば低血圧で、大体110/55
くらいだ。あまり問題を感じたこともなく、朝も
起きられる。
先生が言うことには、麻酔をすると低血圧の人は
血圧が下がりすぎてしまい、めまいや気分が悪くなったり
して事故が起こる可能性があるので、100/50を
下回るようなら、残念ながらその病院では治療できないと
いう。
えっ、そうなの?とどきどきしつつ、その場合は
設備の揃った○○大学病院をご紹介しますといわれ、
それは面倒だなと思った。
左腕にバンドを巻かれ、ひとさし指に血圧計をつけられ
一定間隔で血圧を測定するのだが、助手さんが数値が
出るたびに、妙に機械的な声で、計測値を先生に報告する。
歯茎に麻酔薬を塗られた後、エアで麻酔薬を塗布、さらに
注射で麻酔薬を少しずつ注入していくのだが、私の血圧は
生憎いつもよりも低かった。
「105/59、心拍数58です」
「100/53、心拍数60です」
「 99/55、心拍数62です」
こりゃいかん、と思って血圧の上がりそうなことを考えよう、
と思ったが何を考えたら良いのかわからず困った。
麻酔薬を半分ほど注射して試しに歯を削ってみたら、
やっぱり少し痛みがあったので、また注射だ。
ドクターストップぎりぎりの血圧を行ったり来たりして
私はこの状況そのものに気が遠くなりそうだった。
唇から血の気が引いていく感じだった。
なんとか初期の処置は終わって、治療途中の歯の写真を
撮っておしまいだ。
ずいぶんと治療方法やカルテの保管方法も変わったもんだ、
と思いながらどっと疲れた。
しばらく歯科通いは続くだろう。
痛くなっており、会社の近所の歯科医をインター
ネットの口コミサイトで調べて予約して出かけた。
ボロっちい雑居ビルに入っている歯科は、一瞬
不安を感じたが、中に入ってみたら思いがけず
きれいな内装で、患者さんもいっぱい、受付の
助手はてきぱきしており、すごく「はやっている」
感じだった。
問診表に記入して、30代後半ぐらいの男性の
先生がそれはそれは丁寧に応対してくれ、撮影した
レントゲン写真はあっという間に診察台のすぐ脇の
モニターに映し出された。
それを見ながら虫歯の治療方針などを説明したあと、
麻酔を始める前、先生はおもむろに「血圧は普段
どれくらいですか?」と聞いてきた。
私は歯科医で血圧のことを聞かれたのは初めてだった
ので少し面食らった。
私はどちらかと言えば低血圧で、大体110/55
くらいだ。あまり問題を感じたこともなく、朝も
起きられる。
先生が言うことには、麻酔をすると低血圧の人は
血圧が下がりすぎてしまい、めまいや気分が悪くなったり
して事故が起こる可能性があるので、100/50を
下回るようなら、残念ながらその病院では治療できないと
いう。
えっ、そうなの?とどきどきしつつ、その場合は
設備の揃った○○大学病院をご紹介しますといわれ、
それは面倒だなと思った。
左腕にバンドを巻かれ、ひとさし指に血圧計をつけられ
一定間隔で血圧を測定するのだが、助手さんが数値が
出るたびに、妙に機械的な声で、計測値を先生に報告する。
歯茎に麻酔薬を塗られた後、エアで麻酔薬を塗布、さらに
注射で麻酔薬を少しずつ注入していくのだが、私の血圧は
生憎いつもよりも低かった。
「105/59、心拍数58です」
「100/53、心拍数60です」
「 99/55、心拍数62です」
こりゃいかん、と思って血圧の上がりそうなことを考えよう、
と思ったが何を考えたら良いのかわからず困った。
麻酔薬を半分ほど注射して試しに歯を削ってみたら、
やっぱり少し痛みがあったので、また注射だ。
ドクターストップぎりぎりの血圧を行ったり来たりして
私はこの状況そのものに気が遠くなりそうだった。
唇から血の気が引いていく感じだった。
なんとか初期の処置は終わって、治療途中の歯の写真を
撮っておしまいだ。
ずいぶんと治療方法やカルテの保管方法も変わったもんだ、
と思いながらどっと疲れた。
しばらく歯科通いは続くだろう。