今、私の部下である男性が、同じ部内の別の課に
異動し、代わりにその課の課長さんが私の部下に
なる人事異動が12月にある。
その課長さんは中途採用者で、数年前に、私は
その人の面接に立ち会った。
私はその面接時、その人が部屋に入ってきた
瞬間に、やばいな、と思った。なぜなら、
履歴書に貼ってある写真と本人の様子が余りも
違っていたからだ。
履歴書の写真は、顔がふっくらしていて元気そう
だったが、目の前にいるその男性はげっそりと
痩せていた。
質問にはそつなく答えているものの、頬の辺りが
常にピクピクと痙攣している。
履歴書の職歴に、謎のブランクがあったので
それについて聞くと、資格試験の勉強をしていた
と言った。しかし、彼はその資格を取得して
いない。
私は、面接に立ち会った上司に採用すべきか
聞かれ、止めた方が良いと言った。メンタル系の
不安を感じたからだ。
私もメンタルをやられた経験があるからなのかも
しれないが、この人には表に出て来ない闇が
ある、と思ってしまった。
結局、学歴も職歴も素晴らしい彼は採用され、
やがて管理職登用試験に合格して課長になった。
私は別の課だったので直接の関わりはなかった
けれど、やがて彼は少しずつ壊れていった。
部下や同僚に暴言を吐く。
その後に妙にへり下りお詫びのメールをよこす。
しかも明け方4時くらいに。
四半期決算ごとに、燃え尽きて会社に来ない。
国内、海外の出張をドタキャンする。
海外に行ってから、具合が悪くなり、何日も
休む。
遅刻をする。
勤務時間中にいなくなって2〜3時間離席する。
期待されて採用された彼が、歳下の部下との
関係に悩んでいます、と言って1ヶ月休職して
しまった。
上司の部長も、人事部長も気にかけていたが、
復帰して、またすぐに休み、あいつは大丈夫かと
いう評判が社内にたった頃。
仕事を任せられずに飼い殺し状態の課長さんを、
私の部署に異動させるという案があり、役員から
オファーがあった。
私は社畜系サラリーマンなので、上役のオファー
には従う。(笑)
私の部署は特命係、即ち人材の墓場。(爆)
私も彼に暴言を吐かれたことが何度もある。
確かに私は彼に比べてたら、大した学校も出て
ないし、英語も下手だし、数字に弱いし、頭も
悪いよ!
でも、会社の皆様からは、あなたよりは頼りに
されているし、インドに行ってもお腹を壊さない
くらいに体も丈夫だよ!自慢にはならないけど。
そんな思いを抱きつつ、私は決してキレない
ように努めた。
暴言を吐かれる度にこの人は‥、と諦め、相手に
しなかったがまさか部下になるとは‥。
管理職の異動は社長決済事項である。
担当役員が、その案を社長に説明したときに、
社長は私がそれを受け入れたのか、と確認した
そうだ。
担当役員は、あいつ(私)は大丈夫です、と
自信満々に説明したそうだが、本心は大丈夫
じゃねーよ!と思っている。
まあ、また、色々ある人生。