ワンフェスも終わり、株式会社ツクルスのPV(Webを見ていただいたページ数ね)アクセスもちょっとしたバブルの賑わいを呈しています…
ありがたい。
それもあって、
「3Dでモデリングしていて、立体出力したいんですが」
というお問合わせも結構頂戴しています。
重ねてありがたや。こういうのは、とにかく「知られる」というのが大事だ。
知られないことには、何事も始まらない。
とかく3ヵ月単位で結果を求められる世の中になってるようだけど、
何事かを断じてしまう前に想像力を働かせてみるといい。
新しいものが世間に広く認知されるには、とても時間がかかるものだ。
「ある事業の仕掛けを作って契約を結び、実際に結果が出る前に居なくなった人」
ってのは昔から居るものでさ。
気の毒ではあるけど、それはそれでいいだろう。
だって、「仕掛けを作って契約を結んだ」という事実は変わらないからだ。
「仕掛けを作って契約を結んだ」ヒトは、もう一度それが出来るだろう。
でも、それを引き継いだだけのヒトは、それが出来るかどうか…
まぁ、出来ないだろうな(笑)
でね。
物体を作る…つまり加工をする方法というのは、世の中に星の数ほどあって。
全てに精通している人…ってまず見当たらないくらい、そのバリエーションは多く、それぞれ奥が深い。
今、立体出力サービスでご案内している、立体プリンタとか3Dプリンタと呼ばれる機械(方法)は、普通はRP(Rapid Prototyping=素早い試作)と呼ばれるものだ。飽くまで試作って位置付けで普及して来ました。
もちろん、それを試作とするか最終形とするかは、自由だ。
今日、写真でご覧に入れているメカは、W.G.G.の会員さんでもあるD4Aという会社さんでデザインされて誕生した、オリジナルのメカ。
D4Aさんは、本来ゲームとムービーを中心とした3Dモデリングをする会社さんなので、世界観を構築し、キャラクターやメカを創造することにかけては、プロだ。
言ってみればそれは、虚構の世界をどれだけ緻密に、説得力を持って創造し、提示できるか?ということなんだろう。
そしてそれを、3D CGという道具で、より具体的なカタチ(=3Dモデル)にするところまでが本業の会社さん。
しかし、今回はそこからがスゴい。
削り出しで作ってしまった。
切削加工と呼ばれる方法で、一般に工業製品を作るための主流でもある加工方法だね。
3dsMAXでモデリングした形状データを小型のNC工作機械に送って、ケミウッド(化学的に成分を調整された木材)から形状を削り出し、それをマスターにしてシリコン型を作り、レジンキャストでパーツを整形して組上げ… コレになった。部品点数は100を超える。パーツはジョイントが組まれて、結構な自由度をもってポーズ変えが出来たりする。
その名を「ナーゲル」という。
こうして、虚構の産物をリアルに引きずり出すところまで、やってくれた。
スゲェェェェエエエ!!!
小型の工作機械は、Roland D.G.さんのモノを使っている。
なんというか… これを見てしまうと、
CGからモノを作るには…とか、できるのか?とか、いやいや精度が…とか、
なんか、アホらしい話題だよね(笑)
だって、現に出来て目の前にあるんだもんよ。
データ、MAXですよ。3ds MAX。
(たぶん、この後格好いいムービーかなんかになって…分かんないけどね)
論より証拠、百聞は一見にしかず。
そのカタチは、作るための努力や技術に裏打ちされた迫力と説得力を身にまとって我々の前に佇んでいる。もぅね、その存在自体が説得力。
いやぁーーーーやっぱ切削、イイワァ…(笑)
メカ的なカタチは、切削でやってみると良いよねぇ。
このピチーン!としたエッジは、なかなかRPじゃ出ないんですよね。
この「ナーゲル」
D4Aさん作成のコンセプト・ボードと共に、しばらく展示させていただきます。
秋葉原に来れば、いつでも見られます。
「そんなモノ、苦労して作ってどうするの?」
って質問には、回答しておこうかな。
「…うん、いろいろねっ(ナイショだ 笑)」
こちらも、ご期待くださいね。