3D CG, CAD/CAM/3Dプリンタ な日常でつづる クルスの冒険ブログ

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理科系は燃えているか・・・・?!

2005年08月05日 | □CAD/CAMな日々

映画が好きです。正確に言うと、映画を作る・演じる側の人達の事情や技術、
制作される背景に、ずっと興味があります。おカネの集め方とかも。
昔フジテレビの深夜枠で放送していた、宝田明出演の『アメリカの夜』
(同名の映画作品が番組名の由来でしょう)がDVDになって発売されるのを
心待ちにしているくらいです。気に入った映画は、作品自体よりメイキングの方を繰り返し
見たいと思ってしまいます。

ワタシは、経歴がいわゆる文科系なんです。よく誤解をされますが、文科系です。
中学3年の時に高専を受験した、という振り返りたくない過去はありますが
(ええ、落ちましたとも)文科系です。

さて、理科系な映画というと…これがなかなか思い浮かびません。
いわゆるSFと呼ばれるジャンルは、どうにも「理科系」な感じがしないからです。
昔々、テクノジーと人間の関係が輝いていた頃(実はすごく短い期間でしたが)のSFと、
現在のSFではその立ち位置がまったく違ってしまっているように思うからです。
だって、今やSFを見ても未来を感じる事はなく、ファンタジーやドラマツルギーとしての、
ある種の手法を感じることの方が多くはないですか?
SFにしておけば、これもOK、あれもOKという了解が取り付けやすい…というか。
アクションのお膳立てとしての装置化している、というか。
まぁ、それを楽しもうぜ!というのが今のSFだ、ということかと思います。
社会の変容が、当然SFというジャンルにも影響しているのでしょう。

・『マリリンとアインシュタイン』
・『バック トゥ ザ フューチャー』(Docの存在だけね)
うーん…

その中で、面白いか面白くないかは別にして、ああこりゃ理科系のセイシュンだワ、
という映画があります。
・『ロボコン』
ガンツ先生に0点もらうヤツではありません。ロボットコンテストに出場する高専生の
セイシュンを描いた作品です。今をときめく長澤まさみ(南ちゃん役はどうかと思うんですよね…)
も、なにか間違ったように(笑)出演しています。

某CAD会社もスポンサーになっているようで、これにはちょっと感心しました。
企業の文化活動は、大事です。うん。これに懲りず続けていただきたい。

さて、この作品。映画の出来云々については…置きますが(これだけ前置きすれば、ねぇー…)
理科系のセイシュンを描いた非常に珍しい一作です。

セイシュン・友だち・文化祭(試合)…とくれば、
ちょっと前には『青春デンデケデケデケ』、『シコふんじゃった』、最近は『ウォーターボーイズ』、
二匹目のドジョウで『スウィングガールズ』、今年は『リンダ リンダ リンダ』(スキ!)…
この手の王道セイシュイン映画は大抵体育会かバンドなんですが、その理科系版なんですね。

映画の楽しみ方は、人それぞれです。全体の物語の展開にこそ!という人も居れば、とても断片的な
シーンひとつに感動する人も居ます。え~…前者にはお勧めしかねます(笑)

本作は、ちっとも燃えない、全編通してなんとなくシラーっとしてる、でも何か
「あーこんな事もあったかなぁー…」なんていう、大いなる誤解をさせてくれる作品です。
ツメエリの感触を思い出す…ってヤツですかね。

「そうそう!オレもこういう事あったよ!」という素敵な誤解をさせてくれるのが
セイシュン映画の命ですから、もしかすると本作は理科系のセイシュン心の琴線にちょっとだけ触れる
ことができるかも知れません。

ワタシだったら、もぅ燃え燃えの、これでモチベーション出ないでか!くらいの動機付けアリ、
あり得ないほど身のよじれるような葛藤アリ、トラブル続き、苦悩、大逆転、大団円!という
いかにも作り物な(笑)、ハリウッド王道時間割に沿った理科系セイシュン映画を作りたいなぁ…
と思ったりします。あ、プロジェクトXの高校生版、ってヤツですね。
でも『陽はまた昇る』はイケマセン。やはり高校を使わないと、ウェットになっちゃって…

本作に関して、高専に長澤まさみはいねぇー!という切実なツッコミだけはナシにしてあげてほしいと
思います(笑)…高専、行けなくてよかったかも…