らむ茶の独り言

ロックとノンアルコールビールと田舎暮らしを愛するガーディニング野郎の勝手な独り言。

手間と効率

2011年11月07日 01時04分52秒 | ガーディニング
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季節外れの陽気に誘われてこの一週間は庭の片付けに精を出していた。かなり疲れましたが,ようやく何とか雪が降る前に庭の片付けが終わった。例年ならもっと早く終わってるはずだったんだが,今年も夏は結構暑くてほとんど作業が出来なかった。その暑さが終わるや9月は雨の日ばかり。それが終わるといきなり寒くなってしまって、と何も出来ないまま11月になってしまった。この季節外れの陽気がなかったらウチの庭は渾然一体のまま冬を迎える所だった。

しかし、無計画に何でもかんでも植えるもんじゃないね。勝手口の近くに植えたハーブがエラい事になってしまって、ハーブってセレブな感じがするけど雑草と何ら変わらないから、駆除するのがエラい大変だった。ヨーロッパではフツウに庭先に生えてるんでしょ?ハーブって。タチの悪い雑草と何ら変わらない。ミントの香りとか良いんだけね。とにかく増え過ぎ。手に負えなくなる。特に多年草のミント系。

ハーブは色々と植えてみたけどほとんど冬の寒さで死んでしまう。唯一生き残って増えたのがミント系のハーブ。だから大事にしといたんだけど調子に乗り過ぎだ。ガンガン増えて他の植物を駆逐してしまう。加減を知らないからね。ツルを伸ばして四方八方に増えていく。今回駆除した所は2~3坪ぐらいの面積だったけど一輪車数台分の量になった。驚いた。こんなに増えていたとは。根が何重にもなっていた。こうなるともうスギナや何かの雑草と変わらない。

いやね、除草剤をまけば一発なんだけどね。ただウチは無農薬を信条としてるもんでよほどの事がないと除草剤は使わない。殺虫剤もそう。サクラのアメシロとかアブラムシにはアースジェットを使うけど、それでも最低限の使用にとどめる様にしてる。周りの家では手加減なく殺虫剤をまいてるみたいだけど、それをやると害虫以外もみんな殺してしまう事になる。害虫だけを駆除する殺虫剤はない

ここらでも珍しくなったアゲハとかカマキリとかオニヤンマとか庭でみかけるとねえ。そういうのもみんな殺しちゃうわけだから。昔はホタルもいたという話なんだが今ではそんな面影は微塵もない。つまらない土木工事のやり過ぎでみんな消えてしまった。実は東京の方が自然が多かったりする。地方都市なんて中途半端な都市開発のせいで自然も何も無くなってるからね。それで観光客を呼ぼうとか言い出すんだから呆れる。まあノコノコやって来る観光客もいないみたいだが。

そういうワケで自然に優しいガーディニングは結構手間がかかって面倒なわけですよ。庭を片付けていたらカマキリの卵を数カ所で見つけた。ほとんど見かけないのでせいぜい1~2匹ぐらいしかいないんじゃないかと思っていたが思った以上に生息してるみたいだ。アゲハの幼虫も結構見かけたがサナギがどこにあるのか判らないからもしかすると雑草と一緒に片付けてしまったかも知れない。ただ、そういう事を考えると片付けが出来なくなる。自然に優しく、というのも加減が難しい。

少し前から作業小屋にどうもネズミが住み着いてるみたいだった。ネズミ駆除剤をまこうかとおふくろが言ったんだけど、変な所で死なれると困るから様子を見ようという事にしていた。昔、あるお店での事だけど、このネズミ駆除剤を使ったらとんでもない所でネズミが死にやがってエラい目にあった事があった。そういう事があって、どうせ小屋には食い物もないしそのうち出て行くだろうと思っていた。ところがあったんだな、食い物が。

夏に大きな花を咲かせたヒマワリの種をオケに入れて置いておいたら全部食いやがった。結構な量があったんだが全部食われていた。なるほど出て行かないワケだわ。冬になったら野鳥のエサにでもしようかと思って穫っておいたんだが全部食われてしまった。情けは害獣の為ならずって事ですか。挙げ句に庭のどっかで野たれ死にされたら目も当てられない。球根が無くなってるとおふくろが言ってたがネズミの仕業かも知れない。最初はタムタムが掘り返して食っちまったか?と思っていたがどうやらネズミだな。ヒマワリの種を奇麗に中身だけ剥いて食ってるから球根も食ってるだろう。

環境に優しいという事はこういう招かれざる客にも優しいという事になるワケだ。コンポストを掘り返したりホントに腹立たしい。かといって駆除剤をまくと庭を走り回るうちのアホウどもまでそれを口にする可能性がある。こちらが思う様に都合の良い害虫だけを駆除する簡単な方法は無い。それで遺伝子組み換え大豆とかトウモロコシとかでてくるわけだ。これらが体に影響があるかどうかハッキリ判らない。判らないが少なくとも体にとって有益じゃない事は想像がつく。本来無い物だからね、自然に。

TPPに参加するとそういうのがガンガン入って来る。安いカリフォルニア米だけじゃなく高くても体に優しい有機米とか需要はあるだろう。ただデフレが更に進行した場合にはそんな高価なコメを買える人がどれだけいるか。オレも10キロ3,500円は高いと思う。2000円ぐらいでいいんじゃないかと思う。実際に農家から農協が買い取るコメの値段は市販の価格の半分だ。コメの原価率が50%ってコトは無いだろう。精米して袋に詰めるだけで倍の値段ってどれだけボッタクリなんだか。

TPP問題で言ってる農業ってコメ農家の事を言ってるみたいだが農業はコメだけじゃない。そもそもコメ農家はほとんどが兼業でお父さんが副業的にやってだけだから高齢者が多いという話になるけど息子とかちゃんと手伝ってるよ。田植えとか稲刈りとかは。だってどっちも作業的にはせいぜい2日もあれば出来る話だから。市役所に勤めて休日を利用してコメ作りをやって挙げ句に補助金までもらってるんだからねえ。一体どうなってんだか。そういう人たくさんいますよ。というかそういう人達ばかりでしょ、兼業コメ農家って。専業コメ農家はまた別だけどね。

もっとも専業コメ農家もふざけた所が多いんだが。だいたい兼業で野菜とか作れませんから。絶対にムリ。コメだから兼業が出来るけど他の農作物で兼業は無理だね。だからコメ農家には実は同情の余地はないと思ってる。コメなんてほとんど手間かからずに作れるからね。それで食うに困らないだけの収入をもらおうって方が虫が良過ぎ。コメだけで食えないから働きに出たとかいうけどウソだね。コメ農家なんか暇なんだから。稲作はほとんど手間かからずだからやる事がないわけ。まして機械化が進んであっという間だ。耕耘機とか値段は高いけどね。

だから開いてる時間に他の事が出来る。ところが他の農産物は手間が大変。冬の間は東北は農業が出来ないし。それでみんな勤めに出たわけ。コメなんかホントに簡単に出来るんだよ。有機農法とかはまたエラく手間がかかるみたいだけど、ここらの農家のやってる事なんか誰でも出来ますよ。農機具の使い方さえマスターしたら誰でも出来るでしょ。だから高齢者でも出来るんです。その息子達はみんなフツウのリーマンで年に数日だけ手伝うだけで充分。兼業農家なんて農家じゃないから。ホントの農家に失礼ですよ。

安いコメが入って来たら大変だと言ってるけどそこらのスーパーやコンビニの弁当おにぎりはもうみんな外米でしょ?国産のササニシキ使ってあんな値段で作れるワケが無い。だから弁当不味いんだよ。唐揚げ弁当もシャケ弁もほとんどが外国産の原材料で今さら安い農産物がどうのこうのって話じゃない。だからTPPに参加しようがしまいがカンケーネーってコト。問題が農業問題だけならね。ところが農業問題は目くらましだという事が最近判って来た。アメリカがコメを日本に輸出したいからだけの理由でTPPに参加しろなんていうワケが無い。カンも野ダメも国民バカにし過ぎ。

兼業農家じゃなく本当の農家が絶滅したらエラい事になる。だいたい農業に効率化って一体何を見てんだか。コメとか小麦とかの事言ってるんだろうけどね。葉もの野菜に効率化もクソもないだろうに。中国野菜が恐ろしく安いのはちゃんと理由がある。作ってる現場みたら食えないよ。怖くて。オレは近所の田んぼですらヤバイと思うからね。まあブラジルの鶏肉とかアメリカの豚肉もそう。ちゃんと作ったら手間ひまかかるんですよ。当たり前でしょうが。あらゆる物がそうです。効率よく(安いという意味ね)高品質の野菜が作れるワケが無い。それは農業を知らないヤツのセリフ。

なんかね、アメリカってもう手作りとかそういう事忘れちゃって手っ取り早く儲かる事しかアタマに無いんじゃないの?そういうのって日本の文化と相容れないと思うワケですよ。伝統とかね。効率って言葉は聞こえはいいけど要するに手抜きって事でしょ?違う?同様に無駄と手間を一緒にしちゃイカンでしょうが。違う?
豆腐の原料の大豆どころか、今では豆腐そのものの原料(あとは固めるだけ)を輸入してる日本のどこが鎖国なんだか。現場を知らない知識人が勝手な妄想で何を言ってるんだか。これ以上国を開いたら日本が日本じゃ無くなるでしょうが。そのうち豆腐の作り方も忘れちゃいますよ。

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