車に乗るなら罰金払えという事か?
アメリカの小沢一郎 ネット記事文句ばっかり書いてるオレが言うのもアレなんだが、ネットの記事はどうにも違和感がありまくりなんだよなあ、最近。昔は大手の新聞と地方紙の......
高齢者は車に乗るな、とでも言わんがごときの昨今のマスメディアの報道?の仕方には、高齢者にかなり近づいてきた僕は色々と思うことがある。
けれども、実際に高齢ドライバーの事故は増加してることは事実だろう。しかし、こういう昨今の短絡的な、あえて短絡的と書いたが、
対策というか、社会から排除しようとする対処法はどうにも賛同できない。
もし高齢ドライバーから免許を取り上げたら次は一番事故の多い若年層のドラーバー、次は女性ドライバーと、次々と連鎖していくつもりなのだろうか。
高齢ドライバーが消えたとしても事故は消えないのだから、次は一体誰を標的にするのか。そして最後には車など無くせと言い出すのか。
これは武田教授だったか、車のような年間に数千人が犠牲になる危険な道具を禁止しないのは何故か、と話していたことがある。
車をなくしたら世の中から交通事故の犠牲者は減るだろうが、その代償として我々は車の恩恵を受けられなくなる。
その恩恵と犠牲のバランスを社会が容認しているから、車は社会から排除されない、とまあこんなことだったかな。
言い方は不遜だが、車から受ける恩恵を考えたら年間数千人の犠牲はやむをえない、と社会が考えているというような話だ。
さて、先般問題になっているのはブレーキとアクセルの踏み間違いだろう。僕などは、ならばこれを解決できたら、
高齢ドライバーから免許を取り上げるなどという無慈悲な批判はなくなるのではないか、と思うのだが。
僕も一度だけブレーキとアクセルを踏み間違えた事がある。
反対車線の側にある駐車場に入ろうとして、減速してハンドルを切るつもりが、いきなり急発進してしまい、キキキーッとタイヤを鳴らしながらカーブして駐車場に突入してしまった。
正直何が起きたか分からなかった。頭が真っ白になるというのはこういう事を言うのだな。え?え?え?と必死でハンドルを切って、猛スピードで駐車場に突っ込んでしまった。
幸い事故にはならずに済んだが、駐車場の段差にボディの下をしこたまぶつけてしまった。その車の下取りの価格がかなり低かったのはそのせいだろう。
後にも先にも踏み間違いはその時一回だけだったが、その後その事がトラウマになってしまった事は言うまでもない。
アクセルが戻らなくなった、とかブレーキが効かなかったというのは無い。断言できる。それは勘違いで、明らかに踏み間違いだ。
おそらく高齢者になるまでそういう事が一度もなかった優良ドライバーだったのだろうから、余計その人生初の踏み間違いには気が動転してパニックになってしまっただろう。
僕も踏み間違いをした時に、まだ運転に自信過剰気味の20代前半だったが、何が起きたかわ分からなくなった。
すぐにアクセルから足を離してブレーキを踏めば、というのは冷静なときの話で、こういう時にはアクセルから足が離れない。逆に力が入って踏み込んでしまう。
時間にしたら数秒だと思うが、駐車場に突っ込んでからようやくブレーキを踏んだ。その間足はアクセルから離れなかったのだ。
事故を起こさなかったのはまさに幸運以外の何物でもなく、もし駐車場の前を人が歩いていたら、もし駐車場から他の車が出ようとしていたら、と思うと今でもぞっとする。
そういうわけで、5年前に車を買い替えた時には迷わずスバルの車にした。アイサイト搭載車だ。事故防止にはこれが最も効果があると思ったからだ。
わずか5年前のことだが、5年前この自動ブレーキ搭載車は珍しかった。そんな技術が開発されたのかと驚きだったのだ。そしてスバルのアイサイト搭載車は全体のごくわずかだった。
それから5年。状況は一変して今ではほとんどの新車に自動ブレーキが搭載可能になった。
僕は思うのだが、どうしてスバルがアイサイトを出した時に政府は国はこの車に補助金を出さなかったのだ?
安全上では画期的なシステムだが割高になるこのアイサイトにどうして優遇税制をしなかったのだ?
5年前、優遇されていたのは燃費だけだ。人の命よりも、燃費のいい車は環境に優しいというバカバカしい理由だけで優遇されていた。 それはきっと今もそうなのだろう?
割高になるけれど安全だというスバルの車のシェアはほとんど無い。そしてただ燃費だけを追求してブレーキとアクセルの位置すら一顧だにしない燃費最優先の車が優遇税制もあって売れ続けた。
さて、昨今のブレーキとアクセルの踏み間違い事故の車にスバルはあったのか。スバルはこのアイサイト搭載車は事故が7割減少したとしている。
しかし、そんなことなどマスコミは取り上げることなく、ただ燃費の良い車ばかり持ち上げて政府もそういう車だけを優遇して販売台数を伸ばしてきたのだろう?
安全な車はどんな車だ?軽くて燃費が良い車か?重くて燃費が悪い車の方が安全だろう。当たり前だ。
安全を犠牲にしてまで燃費を稼ぐために車体を軽くしてきた、それを良しとして税制優遇までしてきた政府の姿勢こそが昨今の悲惨な事故の一因ではないのか。
5年前にスバルのアイサイトに優遇政策を打っていたら。まあ今更言っても仕方のないことだが、自動ブレーキシステム搭載車なら防げた事故ではないのか?
ようやく既存の車にも防止装置を付ける動きが出てきたようだが、変わらず安全な車を優遇せずに燃費の良い車だけを支援する政府のふざけた姿勢にこそこの悲劇の一因が、
いや 、政府が馬鹿げたエコだけ重視をした挙句のこの悲劇だと言っても過言ではないかもしれない。
一番売れてる車にどうして自動ブレーキをつけさせなかったのだ?
そして今、高齢者の運転適性だけを問題視するマスコミやその他の社会全体の論調には非常に憤りを覚える。
地方では車のない生活は成り立たないのだ。タクシーを使えだの公共交通機関を使えというのは東京の話だ。隣町に行く電車が日に数本ではどうにもなるまい。
確かに死ぬまで車を運転出来るわけはないので、どこかで見切りをつけて車を使わない生活を選択するしかない日は来るが、それはもう歩くこともままならない人生も残り少ない晩年の話。
日常生活を自力で送れる状態では車が無ければ日常生活が成り立たない。今後さらなる過疎化が進む地方では高齢者が車を使えなければどうやって生活していけというのか。
だから自動ブレーキ搭載車を義務化するなり優遇するなりするせ雨作を打つべきだと思うのだが、あいも変わらずバカの一つ覚えのエコ重視。
幸いアイサイトの自動ブレーキが作動したことは一度もないが、事故はいつ起きるかわからない。僕が踏み間違いをいつ起こすかわからない。
転ばぬ先の杖は燃費が良い車ではないだろう。これから買う人は無論、既存の車に対しても何らかの対策を早急に打つべきだと思うのは僕だけだろうか。