Mac Proが消える？

Mac Proが消える？という記事が広がった。収益性を考えると売れなくなった機種にこれ以上の投資が必要かという事らしい。Mac Proを使っているオレでもこのモデルの異常な高価格を考えると確かにこれからもこの様な浮世離れしたマシンが売れるのかどうか疑問だ。とにかく高い。まあ初期の頃のMacはこんなもんじゃなく高かったけどね。

ただ、クリエーター系の用途でMacを使う人には選択肢がMac Proしか無いのも事実。iMacがあるじゃないか、という意見をよく見かけるがダメなんですよ。一体型だと。iMacのモニターを分離したデスクトップ型を出してくれたら皆さん納得だと思いますけどね。あの性能でモニター部分が無ければ価格帯も相当に下がって、、、ってそれじゃあAppleのメリットがねえし。

映像系クリエーターにはiMacのモニターはダメなんですよ。あのモニターはあくまで観賞用で作業用じゃないんですね。せめて非光沢を選べたらまだしも全部テカテカの光沢タイプでは特に写真系を扱う人にはアウトでしょう。使えるモニターって実はほとんど無いんですよ。これまた売れないからという理由でみんな安物のガラクタモニターになってしまいましたからね。ネットや写真やYoutubeというフツウの使い方なら問題はナイですけどね。

道具ってみんなそうですよね。楽器だって一万円のギターが一番売れてるんじゃないですか？30万超の受注モデルなんてほとんど売れません。都内の楽器屋でも20万以上のギターは月に数本売れるかどうかと言ってましたからね。だからといって全部中国製の安ギターにしていいのか、って話。高価な道具を使う人は全体の割合では極一部なんでしょうがそれが無いと困る人がいるワケです。

Appleの構成比率がどうなってるか知りませんが、おそらくパソコン以外が7～8割に達してるだろう事は容易に想像がつきます。早晩家電メーカーに特化して行くんじゃないかという古くからのMacユーザーは危惧していましたがいよいよ現実味を帯びて来たという事でしょうか。そうなるとオレにとってのMacは何の意味も無くなってしまうわけで、結局Windows環境に変えておくのが正解だったかと思う次第。

Appleの株が時価総額世界一になったときはMacを使っていて正解かと思ったわけですがどうやらぬか喜び。ノートブックさえあればデスクトップは必要ないと言うユーザーの声に押されて、実際に売上げはそうなってますからね、デスクトップ型は消え去る運命ですか。でもそれはAppleの戦略でそういう風にしむけただけ。もしそうならWindowsマシンもデスクトップを扱わなくなる傾向が出ても良いはず。しかし先日買ったマウスコンピューターのラインナップを見ても作業用のデスクトップとモバイルのノートブックは完全に分けて考えてる（と思う多分）。

ノートブックでも同じ事が出来るからMac Proは必要ないという書き込みを見かける。そりゃオマエがその程度の作業しかしていないという事だよ。軽トラとダンプを比べて軽トラの方が速く運べて燃費も良いなんて言ってる様なもの。運ぶものが違うんだよ。で、ダンプで運ぶものは日常的なものじゃないからね。一緒に考えちゃイカンって。まあAppleさえ一緒に考えてるみたいだからしょうがないか。

Mac Proが売れない最大の理由は価格だ。高杉。そしてその浮世離れしたスペックを活かせるソフトがほとんど無い。だいたいマルチコアなんて映像を扱う以外ではほとんどメリット無いからね。先日買い替えたWindowsマシンの前のヤツはクロック数ではMacより上だったけど映像を扱うと途端に動きが怪しくなった。でもフツウに使う分には変わらないね。あとはソフトの資産がネックだ。良いカメラが出たからといって買い替えは簡単に出来ない。レンズ資産が活かせないから。カメラ本体よりもレンズ資産の方が遥かに高価だから。OSもそう。Windows環境に乗り換えたら？っていうヤツはそういう事がまったく判っていない。アドビがハイブリッドなら誰も苦労はしない。

ともかくMac Proが消えるのか、あるいはそれに変わる一体型じゃないデスクトップが出てくるのか、Macユーザーが答えを知るのはそんな先ではないはず。年明けぐらいには結論が出て来るだろう。何しろこの日進月歩の技術革新の時代に2年近くも仕様を変えないで売れるパソコンがあるわけが無い。再び度肝を抜く超弩級戦艦を出してくるのか、軽量小回りの利くタグボートにするのかあるいはパソコン事業自体から撤退するのか。個人的にはOSの関係なくソフトが使える時代になって欲しいわけですけどね。まあ皆さん同じ事を思ってると思いますが。もうメーカーごとOSごとにハードやソフトを分ける時代じゃないでしょ。いつまでそんなバカバカしい事をやってるんだと思う今日この頃です。