振り出しに戻る「落陽日記」

旅や日々の生活の一コマ。60代半ば、落陽期を迎えながら気持ちは再び振り出しに戻りたいと焦る日々です。

ハーグでフェルメールの真珠の耳飾りの少女に対面

2017-12-24 09:16:25 | 旅行
今回のツアーのテーマには「芸術鑑賞」と言うのがあって、3ヶ所の美術館を巡った。絵心に乏しく美術に縁の少ない自分には不似合いと思いながらも事前に多少のにわか勉強をしながら出発した。

ところが名画に対面できて大変に良かった。


日本でも5年前くらいに公開されたフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」だが、1メートルにも満たない至近距離からたっぷりと鑑賞できた。場所はハーグにあるマウリッツハイス美術館。

作品の前には柵もロープもなく、ストロボを使わなければ撮影OK。12月の寒い時期だけに入館者も比較的少なく、前の人の肩越しなんてことは全くない。


これも同美術館にある「デルフトの眺望」。サイズは100cm四方くらいだが、その半分にも満たないサイズの真珠の耳飾りの少女同様に画家の表現テクニックや筆使いなどがしっかりと見える。グラビアなどと違い、目の前に実物があればこそだ。

一方で他の美術館でレンブラントの作品やアントワープのノートルダム大聖堂ではルーベンスの作品も見たが、素晴らしい作品だが大型作品が多くて自分の視野に入れるのが精一杯という感じだ。宗教画というのも馴染みにくい。




上の2枚は国立アムステルダム美術館の「牛乳を注ぐ女」と「小路」。前者は来年2018年の秋から日本に出張するらしく、東京や大阪でも見られるらしい。


ここの美術館では作品の前にロープがあったが控えめだ。日本ではこのようにはいかないだろうし撮影は多分NG。そして作品の前での滞在時間はせいぜい十数秒か。

オランダの美術館に来ている以上はゴッホの作品も見ているが、それは改めてにする。


風車の街キンデルダイクと咸臨丸

2017-12-22 16:39:17 | 旅行

オランダののキンデルダイクで世界遺産に登録されている風車群を見て来た。19基あり、観光用に残してあるようだ。

咸臨丸と言えば幕末にアメリカまで使節団を乗せて航海した船だが、徳川幕府がオランダに注文して建造したものだ。その造船所はここキンデルダイクにあって、函館戦争で座礁沈没してしまう榎本海軍の開陽丸もこちらで建造されている。

オランダの風車と言うと海抜より低い土地に溜まる水を排水するために作られたと習ったが、排水以外にも製粉や製油、そして木工製材にも活躍していたようだ。



風車で製材とは知らなかったがオランダが16~17世紀に海運国になり、東インド会社などを作って繁栄の時代を築いたのも造船力を支えるだけの木材が供給できたからであろう。風車があればこそだ。

咸臨丸を造った頃には蒸気機関で製材していたのだろうが風車も使っていたかもしれない。造船=風車の関係性は意外だった。

写真を撮り損ねたがベルギーからオランダにかけて現代の風車とも呼ぶべき風力発電のプロペラがたくさん回っていた。ヨーロッパでは他の国でも同じようだがチェルノブイリ事故以降、原子力発電から再生エネルギーによる発電に方向転換している。現代版風車は更に増えそうだ。

それにしても雨混じりの強風が吹く日の風車見物だった。

自転車とトラムの街

2017-12-20 11:42:19 | 旅行
オランダもベルギーも山が少なく平地が多い。それも低地帯だが走りやすいので自転車が日本に比べて異常に多い。自転車専用道路が車道と歩道の中間に整備されているためバスから降車する際も自転車に注意しなければならない。添乗員氏も乗降時には口酸っぱく注意を呼び掛けていた。



自転車王国と呼ばれるだけにMTBやロードタイプでぶっ飛ばしている輩も多いが少しクラシックで重厚なモデルで走っている人も多い。日本のママチャリは似合いそうにない。


アントワープでは中国でみたようなシェアサイクルもあった。システムは中国と同じかどうかわからないがよく見るとチェーンドライブではなくドライブシャフトだ。ホイールにはエアーバルブが見えるので中国のようなソリッドタイヤではなさそうだ。


ブルージュでは何を配達しているのか自転車で宅配している姿も見た。




ヨーロッパではどこの街に行ってもトラムをよく見る。画像はアムステルダムのトラムだがブリュッセルでもアントワープでもハーグでも見た。数年まえにもヨーロッパの各都市でトラムを見ているが街並みとトラムがマッチして眺めていても楽しい。

私の京都での学生時代は市電にお世話になったが全ての路線が廃止されバスに置き換わってから久しい。配達のアルバイトでライトバンで市内を走り回っていた時は市電を邪魔と思ったこともあり、自動車が増える時代にあっては市電の廃止を止むを得ないと思ったが今になってみると廃止は残念に思う。

ヨーロッパの街などを見ていると京都でも自動車と共存して市電を残す方法はなかったのかと思う。広島や熊本などまだ多くの街ではトラムが運行されているのに残念だ。せっかちで時間に細かい日本人には合わないのかなあ?


アムステルダムのトラム軌道は細かい石畳になっていて綺麗だった。

ブリュッセルのグランプラスでバルセロナの旗を見た

2017-12-17 14:22:06 | 旅行

中世の壮麗な建造物に囲まれた石畳の広場がグランプラスで上の画像はブリュッセルの市庁舎。まだ装飾されていないが恐らくクリスマスツリーと思われるモミの木が広場中央にあった。広場と建物のすべてが世界遺産だとか。




市庁舎以外にもギルドハウスや市立博物館などがあり、それぞれが異なった様式だがいずれも壮麗の一言に尽きる。建築当時の繁栄ぶりがうかがえる。


おかしな比較だとは思うが、京都にも世界遺産に認定されたお寺や神社の建物が数多くある。しかし、ここグランプラスは金閣寺と銀閣寺、苔寺、竜安寺の建物が一堂に広場を囲んで会している感じだ。


広場を少しはずれたあたりには屋台がたくさん並び、土産物の雑貨、クリスマスの飾りつけ雑貨の店やフリッツを食べさせたりワインを飲ませる屋台があった。


またスペインの観光客のグループでバルセロナの旗を持った一団がいた。EU本部のあるここブリュッセルでスペインからの分離独立を叫んだりするのかと思ったがそんな様子はなかった。シンボルカラーの黄色のスカーフをつけたグループもいたりしたがそちらも静かだった。


ブリュッセルには小僧だけでなく少女もいるらしい

2017-12-14 11:07:18 | 旅行
小便器の関連ネタと言うつもりはないが、ブリュッセルの小便小僧は有名だ。

街の小さな通りの一角に小僧は立っているが多くの観光客を集めていた。しかし観光客がいなければ通り過ぎてしまいそうで、ヨーロッパの三大がっかり名所のひとつらしい。あと二つはデンマークの人魚像とライン川のローレライの岩だそうだ。


普段はスッポンポンの裸でいるが前の日が聖ニコライの日だったためか衣装を着けていた。なかなかの衣裳持ちらしくて彼のワードローブには日本から送られた金太郎の前掛けなど数百点があるらしい。



ところでタブレットでグーグルマップを見ていると小便小僧以外に小便少女なるものを発見した。小便小僧の場所からさほど離れてはいないようだがツアーの時間が限られていて残念ながら見に行けなかった。

ネットで調べてみると小便小僧の人気に便乗して30年位前に登場したようだ。小僧はかなり高い位置に立っているが画像を見ると少女の方は手の届く位置でしゃがんでいる。観光客が触るため今は柵で囲ってあるそうでちょっとかわいそう。

訪れる人は少なく、地球の歩き方には情報はありませんでした。