振り出しに戻る「落陽日記」

旅や日々の生活の一コマ。60代半ば、落陽期を迎えながら気持ちは再び振り出しに戻りたいと焦る日々です。

風車の街キンデルダイクと咸臨丸

2017-12-22 16:39:17 | 旅行

オランダののキンデルダイクで世界遺産に登録されている風車群を見て来た。19基あり、観光用に残してあるようだ。

咸臨丸と言えば幕末にアメリカまで使節団を乗せて航海した船だが、徳川幕府がオランダに注文して建造したものだ。その造船所はここキンデルダイクにあって、函館戦争で座礁沈没してしまう榎本海軍の開陽丸もこちらで建造されている。

オランダの風車と言うと海抜より低い土地に溜まる水を排水するために作られたと習ったが、排水以外にも製粉や製油、そして木工製材にも活躍していたようだ。



風車で製材とは知らなかったがオランダが16~17世紀に海運国になり、東インド会社などを作って繁栄の時代を築いたのも造船力を支えるだけの木材が供給できたからであろう。風車があればこそだ。

咸臨丸を造った頃には蒸気機関で製材していたのだろうが風車も使っていたかもしれない。造船=風車の関係性は意外だった。

写真を撮り損ねたがベルギーからオランダにかけて現代の風車とも呼ぶべき風力発電のプロペラがたくさん回っていた。ヨーロッパでは他の国でも同じようだがチェルノブイリ事故以降、原子力発電から再生エネルギーによる発電に方向転換している。現代版風車は更に増えそうだ。

それにしても雨混じりの強風が吹く日の風車見物だった。