振り出しに戻る「落陽日記」

旅や日々の生活の一コマ。60代半ば、落陽期を迎えながら気持ちは再び振り出しに戻りたいと焦る日々です。

広い境内と千年杉の大木、若狭彦神社と若狭姫神社へ

2019-10-29 11:08:39 | 旅行
東大寺二月堂へのお水送りの神事のある鵜の瀬と若狭神宮寺を見た後、2km少し下流(北)にある若狭彦神社に向かった。神宮寺は名前のとおり神仏習合による若狭彦神社の付属の寺になる。

神仏習合や廃仏毀釈は日本史で習ったが、漠然としたままでいまひとつ理解ができていない。最近は国内の旅行に出ると神社や寺に寄ることも増えたような気がするので、その内に少しずつわかってくるのかも知れない。



若狭彦神社は若狭国一の宮で海彦山彦伝説の山幸彦を祭っている。ここから1km半ほど下流(北)に二の宮になる若狭姫神社があり、前者を上社、後者を下社とも呼ぶらしい。



若狭彦神社の境内に入ると杉の大木が並んでいて、見上げると空は少し見えるだけだ。





本殿の前まで行ってみたが我々以外には参拝客も見当たらず人気も感じなかったが、神官などは下社でお勤めのようだ。





静か過ぎるくらいの境内だが大きな杉の木に囲まれたこの神社にいると、何故か落ち着く。下社の若狭姫神社まで行くと本殿の脇には更に巨大な杉の木があった。



杉の木が大きすぎて本殿がホントに小さく見える。



二つの神社とその神護寺を見た訳だが、鄙の地にある寺社とは少し違うように感じた。古代のこの地は奈良や京に文物や人を運ぶ重要なルートだったように想像する。


話は違うが、この後で国道27号線を西に向かった。同行のY氏は瀬戸内海沿いの山陽路の生まれで今は東京在住だが、小浜市内を抜け右手に日本海が見え始めると「今、東西のどちらに向かっている?」と聞いてくる。Y氏の感覚では海は南側に見えるもので、河川は北から南に流れるものになっているようだ。

自分は盆地生まれの盆地住まいで海がどちらにあるかの感覚は殆どないが、河川については南に向かって流れるような感覚がある。

鵜の瀬まで遠敷川の上流に向かって車で坂道を登ってから神宮寺、若狭彦神社と下って来たが、何となく南行している気分があったのは確かだ。なのでこのブログでは自分にもわかるように、「下流(北)」と書いてみた。




東大寺二月堂のお水取りの水源は若狭神宮寺の湧水?

2019-10-21 08:35:34 | 旅行
福井県小浜市の郊外にある若狭神宮寺に行ってきた。友人のY氏の希望で一緒に足を運んだのだが落ち着いた佇まいの古刹で、参拝客は他に1組を見ただけだった。ツアーバスや外国人観光客がやって来るような場所ではないので静かに見学ができてありがたい。







事前に調べて知ったのだが、毎年3月12日に奈良東大寺の二月堂で行われるお水取りの行事に合わせて、10日前の3月2日に若狭神宮寺ではお水送りと言う神事が行われている。境内の一角に水が湧いている場所があって、小屋掛けがしてある。





3月2日の夜、ここで採取された水が遠敷(おにゅう)川に沿って約2kmほど上流にある鵜の瀬と呼ばれる河原に運ばれ、お水送りの神事が行われる。沢山の松明に囲まれて水を運ぶ行列が続き、数千人の見物人が集まるとのことだ。そして遠敷川に注がれた神宮寺の湧水は10日間を経て二月堂に届くことになるらしい。







鵜の瀬の近くに白石神社と言う小さな社があり、その近くの石碑に良辨和尚生誕の地とあった。調べてみると良辨は奈良の東大寺の大仏建立に功績を残し、初代別当を勤めたとある。若狭の神宮寺と大和の東大寺を水で結ぶ縁の源はここにあるようだ。



若狭から奈良や京の都を結ぶルートは複数あってそれぞれ鯖街道と呼ばれているが、遠敷川沿いに山を越える針畑越えもそのひとつになる。古来、大和朝廷へ献上される塩や海産物などだけでなく、大陸や半島から日本海を渡って若狭にもたらされた文物も運ばれていたに違いない。若狭に生まれた良辨にとって奈良は遠い場所でもなかっただろう。

また時には渡来人たちもこの街道を越えて日本の各地に散らばったと考えると、当時の若狭が重要な地だったと改めて感じた。







前照灯の向きが不適合で落とされたスティードのユーザー車検

2019-10-11 13:43:13 | 日記
思い起こせば2年前の車検では前照灯の照度不足で落とされ、バッテリーから前照灯に直結する配線キットを購入して照度は基準をやっとクリアしたものの、次には光軸の向きが不適合でテスター屋まで調整に走ってやっとこさで合格したのだった。早いもので2年が経った。

今回は後輪タイヤにヒビ割れが出始めた上に前輪にスリップサインが見え始めていたので交換することにした。車検では指摘されないだろうとは思いつつも指摘されたら日を改めて受験しなければならないし、走行中に万が一のことがあってもイヤなのでネット通販で前後セットで新品を購入。



車検の前に近所の知り合いのバイク店に持ち込んで交換してもらった。

前照灯の光軸が心配だが、2年前の車検以降は前照灯には触っていないのでとりあえずこのまま車検に行くことにした。検査場は前回と同じく京都南検査場。

検査がスタートして灯火やクラクションの確認の後、前回はなかったハンドルロックの確認がきた。先月の九州ツーリングの際に2回ほどロックを使ったのに今日はロックが掛からない。あれェーと言いながら鍵やハンドルを動かすがロックがかからず、検査官はじゃあ次の検査をと、前に促された。

ブレーキやスピードメーターの検査が終わり、いよいよ前照灯の検査で緊張する。バイクの2メートルくらい前にスライドしてきた検査機のガラス面にハイビームにした前照灯を当て、合格だと天井から吊り下げられた電飾掲示板に◯が出るが、20秒くらいしてから✖が表示された。がっくり!



レーンの出口で不合格の通知とともに、その内容が記載された紙をもらった。前回の車検時にはもらっていないが、その後にもらえるようになったのだろうか?これは分かりやすい。今日の午後4時までなら再検査が2回まで受けられる。

とりあえずハンドルロックを試してみると何の事はない。鍵を180度裏返しにして差し込んだらロックできた。



前照灯も自分で調整が出来そうな気がしたが明るい時間帯では適当な場所もないので、今回も前回同様に寝屋川のテスター屋まで片道20キロを走った。その方が確実だ。

テスター屋の兄さんは前照灯を見るなり手でパンパンと前照灯の側面を叩いて向きを変えた。自分ではわからなかったが、明らかに左を向いていたようだ。それじゃ合格するはずもない。その後、検査場と同じような検査機で微調整してくれたが2年の間に振動などでズレてきたのだろう。

何とか午前中に検査場まで戻り、再検査で合格することが出来た。ホッとした。