振り出しに戻る「落陽日記」

旅や日々の生活の一コマ。60代半ば、落陽期を迎えながら気持ちは再び振り出しに戻りたいと焦る日々です。

桜が満開、今年は少し遅かった

2024-04-07 21:48:05 | 旅行
自宅のある住宅街は元々が広大な池を干拓した水田地帯なので、幅が数メートル以上はある排水路が多くある。その排水路沿いにはソメイヨシノが植えられた箇所が今も多く残っていて、この時期になるとツボミがふっくらとし始める頃から毎日のように散歩に出かける。ちょうど今日、4月7日が満開を迎えた日と言って良さそうだ。






池の干拓が完成したのは太平洋戦争直前で、その後に植えられたとすると80年くらい経っているせいか、古い桜が多い。



排水路沿いには野生の菜の花が咲いている場所があるのだが、桜がある場所から離れているのは残念。競演してくれると素晴しいコントラストの絵になりそうだが。rぇで




所々にある茶畑も、あとひと月もすれば一番茶の茶摘みが始まる。遮光ネットが被せられる日も近そうだ。







上の画像は東京の千鳥ヶ淵の桜で、4月2日の撮影。当日は現役時代に自分の部門の販売スタッフだったメンバー達との呑み会に上京して、開宴までの時間を使って千鳥ヶ淵にやって来た。20年以上前、出張ついでに夜桜を見に立ち寄った記憶がある。

平年なら桜は散り始めている時期だと思うが、まだ五分咲きにもならない感じで、ちょっと残念だった。それでも貸しボートには順番待ちの長い行列ができるほど花見客は多く、外国人の姿も目立った。

上京には新幹線を使わずに青春18きっぷを使い、在来線を5回乗り継いで東京駅に着いた。始発に乗車して10時間かかるが、窓の外を眺めたり、乗降する人たちを観察したり、飽きてくると文庫本を読むか居眠りしていると退屈はしない。




今回の18きっぷは2回分の未使用きっぷをヤフオクから6,500円で落札。往復に新幹線を使っていれば更に必要だった約2万円は呑み会の会費、ビジネスホテル代、翌日に行った埼玉県に住む娘と孫との食事代に化けた。


急ぐ旅でもなく、時間とヒマはたっぷりあるので有効に使わなくてはと思っている。



11月のひるがの高原は予想外の雪景色だった

2023-11-24 16:34:56 | 旅行


今年になってから国内の旅にヨメと出かけたのはこれが初めて。チェンマイには今年二度も行っているので、それだけでも十分だが気分転換のために出かけた。

通行料金節約のため、ひるがの高原までは京都から湖西経由で敦賀まで行き、そこから北陸自動車道で武生、一般道で九頭竜湖⇒美濃白鳥⇒ひるがの高原のルートで約250キロのドライブ。昼食や休憩を含めると約6時間を要した。名神や東海北陸道を使えば約220キロで3時間もあれば行けるが、高速代は6千円近くになる。多少時間はかかっても敦賀経由だと信号待ちも圧倒的に少なく、燃費も良いし疲れも少ないだろうと判断した。

九頭竜湖を過ぎるころから道路の脇には除雪されて積まれた雪が所々に表れ始め、日の当たらない山影に残っている雪も見えてきた。そう言えば岐阜県では2日前の土曜日に降雪があり、ノーマルタイヤの車でスタックしている場面のTVニュースがあった。東海北陸自動車道はチェーン規制が出たようだが、今日は月曜日で何らの規制はない。

宿に着いたのはすでに薄暗くなった17時前で、幻想的な雪景色が迎えてくれた。(画像は19時頃撮影)





ホントは途中のどこかでキレイな紅葉が拝めたらと思っていたが、今年は猛暑が続いたせいか茶色っぽい紅葉が多いように見え、時々雨も降っていたせいで車を停めて景色を見る場面はなかった。

しかし快晴の青空の下、キレイな雪景色が見られたのは良かった。まだ11月も20日過ぎなのに、これは予想外だった。







スキー場はまだオープンしていないようだが深夜には照明が点いて、人工降雪機を稼働させてオープン準備をしているようだった。

ひるがの高原の宿から飛騨高山まで約50キロあり、足を延ばしてみた。こちらの方面には若いころからスキーやキャンプで何度も来ているが、今回は三之町や宮川の鍜治橋あたりを少しだけ歩いた。多くの観光客で、それも見た感じでは海外勢が8割以上かな?相当賑わっている。初めて来た頃の昔は観光客も多くはなく、もっと静かなたたずまいだったと思う。今の三之町の筋は土産物店や飲食店ばかりで、商店街のようだ。







実は7月上旬にチェンマイから帰国したのだが、7月中旬に娘が出産のために里帰りして来た。予約していた産婦人科の個人病院で検査の結果、帝王切開が必要かもしれないとのことで、総合病院の産婦人科に回され、8月の盆前には予定より約3週間早く男児を出産。バタバタしたが無事に出産できて一安心。10月上旬まで母子で家にいたため、ミルクを飲ませたり入浴させたり、毎日手伝わされたが、帰っていなくなってしまうと寂しくなるもんだ。

2年半ほど長期入院していた義姉が入れる施設がやっと見つかり、11月から入居。継続的な治療や多少の介護も必要で、経済的な課題も残るものの、ようやく一段落。そんなことで2泊のドライブ旅行に出かけ、久しぶりにブログを投稿してみようかと思った次第だ。

パスポートに出国スタンプを捺してもらった

2023-07-09 14:54:51 | 旅行
空港から海外へ渡航する際に、日本人用(主として)に顔認証ゲートが導入されて久しい。コロナ禍前の2019年から導入され始め、現在では羽田、成田、新千歳、中部、関西、福岡、那覇の7空港で運用されているそうだ。

それまでは出入国管理官との対面審査で、出国の際は搭乗券とパスポートを渡すと読み取りと本人確認をされ、問題がなければわずか10秒程の感じだったが、最後にペタンとパスポートに出国のスタンプを捺され、パスポートと搭乗券を返してもらって終わりだった。

以前も日本人専用レーンに並べばさほど長い行列が出来ることはなかったが、顔認証ゲートになってからは非常にスムーズになり、行列が出来る間もなくゲートに入れる感じだ。今回の渡航では出国も帰国も共に、顔認証ゲートはガラ空きに近かった。円安がこのまま続き、航空運賃が高止まりのままだと海外に出掛ける日本人は一向に増えず、このゲートに行列は出来そうにない気がする。

今回の帰国時だが、審査場のスタッフは日本人を顔認証ゲート方向に案内する人と、ゲート通過後に帰国スタンプを希望する人にスタンプを捺す人の2人だけ。ゲートの横でディスプレイ操作の不慣れな人を補助してくれる人の姿は見えなかった。対面審査に比べて省力化され、配置人員も相当減らせているだろう。

参考までに出入国在留管理庁のホームページを覗いてみた。日本人対応で減らせた人員は、外国人審査に充て、外国人の出入国審査の厳格化維持と円滑化を図るとある。恐らくこれはコロナ禍以前の訪日外国人を増加させる前提での方針で、確かに必要な事ではあるが、コロナ禍前の前提レベルに戻るだろうか?過剰な設備と人員が勿体無い気がする。

また、出国審査場と入国審査場での顔認証ゲートの設置割合は同率ではなく、出国が6割、入国が4割となっている。確かに飛行機のボーディングタイムが迫っているのに審査場に長い行列があったら間違いなく焦る。



ところで顔認証ゲートが導入されてからはパスポートに必ず捺印されていた出国と帰国のスタンプが無くなった。希望すればゲート通過後のカウンター窓口で捺印してくれるので、今回の出国時にはもらってみた。窓口の人が美人だったからだけで、特別な理由はない。

ウチの嫁は毎回スタンプをもらっている。パスポートをスタンプだらけにしたいようで、買い物ポイントのスタンプをもらう感覚だ。以前には寺社巡りをして御朱印をもらうことを楽しみにしていた時期もあったが、これに似たようなものかも知れない。


帰国の際の失敗談だが、ウチの嫁は自分の後ろから続いて隣の顔認証ゲートに入ったはずだが、出口で待っていても中々出て来ない。おかしいなと思いゲートの場所に戻ってみると、うまく認証されなかったようで、嫁は空いていた隣のゲートに移動してディスプレイを操作している。

何のことはない、嫁はマスクをしたまま操作をしていて、これでは駄目だ。大きな声を出すのは憚られるのでマスクを外す仕草で知らせて、やっとゲートを通過できた。オマケに最後まで慌てたのでスタンプをもらい忘れ、ブツブツ言っていた。ヤレヤレだ。



航空運賃は高いし円安で一時1ドル145円台、海外旅行へのハードルが高くなった

2023-07-02 14:37:39 | 旅行
今月(6月)上旬、関西空港からシンガポール経由チェンマイに飛んだ。搭乗したシンガポール航空のエコノミー席は搭乗率90%以上でほぼ満席。

しかしながらチェックインの行列に並んだ時から周囲を観察していたが、日本人乗客はせいぜい1〜2割と思われた。このシンガポール航空便は全日空のコードシェア便でもあるのだが。

10年くらい前までは海外の航空会社便でも日本発着路線の場合は乗客の半数以上が日本人だったのに。

そして関西空港までのアクセスとして今回は京都駅から19時台発のリムジンバスを利用したが、乗客は途中の高速京田辺からの乗車を含めて全部でたった6人。これも少な過ぎやしないか。

今年になってコロナウイルスに関わる海外渡航規制はほぼ無くなり、日本から海外旅行に出かける人が増えるかと思いきや、全く違う。自分の周囲では海外在住の子供や孫に会うためや仕事で渡航する者はいるが、海外旅行だ海外ツアーだという人はあまりいない。

東京などではパスポートの更新や新規申請の人が多く、窓口に長蛇の列が出来ているとのニュースがあったが、その割には渡航者が増えた、または増えそうな兆候が見られない。 

一方で円安は更に進み、一時は1ドル145円台になったようだ。やはり航空運賃の高騰や円安の進行、海外での物価上昇が日本人の海外渡航にブレーキをかけているとしか思えない。

今回のチェンマイ往復の航空運賃は約9万円だったが、航空会社は違うがコロナ前に何度も利用していた当時の約7割増しだ。他の航空会社でもコロナ前のおおよそ2倍になっている。安いはずのLCCでも2〜3倍になっていると思う。

たまたま先日配信された旅行会社のダイレクトメールの中に、バンコク・アユタヤ5日間(関西空港発着)というプランが、129,800円〜169,800円て掲載されていた。但し燃油サーチャージ別、空港施設使用料別とあり、それらを加算すると、支払総額は172,770円〜212,770円となっている。

このプランは往復とも日本航空の深夜直行便、ホテル・ニッコーバンコクで2泊、全食事付、観光バスツアー付と内容は充実しているので、初めての海外旅行、初めてのタイ旅行と言う人にも安心できるプランだと思う。が、それにしても高いなあ。以前でこの金額ならビジネスクラス利用のプランかと思う。

試しにこの旅行社のWEBサイトで9月出発の支払い総額10万円未満のタイ・バンコクツアーを探すと、最安値で8万5千円台だった。エアーは直行便ではなく香港乗継、またはベトナム・ハノイ乗継で、スタンダードホテルに3泊。食事はホテルでの朝食のみで、フリープランのため観光や現地空港との送迎は無し。直行便の飛んでいるバンコクまでを、乗継便で行くのも何だかなあ!

バンコクまでの直行便利用で安価なプランはエアアジア便利用プラン(ホテル2泊)で8万7千円台があったが、9月の催行日がたった2日だけでは対象になり難い。

コロナ前のこの旅行社のバンコクプランだとタイ国際航空の直行便利用が大半だったと思うが、現在はタイ国際航空利用での9月プランで最安値は13万6千円台。ホテル2泊で、食事はホテルの朝食のみ付いてフリープランだ。自分のイメージだと以前には半値以下の5〜6万円台であったような気がする。

他の旅行社にはもっと手頃な価格のプランもあるのだろうが、それらも以前より高くなっていることは間違いない。また、旅行先が異なっても似た状況だろう。  

このように航空運賃が高くなり円安も高止まりすると、気軽に海外へとは行けなくなる。2回を1回に減らしていると残り時間の少ない自分のこの先、楽しみが無くなるなあ!


下の画像はシンガポール・チャンギ空港のラウンジと、その中に設えてあった日本庭園風の坪庭?


















田沢湖、角館を経て西木温泉で一泊後、帰途に就く

2022-12-19 10:47:17 | 旅行
田沢湖には27年前ごろに出張の途中で立ち寄り、田沢湖高原温泉のホテルの露天風呂から夕暮れに佇む田沢湖を眼下に見下ろした記憶が残っている。



日本一深い水深をもつカルデラ湖だと、最近改めて知った。少し前、TV番組のぶらタモリで北海道の支笏湖を紹介していたが、支笏湖の水深が田沢湖に次いで二番目と言っていた。

ただ、旅から帰って田沢湖のことを調べてみると、およそ80年前から水質の酸性化が始り、湖の生態系が大きく崩れたそうだ。そう言えば田沢湖にしかいなくて絶滅した固有種のクニマスが、富士五湖の西湖で見つかったと言うニュースが10数年前にあった事を思い出した。昭和10年頃に全国何ヶ所かの湖水に受精卵を運び込んだそうで、それらが生存していたのだ。

何故に水質が酸性化したのか、その原因は先日訪れた玉川温泉を源流とする、高酸性度の水が田沢湖に流れ込んだためだ。否、自然に流れ込んだのではなく、人為的に田沢湖に導水したためだ。

カルデラに水が貯まって出来た田沢湖は外輪山に囲まれ、玉川温泉から流れ出る酸性水を運ぶ玉川は、外輪山を越えて田沢湖に流れ込むことはない。昭和15年頃、外輪山の外側を流れる玉川の水の一部を、田沢湖に導く土木工事をした。

その目的は田沢湖の水を利用した水力発電所を建設するにあたり、流入河川としては小さな沢くらいしかない田沢湖の水位を保つために、新たな流入河川を作ることだったのだ。

その結果、田沢湖の水質酸性化が始り、プランクトンや酸性水に弱い鮭鱒類などが死滅してゆき、完成した発電所の機械までもが酸性水に侵されて腐食し、使い物にならなかったようだ。

工事の計画段階から酸性水による障害の発生を懸念する声があったようだが、軍国主義の色濃くなった時代の、電力増産の国策の前に消されたに違いない。何たる愚策。

戦後だいぶ経ってから石灰を使って酸性水を中和させる施設や、希水効果も狙ったダム湖も造られて田沢湖の酸性度が薄まり、ウグイなどの酸性水に比較的強い魚種は復活しているようだ。しかし、湖の深い部分は酸性度が高いままで、田沢湖にクニマスを戻せるようになるまでには、まだ相当の年数が必要だろう。








角館の町に寄ってみた。武家屋敷の並ぶ街並みの桜が有名だが、シーズンとしては終わりかけではあったものの、紅葉はまだ綺麗だった。

今晩の宿は角館の中心部から少し離れた西木温泉だった。チェックインを済ませてから紅葉のライトアップを見るために、再び武家屋敷街に戻った。



ライトアップの見所は少なく、紅葉は昼間だけで充分だったかも知れない。



西木温泉の宿は「ふれあいプラザ クリオン」。町のコミニュケーションセンターを兼ねた公共施設で、温泉には仕事帰りに立ち寄っている町の人たちが多かった。



この宿は、秋田空港を朝9時台に出発する便に乗るため、1時間程度で空港まで行ける宿として選んだ。

今回のみちのく旅は3泊4日とは言え、始りは午後出発便で帰りは午前発便なので、内容的には中二日に目的地が集中した。レンタカーの走行距離は6百キロ弱で、少し強行軍だった。温泉のハシゴドライブも悪くないが、次はゆっくりとした滞在型で来たいものだ。