振り出しに戻る「落陽日記」

旅や日々の生活の一コマ。60代半ば、落陽期を迎えながら気持ちは再び振り出しに戻りたいと焦る日々です。

東一口(ひがしいもあらい)の桜並木を見て、一口(いもあらい)の地名を考える

2024-04-09 19:26:49 | 日記
前回の投稿は自宅近くの散歩道にある桜の紹介だったが、昨日はショッピングモールにヨメと買い物に行った帰途、久御山町東一口の桜を見に行った。自宅からは4キロ離れた場所にある。

生憎と曇天だったが、時折満開の桜を散らす風が吹き、桜吹雪が舞う景色が見られた。



写真は国道1号線京阪国道から西方を撮ったが、正面に見える前川橋付近が桜の見所の中心になり、1号線からだと排水路沿いを下流に向かって約700メートル先の巨椋池排水機場まで桜並木が続いている。


約15年前に排水路の護岸工事があり、左岸側にあった桜はすべて伐採されて若木に植え替えられたので少し寂しくなっていたが、現在では若木も成長したので右岸にある老木にも見劣りしなくなっている。



この付近の桜の名所と言えば排水機場から宇治川沿いに4キロ先下流に背割堤がある。桂川、宇治川、木津川の三川が合流して淀川になる地点で、桜展望タワーもある。駐車場もあるが京阪八幡市駅からも徒歩圏内で、広い河川敷ではシートを広げての花見も可能だ。

それに比べると東一口のこの場所は交通の便がなくて駐車場もなく、広い河川敷もないので花見をゆっくり楽しむのは難しいので人出は多くない。平日なら来る人も更に少なく、写真を撮る時間だけぐらいなら路肩駐車も出来なくはない。

しかしながら桜のボリュームはたっぷりあるので短時間でも見るだけで満足できると思う。そう言った意味では桜の穴場と言える気がする。

ところで話は変わるが東一口の地名は難読としても知られていて、西一口もある。先日、桜を見に東京の千鳥ヶ淵に行った後でJR市ケ谷駅に向かって歩いていると「一口坂」と言う交差点に出会った。標識には「HITOKUCHIZAKA」と表記されていたので、東京にも「いもあらいざか」があったら難読地名にはならないよなあ、と思った。

が、気になったので調べてみたら明治時代になる前は「いもあらいざか」と呼ばれていたのだとか。かつては坂の下に一口稲荷神社があったとの説もあることが分かった。

また、神田駿河台にある淡路坂の別名が一口坂(いもあらいざか)で、坂の頂上付近に現存する太田姫稲荷神社は、江戸城を開祖したと言われる太田道灌が京の都の南の里「一口」にある稲荷神社を江戸に勧請したもので、別名として一口稲荷、そしてそこの坂が一口坂と呼ばれることもあったようだ。淡路坂の地名は江戸時代になって鈴木淡路守という徳川家旗本の屋敷あったためらしい。

道灌が一口にあった稲荷神社を勧請したのは疱瘡を患った愛娘を助ける目的だったそうで、この神社には疫病退散のご利益があると伝わっていたのかも知れない。そこから「いも⇒忌み、いもがさ(疱瘡)」「あらい⇒はらう、治す」と言う語源説がある。

読み方の由来は他にも説があるようで謎めいたままで良いと思っているが、「一口」の字が表す意味は集落の北、東、南側を巨椋池に囲まれて出入り口が西の一方しかないことに起因しているのは間違いないようだ。

何れにせよ、京都にある一口(いもあらい)と言う難読地名が、東京にも別名としては残っていることは分かった。




初詣は毎年同じ場所ばかりだが

2024-01-06 10:24:19 | 日記
昨年末から帰省していた娘夫婦と生後5ヶ月に近い孫が、正月の1日午前、埼玉に帰って行った。かわいい孫に当分は会えなくなるのは淋しいが、5泊も居られるとチョット疲れが・・・。

その疲れを癒やすためではないが同じ日の午後、京都市内にあるホテルにヨメと二人で泊まりに行った。当初は娘たちも一緒に泊まればと考えていたが、群馬にある夫の実家からも呼ばれているので埼玉に戻らなくてはならず実現出来なかった。

1泊だけだが. ホテルで夕食と朝食をいただき、温泉にも2回浸かり、チョット贅沢な正月の1日を過ごせた。





朝食はおせち料理だった。

ホテルをチェックアウトして自宅に帰る道すがら初詣をした。行ったのは40年近く毎年欠かさずお参りしている壬生寺と吉祥院天満宮の2か所。

壬生寺の正門。

本堂と隣りにあるのは千体仏塔。初めてきた頃に仏塔はなかった。
ここの水かけ地蔵さんに水をかけて祈ると一つの願いがかなうそうだ。しかし腰痛が再発しないこと、最近ひどくなっている慢性の頭痛と目まいが治ることの二つもお願いしてしまった。どちらかでもかなえばありがたい。ここでは自分だけのお願い事になってしまったが、もちろん本堂のお参りでは子や孫を含めた家族の無病息災を祈っている。


境内では20人あまりの人たちが竹刀ではなく、木刀で初稽古をしていた。側には天然理心流試衛館と書かれた旗竿があり、新選組ゆかりの地らしい光景だ。女性剣士も何人かいた。





次に行ったのは吉祥院天満宮。ヨメが生まれ育った地にあり、諸説ある菅原道真公生誕地の一つでもある。また二人の我が子が七五三参りをした神社でもある。

翌日は朝の散歩がてらに近所の伊勢田神社へ。
鳥居のある参道は約150メートルある。

樹齢二百年はありそうな大きな木が並び、この参道を歩くのは気持ち良い。


神社前には参道を分断するように市道が走り、こちらからのアプローチの方が自宅から近いのだが、お参りの際は遠回りでも参道ルートを使っている。



小さな神社だが式内社なので、古い歴史があると思われる。元旦の午後イチにも来たのだが初詣の人の長〜い列が出来ていたのでその日の初詣は諦め、今日になった。

ここは普段も散歩の途中でお参りすることがあり、勝手ながら自分としてはマイ神社みたいな認識をしている。

2020年以来コロナには感染することなく過ごせたが、その間に突発性難聴で右耳がダメなり、脊椎管狭窄症と椎間板ヘルニアと腰椎すべり症でひどい腰痛と歩行困難に苦労した。今は軽度の腰痛はあるものの歩くのに支障はない。

ただ突発性難聴以来、時々現れていた軽い目まいや頭痛が最近活発になり、不快な時間が増えた。かかりつけ医に処方してもらった薬も効果があまりなく、次の対策を探す必要がありそうだ。

今年は6回目の廻り年になるので老化はやむを得ないが、何とかフツーの生活が維持できるように努めたい。






2023/12/20

2023-12-26 21:09:12 | 日記
冬になるとリビングで使っている石油ストーブの芯を自分で交換してみた。

ストーブはC社製で、ホームセンターなどで販売されているが、その中でも安い部類のストーブで、デザインが変わらずに毎年冬が近づくと棚に並んでいる定番中の定番みたいなヤツだ。

我が家では同じストーブが2台あるが、リビングで使っているヤツは既に10年近く経過して、燃焼中にひどい臭いのすることが時々ある。数年前に替え芯を買っていたのだが、面倒なので今まで替えていなかった。

替え芯には説明書が付いているのだが、開いてみるとA3サイズでしかも表裏両面に手順が延々と書かれていて、一瞬ゾッとした。一通り読んでみたが、手強そうだった。

中学生の時に一度だけ芯を交換したことがあって、すこぶる簡単だった記憶がある。今更ながらうまく交換できるか少し不安になった。




先ずはストーブから給油タンクと燃焼筒を外した。



左側にある黄色と白色の物体が替芯。



ストーブのキャビネットはタップネジ4本を外すと引き抜けた。右側に給油タンクの受け口と、赤色の給油サイン金具が見える。給油タンク内の灯油が減って軽くなってくると赤色のサインが小窓まで上昇して知らせてくれる仕組みになっている。真ん中にある金色の円筒は対震自動消火装置。


芯案内筒を外して給油タンクの受け口の上に置いている。点火ヒーターのリード
線が本体と繋がっているのでこれ以上離しては置けない。芯の上部は真っ黒で長い間使っていることがわかる。



芯をはずすには芯と芯押えを時計回りの方向に回しながら持ち上げるとパイプから抜けた。芯にある3か所のフックと、芯押えにある4か所のツメで芯が固定されているので、新しい芯はフックを芯押えの所定の穴に入れ、あとは芯押えのツメで芯を固定すれば良い。説明書には芯の高さや芯の点火ポイントになる切込の位置の調整をするように書かれていたが、フック位置を合わせただけであとの調整はする必要がなかった。




芯を上下させるギヤとラックの噛み合わせも難無く簡単に出来た。このストーブは構造的にも、また部品の精度も完成されている感じがする。電池式の点火ヒーターがあるだけで電気は使わず、もちろん電子部品も無いのでメンテナンスが簡単な上に、今までに故障の経験も無い。

キャビネットを取り付けて組み立てが完了し、点火してみるまでのトータル作業時間は約50分かかったが、次回は15分くらいで出来る自信がある。

ホームセンターでこのストーブを探したら1万円以下(税別)であり、替芯は2千数百円で売っていた。経済的で長く使える製品だと思う。

我が家では子供が独立するまでは石油ファンヒーターを使っていたが、夫婦二人だけの今はこの石油ストーブが中心で、時々エアコン暖房を追加する。ただエアコンや石油ファンヒーターは室内が乾燥しすぎてしまうのが嫌だ。

石油ストーブの上にはヤカンを置いて室内を加湿し、沸いたお湯はお茶や調理に使えるのがありがたい。それに万が一停電になっても使えるのも心強い。


年金受取用の銀行口座の優遇特典とは

2023-12-17 10:55:28 | 日記
自分の年金はメガバンクにある預金口座で受取っていて、そこから毎月ヨメに渡すの生活費や自分の小遣いを現金で下ろし、クレジットカードや一部の保険料の引き落しに使っている。

国民健保の保険料や固定資産税は地元の信用金庫口座から引き落しているので、メガバンクから信金にインターネットバンキングを利用して毎月送金している。メガバンクで一元管理すれば送金の手間が省けるが、何らかの不測の事態が起きた場合、預金を含めて複数の口座に分散しておいた方が良いのではと思っている。

今回は同じメガバンクに我がヨメが口座を新規開設したので、この口座を年金受取り口座にすることで得られる優遇特典をあらためて確認してみた。
①インターネットバンキングを利用しての自社銀行口座間の振込手数料が何回でも無料。
②同じくインターネットバンキングを利用しての他行口座への振込手数料が月3回まで無料。これは毎月使うのでありがたい。
③提携コンビニATM手数料が月2回無料。
④自行ATMの時間外手数料が無料。(紙の通帳を取止めた場合にも適用される)

以前までは預金残高に応じたステータスで優遇ランクがあったはずだが、いつの間にかそれは廃止されたようだ。コンビニATMでの無料回数も減ったように思うが、自分は毎月初に1回ATM支店まで行って必要な入出金と記帳をしていて、コンビニATMは臨時の入出金の場合だけなので、月2回の優遇で十分。インターネットバンキングがあるので引き落しや振込はPCで随時確認をするようにしているのはもちろんだが。

これは優遇とは関係ないが、毎月25日と月末日(銀行休業日の場合は前営業日)の8:45〜18:00の提携コンビニATM手数料は無料だ。これは全く知らなかった。給料の支給日に対するサービスでもあり、自行ATMへの集中を回避するための対策なのだろうが、良い考えだ。

ところでヨメは自宅から300mの地元信金の支店にある口座で年金を受取っている。受給が始まった時にまあまあの粗品を頂き、その後も数年くらいは毎年粗品があったように思うが、今は無い。地元信金でのATM時間外手数料は無料だが振込などの手数料は同一支店内以外はインターネットバンキングを含め全て有料。しかもコンビニATMも使えないので、メガバンクのようなサービスは無い。

一方で受給した年金をそのまま定期預金に回せたら1年間は優遇金利(0.15%)が上乗せされるサービスがあるが、200万円で利息が2400円(税引き後)ぐらいであまり魅力的でもなく、多くの利用者があるようにも思えない。他にも百貨店での展覧会や料亭への優待、温泉旅行への優待などがあるようだが、ヨメには関心がないらしい。

だからと言ってヨメに年金の受取り口座をメガバンクに変更する様子がないので訊ねると、現金の入出金と記帳だけなので信用金庫の方が便利だと言う。確かに自宅から1km圏内の支店やスーパーなどに置かれた信用金庫のATMを数えてみると6箇所もある。コンビニATMも5箇所あるが記帳は出来ない。スーパーの買い物ついでに利用出来る信金ATMの方が、ヨメにとっては便利らしい。

メガバンク、信用金庫、それぞれに出来ることと出来ないことがあるので、年金受給者に対するサービスも異なってくるようだ。

銀行口座の紙通帳が無くなると・・・・

2023-12-09 11:17:24 | 日記
自分が利用しているメガバンクから、最近頻繁に「先着15万名さまに1000円もらえるキャンペーン」の通知が届く。内容を読むと紙の通帳からeco通帳への切り替えを勧める案内で、紙の通帳にかかるコストを減らしたいようだ。

切り替えに応じてくれた預金者に渡す金額だけでも1億5000万円かかるキャンペーンだ。ゼロ金利の状態が長く続いて、銀行もここまでコスト削減に迫られているのだろうか。

自分はこのメガバンクだけでなくNet専業銀行にも口座を持ち、そちらには紙の通帳が無いが、出来れば通帳は有ったほうが良いと思っている。例えば銀行アプリを入れたスマホを携帯時に大事故に会い、生命を含めて全てが失われても、通帳があれば自宅に置いて普段持ち歩かないので家族の手に残る。キャッシュカードだけでも残れば何とかなりそうだが、ちょっと心もとない。

以前にこんなことがあった。義父が亡くなって数年後、義父宛に信用金庫から組合配当金支給の通知ハガキが届き、数千円の配当金がその信用金庫の口座に振込まれたとある。義父が信用金庫の組合員で、預金口座を持っていたことは家族も知らず、あわてて家の中を探すとその信用金庫の総合口座通帳が出てきた。亡くなった時に他の銀行の預金は全て相続手続きしたので、それで終わったと思っていた。

通帳を見ると信用金庫の口座にはなにがしかの普通預金残高と、百数十万円の定期預金残高があった。

信用金庫の窓口に行き、用意した相続関係の書類と通帳を提出して口座の解約を依頼した。担当者は年配の男性行員だったが、しばらく待たされた後で払い戻された現金は普通預金口座の残高だけだったので、通帳の定期預金のページを開いて定期預金の残高もあることを指摘した。

すると担当者は「ああ、そうですね」といった感じであまり詫びる様子もなく奥に戻り、しばらく待たされた後に定期預金の残高も払い戻された。

担当者がウッカリして定期預金残高を確認していなかったのだろうと思う一方で、ひょっとしたら何らかの悪意があったのではとの疑念が、今も残っている。

仮に義父の通帳が見つかってなくても配当金支給の通知ハガキを持参すれば預金口座の存在は確認できたと思うが、定期預金まであるとは自分達も気が付かなかった可能性はある。通帳を見つけて全部チェックしていたから担当者の不備を指摘できたが、通帳がなかったら定期預金は払い戻せなかったかもしれない。そう考えると通帳は大事だ。

たまたま先月、我がヨメの預金口座を自分と同じメガバンクに新規開設した。信用金庫での経験があるので紙の通帳はヨメにとって必須。

このメガバンクの場合、3年ほど前から新規開設して紙の通帳を発行すると年間550円の管理料を取られるが、ヨメは70歳を越えているので無料。スマホやネット環境に弱いシニアには配慮しているようだ。

紙の通帳を発行しなければスマホを使って自宅から口座を即時開設出来るが、紙の通帳を発行すると窓口に行かねばならず、しかもネットで事前予約が必要。ところが自宅から一番近い8キロ先の支店を予約しようとしたら、1週間以内に予約できる日も時間帯もわずかしか無い。ちょっと遠いが13キロ先の支店なら2日後にとれたので予約した。10数年前には2キロ先に支店窓口があったのだが、今は3キロ先にATMだけの支店があるのみで、不便になったものだ。

予約した時間に窓口に行くと行員から紙の通帳は管理料がかかりますと、年齢確認もせずに言われた。シニアは管理料いらないでしょう?とこちらが言うと初めてマイナンバーカードの生年月日を確認してくれた。紙の通帳が要らないならわざわざ窓口まで来たりしない。

行員から口座申し込み画面を開いたタブレットを渡され、画面の案内に従って必要事項を入力するように言われた。文字変換が苦手なヨメに代わって自分が入力したが、マイナンバーカードの撮影だけはうまく出来なくて、行員を呼んでやってもらった。行員も少し手こずっていた。

撮影や入力が終わってデータを送信するまでに来店から30分近くかかり、それから審査完了の通知がタブレットに表示されるまで20分近く待たされた。結構な時間と手間がかかり、通帳発行を伴う新規口座の開設は簡単ではない。




いずれにしても通帳の有無にかかわらず、万が一の際には預金口座の存在や口座番号などが家族にわかるように、何らかの処置をして置くことは重要だと思う。