goo blog サービス終了のお知らせ 

の~んびり タイランド 2

タイの風景、行事や趣味の陶磁器を写真を中心に気ままに紹介しています。

東南アジアの古陶磁器

2025年04月01日 | 陶磁器(タイ)
2年振りの投稿です。

その後、手元にやって来た古陶磁器を紹介します。
まずはチェンラーイのパーン窯で15~16世紀に焼成された青磁花文輪花盤です。オムコイ・メートゥン村の出土品です。
久し振りに聞く地名ですが、かって掘り残した場所を発掘中のようです。
長期間土中にあったことを証明するように、貫入には土銹が食込み、高台内には植物の根が張り付いていた痕跡が残ります。







盤径:276~282mm、高台径:112mm、高さ:75mmです。







見込みはパーン窯の特徴をよく示す五弁の花文を二重線の櫛描きをしています。盤縁は指で潰して輪花にして櫛で線搔きをしています。間隔はバラバラ、肉厚もバラバラで薄くなった2箇所で焼き割れが生じています。
一般に箆で削ぎとった規則正しい均一な輪花に仕上げていますが、このおおらかさは他に見ません。
還元焼成でパーン窯特有の青磁色に上がっています。高台内は筒型トチンの融着を剥がした跡が残ります。

※  ※  ※  ※  ※


次はサンカロークのパーヤン窯初期の青磁鉄釉掻落花三魚文盤とでも銘々しましょうか、下地に白化粧土を掛け、鉄釉で盤内外に輪線を轆轤書きしたのちに見込み、立ち上がりを刷毛塗りし鋭利な箆で掻き落として、菊花草文、三魚草文を描き青磁釉を掛けています。
カロンには黒地を掻き落とした盤を見かけますが、サンカロークでは初めて見ました。
また、高台内に鉄銹を施したものは存在しますが、青磁釉を塗ったのは初見です。青磁釉は窯印なのか一部が掻き落とされています。
高台内に青磁釉を施した状態で筒型トチンに載せていますから、しっかり融着しています。見込みには爪つきハマの爪痕が残りますが、どちらも丁寧に除去しています。







盤径:307~312mm、高台径:130mm、高さ:76mmです。










スコータイのコレクターが約30年前に集落内で発見した人物から入手したが、故人となり遺族が売りに出したようです。
貫入には土銹が固着しており、長期間土中にあったことを証明しています。

※  ※  ※  ※  ※


メーカチャンのワットカロン遺跡近くの農地から出土したと言われているチェンセーン様式の緑釉降魔印釈迦座像です。
タイの古窯で緑釉が用いられたのはカロン窯だけと言われていますが、胎土の影響か厚く掛けられた緑釉は暗緑色にくすんでいます。









全高:228mm、全幅(台座寸法)95X57mm、仏像高:188mmです。



最新の画像もっと見る

1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (mash1125 世界の街角)
2025-05-02 09:23:17
ご無沙汰いたしております。
2018年以降訪泰出来ておりませんが、お元気のことと存じます。
サンカロークのパーヤン窯初期の青磁鉄釉掻落花三魚文盤、びっくりです。まだまだ知られていないモノがありますね。
カロン・緑釉降魔印釈迦座像よくでてきましたね。
時々Updateねがいます。
返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。