の~んびり タイランド 2

タイの風景、行事や趣味の陶磁器を写真を中心に気ままに紹介しています。

ムアン・パー・ロット

2022年02月08日 | チョンブリー
バンコクの東80kmに自動車部品企業を中心に日系企業の工場が集中するアマタ・ナコーン工業団地があります。工業団地の北と東の境界に国道3466号線と国道3127号線が通り、その交差点あたりがパーン・トーンの町です。交差点を東へ約7km行くと「ムアン・パー・ロット」があります。南北700m、東西1,400mのドヴァラヴァティー時代の環濠と土塁が残る遺跡です。





環濠の外側、北西角に立っている「プラ・タート・ムアン・パー・ロット」です。本来の仏塔をアユタヤ時代に現在の形に補修しています。
仏塔は基底部3.5mの四方形で、高さ3.5mと小型ですが、塔内にはチョンブリーの統治者、もしくは聖職者の遺物が納められていると信じられています。



仏塔の建つ小山に見える盛り土は煉瓦積みの基壇ですが、長い年月の経過で崩壊が進んでいます。





仏塔前の貯水池です。

林の中に「プラ・タート・ムアン・パー・ロット」が立っています。周りは水田で、同時代の遺構は他に見当たりません。


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環濠都市「ムアン・パー・ロット」で出土した遺物が、環濠のほぼ中央に位置する「ワット・ナー・プラ・タート」に保存されています。

礼拝堂が建設中です。

出土品です。保管されているというより、木の下に放置してある状態です。
環濠からはドヴァラヴァティー時代の7世紀から11世紀の遺物と共に、中国磁器やメソポタミア、またはイランの陶器が出土しています。
ドヴァラヴァティー時代以前に扶南の版図にあったことを示す、オケオ出土品と同等の石造物も出土しています。

ナーガの下で瞑想する仏陀像です。

ナーガの拡大です。

側面に彫られた法輪です。左右に彫られています。

仏座像です。

何が彫られているのか不明の石柱です。
改めて見ていると法輪を支える台座のようです。(2022年2月8日に追記しました)
上部の曲線は透かし彫りされた法輪で、彫られているのはドヴァラヴァラティーの獅子像でしょうか。
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参考にウトーン国立博物館展示の法輪とプラパトムチェディ国立博物館展示の法輪を追加しておきます。






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頭部が失われた石仏です。

ラテライト製の石材です。矩形で角穴が開いています。

薬をすりつぶす石材です。



お馴染み石鉦です。





結界石です。



円形の台座です。石仏の足と、毀れた新しい仏像が置かれています。

「Soma-sutra」と呼ばれていますが・・・。

「ムアン・パー・ロット」から北東55kmに扶南、ドヴァラヴァラティー、クメールへと連続する「シー・マホソット環濠集落」があります。
プラチンブリー国立博物館に展示されている「シー・マホソット、49番遺跡」出土のメソポタミア、またはイランから持ち込まれた9世紀の青釉四耳壺です。

カオ・ラーム(バン・セーン)

2016年06月07日 | チョンブリー

市場や道路を走っていると竹筒に入った餅米を蒸した食品をよく見かけます。地域によって用いる竹筒が異なったり、味のと違いはあるものの、基本は餅米をココナッツミルクで蒸したおやつのようなもので「カオ・ラーム」と呼びます。バンコク周辺では、チョンブリーのバンセーンが有名で、いまだに昔ながらの方法で作っている店があるとのことで、写真を撮りに出かけてきました。
バンコクから約80km、午前5時40分にスタートして午前6時40分に到着です。狭い路地を入っていくと早朝から「カオ・ラーム」を販売している店があり、車を停めて作っている場所を訪ねると、店の向で煙が上がっています。「何しに来た。」との問いかけに「写真撮影。」と答えると、家の中の荷車をどけ駐車スペースを確保してくれました。

まだ全体に火が回っていません。
真ん中に並んで立っている青竹が「カオ・ラーム」で中には黒餅米、「トゥア・デーン」と呼ばれる小豆によく似た赤い豆、ココナッツの果肉数片、そして「ナム・カティ」というココナッツ・ミルク入りの炊き汁が入っています。蒸すと書きましたが、炊くといった方が良いようです。炊きあがると甘い赤飯のようになります。
白い餅米を炊くときには、黒い豆が入ります。やはり甘いおこわです。





まだ燃えていない所へ椰子殻の種火を分けていきます。

3時間炊き続けます。











燃え尽きてきました。椰子殻の投入です。









彼の話では、ほとんどの店が炉で炊いているそうです。この近くににも店がありますが、ブロックで囲まれた炉で作業をしていました。
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「メー・ニヨム」というお店です。朝からたくさんの人が買いに寄っています。



売れると竹を鉈で割ってから客に渡します。

この老婆が店名の「メー・ニヨム」でしょうか、短い竹筒の「カオ・ラーム・チョット」の汚れを丁寧に落としていました。

「カオ・ラーム・チョット」です。
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店の裏では竹筒に餅米を入れています。

切った青竹です。節が中程にあって、ずいぶん上げ底になっています。

「カオ・ニョウ・ダム」(黒い餅米)、赤い豆、ココナッツの果肉を適当に詰めていきます。
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駐車のため庭を空けてもらい、長時間にわたりうろうろしたので、手ぶらで帰るわけにも行かず、ちゃんと買ってきました。
長い「カオ・ラーム」は3本が100バーツ、短いのは1個が25バーツです。ただ、竹筒が長いと言えども上げ底で、内容量はどちらが多いのかよく分かりません。



赤飯のようになった黒い餅米です。口のあたりには炊きあがったココナッツミルクがクリーム状になり、竹の香りが全体を包み、柔らかく炊きあがっておいしくいただけました。
店の説明では3日間ぐらい日持ちするとのことでした。

こちらは白い餅米と黒い豆です。

「カオ・ラーム・チョット」です。黄色い実は「ペックワイ」といいますが、どのようなものかよく分かりません。こちらには竹のスプーンも付いています。

水牛レース(ウィン・クワーイ)

2013年11月20日 | チョンブリー
■「ラップ・ブア」が催されたサムットプラカーン県の東隣りのチョンブリー県では同じ日に「ウィン・クワーイ」(水牛レース)が開催されます。今年は142回目という歴史のある催しです。

普段は水田でのんびりと草を食んでいるか、水に浸かっている姿しか見かけない、実におとなしい水牛ですが、この日は巨体を躍らせて、地響きをたて競走します。
どこにそのような疾走力を秘めていたのかと驚かされます。
ラップ・ブアを見終わって、水牛レールが開催されるチョンブリー県庁前までは、車で1時間足らず距離です。1日で回ることができますが、今回は過去の写真を紹介します。
出走を待つ水牛たちです。まだ角が幼く仔牛のようです。競走は体格別に3クラスに分かれているようで、この子たちは小型クラスに属します。
大型水牛の疾走は迫力があり、人気もあって午後に出走します。



スタートラインへ牽かれていくところです。

競技場です。直線コースを六頭前後で競争します。

なかなかスタートゲートに水牛が入ってくれません。また、フライングも多くてスタートまでにかなりの時間を要します。

揃ってスタートしました。地響きを立てて疾走します。









水牛のお尻に上手く跨り、細い手綱と鞭を操って疾走していきます。







この水牛たちは小型の部類でしょうか、騎手が大きく見えます。






こちらは体躯が大きく、立派な角を持った水牛たちです。

後方から着いてくる水牛の騎手は落馬ではなく、落牛しました。


手前の白線がゴールラインです。ゴール近くになると鞭に力が入ります。









ゴールをすると騎手は走る水牛からうまく飛び降ります。





若い女性もたくさん観戦してます。