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湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」

2009年06月17日 | 北欧・東欧
○ストコフスキ指揮ヒズ・シンフォニー・オーケストラ(CALA他)1947/12/10・CD

1楽章は素っ気ないインテンポでさっさと終わってしまう。少々の不思議なテンポルバートも殆ど効果を発揮せず、味気ない。だが2楽章は陰影があり、非常な思い入れが感じられる。全般、低弦と木管ソロの音色が美しいが、やはりコール・アングレに拍手だろう。音楽は常に流れを無視したかのように止揚するものの、それほど違和感がないのは、この演奏が全体として即物傾向を維持しているせいだろうか。終楽章はやや作為的にテンポを落として始まり、フィナーレとしてのバランスをとっているようだ。ちょっとバラケが感じられる部分もあるものの、作為的な解釈においてもそれほど乱れは意識されず、ドヴォルザーク特有の弦の刻みのキレがよいのが清清しい。ゆったりした感傷的なフレーズではやはり思いっきり「作為を篭めて」歌心を示し、録音としては好悪はあるだろうが、一回性のライヴとして聴いていたらきっと感動できたであろう。終盤、少し違和感のある「重ね」が聴かれるがご愛嬌。何故か即物的なアッチェルのままにあっさり終わり。ちょっとアメリカオケとは思えない、ヨーロッパオケ的な奏者表現や音響バランスを感じるが時代柄だろうか。ストコらしさという意味ではちょっとニュートラルに振った部分はあると思う。録音は放送ライヴ並みの悪さだが40年代なので仕方ないか。○。久々の復刻では。


Dvorak: Symphony No.9 "New World"; Schubert: Rosamunde, Tyrolean Dances / Leopold Stokowski and His Symphony Orchestra



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