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湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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ヒンデミット:「気高き幻想」組曲

2018年06月07日 | Weblog
カイルベルト指揮ハンブルグ・フィル(ICON/warner)CD

もっさりと重くて鈍臭い、客観性すら感じさせるカロリーの低さと雑さ、はヒンデミットの低音域の書法のせいなのだ。ヴァイオリンなどがリズムを刻むときの愉悦感たらなく、それはカイルベルトがこのCDでは直後に収録したウェバ変での素晴らしくキレキレな拍節感に通じるものである。この曲では両極端のカイルベルトがあらわれているようにも感じる。ドン臭さ=ドイツ臭さでもある。その重厚なスケールは、同曲をやたらと振ったモントゥーには無い。むしろこの三曲ではコンパクトにヒンデミットの日和振りを楽しむべきだとすら思わせてきたのが、ここはスルーでいいやと思うフレーズのそれぞれにきちんと役割があったことに気付かされる。最後はシンフォニーを聴いたような感想。まあ、オケに雑味、というかカイルベルトの振るオケはわりと雑味があるので、こだわらない人だったのかもしれないが、冒頭の印象はそれで正しかった、ということでもないだろう。
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