湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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グラズノフ:コンサート・ワルツ第2番

2009年04月30日 | グラズノフ
◎スヴェトラーノフ指揮ボリショイ国立歌劇場管弦楽団(brilliant/melodiya)1961/5/27live・CD

1,2番どちらかを◎にすべきと思ったのだが、目覚しい個人技から強靭な合奏力を発揮して効果的な演奏に仕立てているこちらを◎とした。共にモノラルではあるもののbrilliantでは残響付加によりほぼ擬似ステレオ的に聴こえるので、楽しむのに不足は無い。同時期このオケが実質どこだったのかわからないが管楽器群が非常に強いことを伺わせる。弦楽器には雑味があり、残響でわかりづらくはなっているものの「ライヴなり」の出来であったことは想像に難くない。しかし力感はありプロとしての最低水準は当然大きく上回っている。もう既にスヴェトラのグラズノフになっており、分厚い響きはソビ響末期に比べ充実した聴感を与える。グラズノフの曲は一言で言えばマンネリズム、系譜的には19世紀帝政ロシア末期の二大流派を統一しただけの(さほど巧くは無いかもしれないが)教科書的作風で、特にハーモニーの感覚が鈍重でチャイコよりも古く魅力に欠けるが、補って余りあるメロディの魅力があり、それが最も発揮されるのはこういった小品である。◎。
スヴェトラーノフ・エディション(10枚組)

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