湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

<雑感>おひさ巡回

2007年08月15日 | Weblog
いやー、みなさんサイト死んでますねー(苦笑)昔なじみ、もしくは昔嫌ってた(ごめん)クラシック音楽系サイトを「有名だったところを中心に」巡回してみたわけであるが、見事に1,2年ほったらかし(苦笑)ブログに移行した人もあんまりいない感じがする。ブログよりサイトのほうが検索順位は上がるけど、検索順位が上がってほしくない、という個人のかたはたくさんいるはず。私もかつてはそうでした。今は別にどうでもいい(ブログなら削除とかすりゃいい話で)。それにしてもものすごく気合いを入れて作ってたとこにかぎって、動いた形跡がない。そういう人のリンクリストから更に飛んでみるとこれが半分以上リンク切れしてるときてる!

音楽の無い場所での音楽論議は不毛だ、とか学生のころはよく言っていた。今はネットを介して音楽も映像も見られる(モバイラーでナローバンダーな私は駄目だ)けど、やっぱりきほん単なる文字列だけで交わされる音楽の話題って不毛で、リアルな場所にみんな、戻っていったのだろうね。予言めいたことをもう3,4年前に書いた気がするが、見事そのとおりになった。かわって一般のクラシックファンのかたがけっこう多くなったような気もする、ブログなんていっぱいある。コアなネタとか、ためになる話なんてめったに出会わないし、かつてのサイトやbbs連中ひいてはパソ通時代のフォーラム仲間みたいに、ディープに掘り下げたことを言ったり書いたりする人は殆どいないけど、そのかわりヲタでない普通の人のクラシック音楽に対する温度感がわかりやすい。健全なかんじすらする。ディープな話したければ、もしくは読みたければ下火とはいえ匿名系の場所行けばいいだけだしね、はっきりいってそこ行くだけで十分かな。

一方ではプロのモノ書きや文字が金になることに気づいた有名音楽家さんたちとかが手を引いたってのもあるだろう。既存メディアを介さず自分の手で直接発信すること、ファンと交流することの新鮮な喜びを楽しむ、なんてのに時間をかけることのアホらしさに気づいたわけだ。結局どう運営したって嫉妬と妬みのハッテン場であるネットじゃあ荒れるわけだし、一時期若年層にみられた「サイトをやってる人はタダで情報提供するのが当たり前」なんて通念をひけらかされたら、私だってめんどくさいと思うくらいで。

ネットはつまんなくなった。余りネットに慣れてないかたは意外に思われるかもしれないが、「もはやネットで取れない情報は多い」。かつて「ネットで取れない情報はない」と言われた時代は著作権を端緒とするさまざまな問題と、何より発信側の「腰引け」によって去り、素人の書く「確度の低い、もしくは乱雑でわかりにくい」情報しか出てこなくなっている・・・金がらみの裏がなければ。

でもね、やっぱ音楽は聴いてなんぼ、やってなんぼ。ニコ動の音楽版みたいのがあって違法アップロードに書き込みやりほうだいだったら、「ネット・クラシック」は発展しなおすかもしれない。でもそんなの許されないから(でもそんなのかんけーねー!と裸で踊っても法的には無駄)、リアルな場で、レコード鑑賞会とか、楽器を持ち寄って遊ぶとか、そういう楽しみに戻っていくのがいいんではないでしょうか。プロはプロとしての持ち場に戻る。それが正解かもね。

まあ、私はこのままのスタンスで静かに続けるわけだが。サイトからだと8年半近くかあ。そりゃ慣れきってますから。誰に何と言われようが何も言われなかろうが、

「でもそんなのかんけーねー!!」




ps。楽器を弾く精神的余裕が欲しい。。わりと調子が上向いてるのに。
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4 Comments

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確かに・・・ (けん)
2007-08-19 11:34:27
作曲家を主題としたサイトも以前ほど元気がないな。
どうしても文献頼りになるからなぁ。
自分の足でと言うのもなかなか難しい。

俺が賢治童話全集を開設したときは随分と相互リンク依頼があった。
ぜ~んぶお断りしました。
今じゃメアドがトップに掲載してあるけどあれはもう死んでいるw
もう面倒だ。
宿題の問い合わせとか相互リンクとか、リンクなんて勝手にすればええじゃんと俺はいつも思っていた。
当初は開設にあたって画像をもらったり参考にしたりしたところのリンクは貼ったけれどもそれもやめた。
管理人のカラーは出来るだけ出さないようにしようと思ったからなんだけどね。
今じゃ「こんげつのはなし」も更新しない。
あの話を当分掲載しないといけないような気もするしなぁ。
俺の思いは、俺のサイトで大雑把に作品を把握し、あとは書店で、って事なのだ。
そこらへんが分かっていない人が青空文庫の掲示板の常連の出版関係者にいたようだがねw
悲しい人間だぜ。
作品はやはり本で読まないと。
いつでもどこでも読めるのはやはり本。
電子書籍は駄目だ。
返信する
著作権問題とネット文化の凋落 (管理人)
2007-08-19 13:00:23
かつて有名サイトと呼ばれた大半が書籍の丸写しでした。今のようにアフィリで儲ける時代ではないのでアクセス数を稼ぐことには自己満足というか名前を売るだけの非常に嫌な意味しかない気がしたものです。みんな枯れましたねえ。

私は著作権がらみの仕事もしていたのでそもそもそういうやり方とはちょっと距離を置いているのですが、案の定、今は権利が切れたものでも載せることに躊躇するような風潮が生まれている次第で(賢治とか、普及のための転載には一定の意味はあると思いますし、私は買うまでも無い参考資料としての一片の随筆くらいは青空が役にたつなあと思ってますが)・・・実はここでも権利主張される可能性のある画像があるので、gで始まるドメインのアクセスとかあるとどの部署か必ず確認するんですが(苦笑)一回gではないですが著作権関連団体のアクセスがあったときはびびりました、といってもきっと勝てるんですけどね、押さえるところ押さえてるんで。

>自分の足でと言うのもなかなか難しい。

ネットな人って結局コモラーなのでネット上では異常に活動的で情報収集完璧ですが、(オタクサークルではなく一般社会という意味での)リアルでは一切調べない動かないというのがとても嫌いです。オカルト関係でもそういう連中が居て、たいていオカルト好きよりもアンチオカルト好きなんですよね。オカルト好きは宗教がかった人やインチキ商売人も多いですけど、スケプティックスを自称する日本人ってたいてい生産的でない「メタなオタク」の流れの上にいるので、何回か違う名前を使って衝突しましたが、リアルに動いていればすぐわかるくらいの基本知識もないのに、文献にはこうあるだの弁証法的に言えばだの頭でっかちなことばっかり言うので一切交流を絶ちました。楽器を弾くというのは一種開放的な行為でもあるので(アマチュア奏者の世界はやっぱり狭いですけどね)、やはり弾かなきゃなあ、と最近になって活動再開した次第です。しかし、弾くことに集中しすぎると自分のレベルに頭があってしまう、だから音盤やライヴでちゃんとしたプロの演奏を聴いて、「身の程を知る」こともたいせつ。いずれ、どんなにマルチメディア化したとしてもネットには達し得ない行為を含んでいます。

>相互リンク依頼

ブログだとトラバとかですが、さいきんはみんな商売目当て(SEO対策)ですね、冗談で時折承認します。昔の相互なんて、みんな切れてますね。根性ないなあ、人にリンク頼んでおいて閉鎖はないだろと。

>もう面倒だ。

同感で、ここも何年か一切相互交流を意図的に絶っていましたが(旧いけんさん他2,3人のかたは別ですけど)、かたくなにするのもどうかというところと、しょうじき仕事(の先行き)がどっちみちけっこうやばいままなので、そういう意味での別のコネがどこに生じるかわからんなあ、という思いでちょっと門戸開いてます最近。

>今じゃ「こんげつのはなし」も更新しない。

これはちょいさびしいですけど、私のサイトも同様だからなあ。。

>俺の思いは、俺のサイトで大雑把に作品を把握し、あとは書店で、って事なのだ。

まったく同感です。私の場合は、紹介だけして、あとは興味があったら自分で調べろ、自分で手に入れろというスタンスを、何かあるたびに示してます。

とにかく何かを評するのに、それが生まれたときの状態を飛び越してネットで解決というのは性にあってません。音楽の場合ネット配信ってありますけど、抵抗あります。

本は私はびっしり線を引いたり書き込みをするのでネットではそもそも意味ないのです。。
返信する
まぁなんちゅうか (けん)
2007-08-19 15:26:35
作曲家や演奏家の生涯を一生懸命調べたってそれでその人の音楽性がどうのとは言えないのだよなぁ。
伝記作家は英雄のごとく書くしねぇ。
まさか女と一発やっている時に曲想が湧いたとか書けないだろうからなぁ。
どのサイトを見ても笑ってしまうのはだれそれと付き合っていた頃の作品は・・・ってそりゃ関係ねぇだろ。
大体音楽家はすけべぇが多い。
女が曲に影響していたら実に大変な人も多いだろうにさ。
どうもあの手のサイトを作っている人は人格的につまらん人が多いねぇ。
返信する
偏愛家という厄介 (管理人)
2007-08-19 17:16:39
>作曲家や演奏家の生涯を一生懸命調べたってそれでその人の音楽性がどうのとは言えないのだよなぁ。

これはもう音楽ではなくて音楽史という史学の世界の話で、文学の世界の話でもあり、偏愛家言い換えればディレッタントののたまう言説からは事実情報だけを取り出して参考にするくらいがいいです。

>伝記作家は英雄のごとく書くしねぇ。

或る英雄像を捏造し、「それ」を楽しむ・・・事実はおいておいて、という感覚はまさに文学的で、かつて本をよく読んだ世代には当たり前のようにあると思うんですよね。私もけっこう拡大解釈した妄想を織り交ぜますが、雰囲気を伝えたいだけで事実かどうかなんかけっこうアバウトな扱いにしてます。たぶんそういう注記をどこかにしてたなあ。。別サイトか。。

>大体音楽家はすけべぇが多い。

聴覚を失った作曲家は数多いですけどたいてい梅毒とかだったりしますね。若いころのディーリアスの放蕩ぶりは目も当てられないものだったそうで、ユングの不倫ぶりより酷い、だから晩年の不自由は自業自得とさえ言えます(一緒に行動していたムンクは長生きでしたけど病気塗れでもありました)。

今とはモラル意識の違う時代、言ってしまえば「違う惑星の文化のもとでの話」なので、すけべ、という話もけしてネガティブじゃない。現代の感覚でいう「真面目」な人にはわからない世界でしょう。画家然り。

>女が曲に影響していたら実に大変な人も多いだろうにさ。

マーラーはあきらかにアルマによって狂わされましたが、アルマがいなければ名は残らなかったかもしれません。影響は人によると思います。リストとか、あんまり女は関係ない感じがします。

ある種の曲を演奏するのに、すけべえであることは重要ですねえ。音が違ってきます。これも当たり前のことで、分析したり研究したりしたって出てこない、まさに答えのない質問です。

>まさか女と一発やっている時に曲想が湧いたとか書けないだろうからなぁ。

スクリアビンですね、描写音楽。しかしかれはその行為を宗教的に意味があると考えていた。立川流顔負けです。

他にもいます。
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