湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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2019/11/25日誌:昼の徘徊・ザ・東京温泉ウォーキンズ9(呑川←→中原街道→呑川→稲荷湯)

2019年11月26日 | 東京温泉
もうちょっと近くて(往復ウォーキングでダメージが残らない距離で)良い湯はないものか、ということで温泉郷太田区に絞り、太田区は銭湯マップを作って大大的に宣伝してるゆえ(目黒区、品川区、世田谷区の近隣区域を含めて町工場の多い労働地帯だったので銭湯が多数ある)見直したら結構近場にありました。というかここは知ってました、温泉だったのか。むしろ池上へ散歩するたびに商店街沿いのここが目に入り、いつか入りたいなーと思っていた雪ヶ谷の稲荷湯に行きました。

…近すぎる。

昔のランニングコースのちょうど半分くらいのとこにある。片道3キロあるかないか。往復6キロは、すこし短いけど、妥当か。道に新味なし。。

本日は都合により目黒線奥沢駅から。


すこし秋の空が戻ってきたけど明日は冬。

長さと比して寂れたと言わざるを得ない奥沢商店街は開発前に寂れたかんじ。風呂屋がひっそりあります。昔はこういうのが一つの町に一つはあった。煙突は細くて現代的な補強のあるメタル煙突。

商店街を抜けてまっすぐいくと左折。柳の大木が目印。このへんはほんとにもう、変わったけど、基本的に新味のない町。かつて温泉抜きのウォーキングではほぼ最初に出てくる交差路。

べつにこのダラダラ下り道を行かなくてもいいんだけど。稲荷湯はほぼ呑川沿いなので、大岡山から東工大グラウンド手前から歩けばいいわけです。渋谷川などを源流にする呑川が暗渠から地上に現れるとこ。

このお屋敷はいつまでも残って欲しい。幹線沿いのお屋敷は最近マッハで消えていってます。環八沿いとかもうみんなワークマンプラスになってしまうのではないか。

ここは前にエキブロやTwitterにあげた馬頭観音。予感ではお寺が管理してそうですが辻にこの規模の小祠でがっちり組み込まれて機能しているのは頼もしい。

古くても江戸後期。このへんは江戸中期より遡ると保存用移転とかするので、少なくとも新しいでしょう。そして池上本門寺へ向かうルートのため、日蓮宗の色が濃くなってくる。これはどうだか調べなかった。

視界が開ける。呑川と中原街道の交錯。左から流れてきてます。

この先が東工大下。

中原街道。呑川が道路を渡ります。





安永年間の石橋供養塔。今や規模的にかなり無理のある巨大化した橋への供養塔ですが、破損がやや多く(裏面)道標を兼ねた日蓮宗塔の台石にはほぼ穿たれる鉢状穴はありません。台石は旧石橋の転用かもしれない。明治以降は鉢状穴は穿たれなくなります。

雪ヶ谷へ。呑川はその名の通り、飲用水路、および農業用水として作られた河川と教えられました。呑川の名は通称だったと思われ、もっと小さな用水路も呑川と呼ばれてました。九品仏川(自由が丘の暗渠公園はかなり新しいものです)を我々は呑川と呼んでました。この呑川よりは狭いけど、そこそこ大きかった。昭和三十年代までは水源の九品仏の池も残っててボートに乗れたとか。こういう池はそう昔でもないころ、奥沢の高台から自由が丘(窪地で沼地)方面を眺めると2つくらい見え、明治時代の測量地図では湖沼地帯のよう。あ、ブラタモリとかぶってきた。戻ります。

しかしここまで大きな工業用水みたいな川だと情緒きついっすね。ガアガア鴨が騒いでますが。かれらは特に水質とか関係ないらしい。藻があれば。

池上線が見えてきた。温泉地帯も近い。

住宅地。

川が汚くても好きな道。身投げできない絶妙な高さのフェンス。逆側の奥は活気ある商店街です。そのむこうは急坂。あ、またブラタモリになるとこだった。

西の橋で左を見る。

何気なさすぎるレトロ看板が光ってます。

コインランドリーと両翼配置ですが、もともと男湯女湯だったのかな。内部構造的には違いそう(左の左が女湯、左の右が男湯でコインランドリー側に男湯がもともとあったとすると、男湯広すぎる。。でも、まあ
そうだったんだろう。)

稲荷湯さん。左から上がります。

ああ、銭湯。まさにレトロ銭湯。

ただ、レトロ銭湯としたらかなり豪華だったと思う。玄関は広いし、清潔で、金魚が泳いでる。

靴箱は古く数は多くないけど、銭湯なのでそこまで殺到はしないのだろう。月曜の四時あたりは混むようなことがグーグルに書いてましたが、高齢の方が3名ほどいただけです。

ああ、使いやすい銭湯!

受付のおじさんおばさんも愛想がいい。銭湯!

共用部の狭さは、ここはリニューアル銭湯じゃないのでいいのだ。銭湯はこれくらいだ。テレビでかい。すぐ湯に向かえる。女湯がパーテションで分けられたような入り口で男湯脱衣場接近感が気になるが、それも余裕のある脱衣場に入ると、共用部のぶんこちらでゆったりできるのだなあと。そして

天井たっか!

銭湯は天井が高いものだった。風呂場に入るとなおさら実感される。変に手を加えないからこそ天井の体育館のような高さが際立ち、あー、新銭湯見て天井高いとか言ってたのが恥ずかしい。ここはレトロスーパー銭湯。ここの特長である洗い場のバリエーション豊かさ。椅子と手すりのある洗い場ひとつ、パーテションで区切られ背後を気にしないで体を洗えるブース式洗い場たくさん、もちろん普通の蛇口だけの洗い場もあるから、混んでもけっこう待たないかも。風呂桶ひっくるめて全部タイルの心地よさにも感じ入る。清潔感がある。タイルに黒湯が少しぬめる。湯桶は全体としては広いが、細かくパズルのように分けられており、癖がある。まず目的の天然温泉は三角形の小さなスペースのみ。だが足を踏み入れてびっくり。深い!湯の中に腰を下ろせない絶妙な水深で、人が溜まるのを避けている(腰を下ろす台は水中にあるが浅すぎて身体が出る)。だが人がいないと中腰で蠢きまくることができる!

黒湯の効果に疑問というかやっぱり温泉地の湯にくらべ身体に刺さるような効果が実感できず、今後は薄い色かドス黒い色のとこを攻めようと思っていた。稲荷湯は淡褐色と聞いていたが、白湯と言うほどには薄くない。やはり黒湯という名前をつけているだけに、黒湯を薄めたような色をしている。効果については他の少しぬめる黒湯と違わないだろう。その他、温泉ではないが面白い形の湯桶がならぶ。

てきとうだけど、カプセルみたいな泡風呂。空いてるときの独占感。このお風呂はこれが一番でした。ほか、ジェットバスも深めの広い風呂桶なので身体の当てたいとこに当てほうだいです。ここも黒湯より他の趣向のお風呂、という点は常連さんの動き見ててもわかります。あとサウナが広いな。有料。

ほんと使い勝手がいい。古さとか関係ないですよ。銭湯の良さと工夫の良さ。プラス淡黒湯です。ゆっくり温まりました。抜けは早かったが、通えるな。

満足感が高かった。
おすすめですよ。

復路は略。


奥沢の稲荷。

おわり。
近いな。





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