湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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ドビュッシー:弦楽四重奏曲

2006年11月28日 | ドビュッシー
○パスカル四重奏団(concert hall)LP

戦前戦後の名演のひとつである。どの団体でも感じることだがラヴェルとカップリングされたりしていてもスタイルはまったく違い、この曲のほうが歌いやすく単純な感情もあおりやすいせいか、ドビュッシー名演ラヴェル凡演のパターンはある時代まで黄金律としてあった。パスカルも同じである。ラヴェルの精細に欠けるたどたどしさがここにはない。ソロとしても活躍したファーストヴァイオリンの雄弁な曲であるということも理由のひとつに挙げられるだろう。解釈の非常に巧みな演奏を繰り広げている。フランスのアグレッシブさというか、ロシアみたいなごり押しも中欧みたいな普通ぽさもアメリカ的な金属質音もない、オーソドックスと言うべきバランスを備えており、モノラル期のスタンダードと呼びたい。余り強くは印象に残らず特徴的な個性はないが○。

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