◎ジュイユ(Vn)ロジェ(PL)(ACCORD)CD
同盤に併録されているアンサンブルのヴァイオリニストとはやはり違う高みにあることを感じさせるシャンタル・ジュイユ、ソリストというのは選ばれた人種である。この曲はまったく不安はない。この人は冷え冷えした現代的な作品もしくは東欧北欧的な作品に向くと思う。パスカル・ロジェはまったく危なげなくチェンバロふうの音を振りまく。きらきらしたピアノ・リュテアルが実に民族的で、バルトークらの音楽と接近していることを感じさせるが、そこにラヴェル特有の古雅で異界的な音響世界が展開され、民族音楽との交錯がくらくらとさせる。演奏設計が素晴らしく、このなかなか充実した演奏に出くわさない曲の、ボレロ的な一直線な駆け上がりを完璧に表現している。もっと熱してもいい曲だがスタジオ録音ではこれで十分だろう。十分に抽象的でもあり、◎にするに躊躇は無い。女流ヴァイオリニストにピアノ・リュテアルと原作に忠実な編成で模範たる名演。超絶技巧がそうは聴こえないところが凄い。
同盤に併録されているアンサンブルのヴァイオリニストとはやはり違う高みにあることを感じさせるシャンタル・ジュイユ、ソリストというのは選ばれた人種である。この曲はまったく不安はない。この人は冷え冷えした現代的な作品もしくは東欧北欧的な作品に向くと思う。パスカル・ロジェはまったく危なげなくチェンバロふうの音を振りまく。きらきらしたピアノ・リュテアルが実に民族的で、バルトークらの音楽と接近していることを感じさせるが、そこにラヴェル特有の古雅で異界的な音響世界が展開され、民族音楽との交錯がくらくらとさせる。演奏設計が素晴らしく、このなかなか充実した演奏に出くわさない曲の、ボレロ的な一直線な駆け上がりを完璧に表現している。もっと熱してもいい曲だがスタジオ録音ではこれで十分だろう。十分に抽象的でもあり、◎にするに躊躇は無い。女流ヴァイオリニストにピアノ・リュテアルと原作に忠実な編成で模範たる名演。超絶技巧がそうは聴こえないところが凄い。
最近になって彼の録音を集めていたりします。
このCDも欲しいのですが、現在は入手困難で、Amazonでも6千円する始末😵。
ユニバーサルミュージックから全集が出て欲しいのですが…。
ただ、ロジェはサティよりも指がよく動く曲の方があっていると思います。ロジェのツィガーヌは小林美恵さんとの録音の方を持っておりますが、よく指が動くのにやかましさを感じさせなずに美しさを感じさせるのはさすがだと思っております。
海外通販は支払方法などが理解していない関係で使っておりません。いつかやりたいとは思っていますが。ネット配信は個人的にはあまり好きではなく、本当に欲しいと思ったものは現物に残したいと思っておりますので、なるべくCDの購入にしております。とはいえ、ハードがなくなりダウンロードのみにいずれはなるかもしれませんので、その時は仕方なくそうするでしょうが…。
ロジェのライブをCDやFMで聴いた限りではテンポを大きく揺らしたりするなど比較的おとなしめのスタジオ録音と結構違いがあったりします。もしかするとこのリサイタルでもCDとの違いがあるかもしれません。
また、ロジェを生で聴くのは初めてなので、非常に楽しみです。
https://www.kyotoconcerthall.org/debussy2018/#performance3
一方で、激しい部分は強靭な音色でしたが、それでも美しい音色を聴くことができました。
更に驚いたのが、暗譜で演奏していたことです。暗譜自体は珍しくないですし、ロジェの長年のレパートリーでありますが、難易度の非常に高いドビュッシーの前奏曲集の全曲で目立ったミスが全くなかったのが驚きでした。あの美しいピアノには卓越したテクニックがあってこそと改めて認識しました。
しかも前奏曲集。うらやましいです。
まだ70歳前でしたっけ。ピアノで暗譜というのは、他の楽器より格段に音が多いしアンコールピース程度でなければそうそうできないと思うのですが、サティならともかくドビュッシーとは、さすがフランス派の第一人者ということでしょうか。。