湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

2019/11/28日誌:夜の徘徊・ザ・東京温泉ウォーキンズ11(中原街道→石川台→池上→西蒲田・女塚温泉改正湯→SPA&HOTEL和→蒲田駅)加筆あり

2019年12月22日 | 東京温泉
こう連日、温泉を訪ねているとスれてくる。最初に評判のいいところを訪ね過ぎたために、おおかた有名なところは行き尽くし、自分で探して行くようになると相対的な見方をするようになる。そういう評論目線では評価を低めに書いてしまいがちです。しかしそれ以上に思ったのがアプローチの良し悪しによる評価の上下。このシリーズはウォーキング&温泉、いわゆるW&Oをテーマにしています(そんな言葉ありません)。電車や車やバイク以上に「歩行」という個人差の大きい交通手段を使うため、私なんかは平地ならいくらでも歩けそうですし、背中を傷めているので(だから温泉銭湯廻ることになったのを今思い出した)筋肉に負荷をかける起伏は悪印象になりがち。そこへきて今日は早い時間に歩き出したのに雨が降ってきて豪雨の中を何キロも歩くはめになった。もちろん寒暖差による温泉評価は上がるんですけど、アプローチが険しく感じるのもたしかで、池上から蒲田は苦行でした。多分天気によりこのコースは川沿いを歩くなど楽しいものになるはずで、そうなると温泉銭湯への冷静な見方にもおひさまバイアスがかかり、ただ良かった良かったの感想になる。正直、後者でいいと思う。最近エンタメ性皆無の長文になるせいか閲覧数が激減しているので唐突にウォーキング記録に切り替えます。なお、あんまり明示してませんがこのシリーズは東京都大田区の西端、および世田谷区の南東端、目黒区の南西端一帯におすまいの方へ向けて、こういうウォーキングルートがありますよ、という提案でもあります。起点は新奥沢駅跡というGoogleMAPにしかでてこない場所にしてぼかしてますが、そこから2キロ四方以内なら参考になるかと。では。




ここまでは稲荷湯ルートとおなじです。呑川出合。

中原街道を洗足池に向かいます。洗足池寸前で右折。荏原病院ルートですね。

狭い道だけど交通量の多さに閉口。自転車が突っ込んでくるので気持ちいい歩行でもない。

池上線またぎ。

石川台で祠。こういう庚申塔はとても多いです。農地時代の名残。

ざっくりした造作ですね。

猿がほぼサルボボ。括り猿。

日蓮宗系の路傍石仏、さすがに多いです。池上近いですから。

荏原病院は紅葉がきれいでした。

その目の前のお店に簡素な祠。壊れているのは戦災かな。



やはり規格物みたいなざっくりした造作です。

ここは高台で、まっすぐ道なりに降りていきます。目の前を新幹線が通過しますね。

降りきった丁字路の右脇に本門寺末寺長慶寺があります。鎌倉の長慶寺が有名ですね。

ここの門前題目塔の台石が凄まじい。鉢状穴が深い深い!4面びっしり穴があいてますが、スマホの不調で3面だけどうぞ。ここまでのものは珍しく、まるでポットホール。多くの塔では見栄えのため新品の台石と交換するんでしょうね。





右折して新幹線の高架をくぐっていきます。

蒲田っぽい看板を見てホッとするも、ここで豪雨です。。
ここも潜り抜けて向こうへ行くと、道が盛り上がっている。



これが池上本門寺門前を流れる川とわかるとテンションがダダ下がりました。ぜんぜん蒲田ちゃうやんけ。池上。やっと池上。ちなみに前に書いた桜館が近いと思います。あたり3つくらい温泉銭湯あったかな。



見覚えある。

池上本門寺でした。門前。

雨のこの道を歩くのは初めて。川沿いは道幅狭く自転車の突進が怖い。もっとも生活道路に見知らぬ歩行者がズブ濡れで歩いてるほうが怖いか。

本門寺の山。幽霊階段もあるんだっけ。





神社なんてあったっけ。

次の橋で右に入ります。

…もう着くかと思ったらここから1キロ直進…

我慢の顔をしてやっと左折するとこにくる。なんとなく見覚えがある道。女塚神社の近くかもしれない。


さらにここで右に入ると見覚えありまくる道。はすぬま温泉から帰るとき、ちょっと入り込んだあたりでした。女塚温泉郷といえばいいのか、3軒ほど同じ源泉で銭湯が営まれていたようです。西蒲田に分布する湯量の多い、湯の濃いことで知られた温泉。かけ流しのはすぬま温泉も含まれますね。

改正湯です。昭和四年創業でがんばっています。女塚温泉の名も書かれている。よく知らないが、女塚温泉を別の銭湯として書いている人もいました(潰れたことになっている)。ネットの人なんていいかけんなんでわからないですけど。私含め。



金曜休みなので今日慌てて来たんです。早い時間に。すでに混んでた。いや蒲田駅そばという利便性に加えて著名なだけあり人気ですね。洗い場も湯船も余裕はあるのですが脱衣場に人が多いよ。設備も内装もリニューアル銭湯並になされていますが、浴場は稲荷湯そっくりのレトロ感。ここは共用部含め全体に広々してますが、脱衣場が狭く感じるし、そうなると浴場をよく見れば洗い場は広く取られているし天井は高く富士山のタイル絵や浴槽脇の金魚大水槽(群れで棲息していて一寸生なましいw)がスケール感を大きくしているし、浴槽もこころなしか広め(というより水面下が立体的で場所により深く独特)だけれど、計算してみると実際に例えば稲荷湯より浴室容積が大きいわけでもないのでは。内部がリニューアル銭湯化していないところは個人的に好き。サービス精神はたぶんリニューアル前からなんだろうなあ、立体的な浴槽もそうですが、お湯も四種類もある。稲荷湯同様、パズルのような入り組み方をしており、しかも水中が不規則な起伏で、思わぬところで座ったり足を伸ばしたりできる。この平面積でけっこうストレスなく人が入れそうなところも上手い。人は多いけど回転が早いゆえ、浴槽はどのゾーンもじっくり浸かることができます。入り方の説明もそこここにあるので親切。稲荷湯にあったカプセルのようなジェットバスはスイッチで一定時間噴出しますが、位置が低いのでしゃがまなきゃならないのは稲荷湯より入りにくい。しかしまあ清潔!湯もタイル底もつるつる(稲荷湯がそうでないというわけではありません)。この普通の湯エリアは平面積はありますが、それより色付きの他のゾーンのほうが人気。シルク湯は細かい泡を湯に混ぜて白く見せる優しい湯で、炭酸泉に少し似ているか。成分があるわけではないが、狭いのもあり人が交代交代入ってて少し待ってしまった。ここでも一番人気なのは炭酸泉。もっとも、黒湯に炭酸を混ぜ、温度を高めにしているのが独特だ。熱いと長風呂できないなーと思ったら黒湯よりぬるかった。炭酸が抜けるのでどこも低めなんですよね、壁に入り方ふくめ説明があります。何度も長風呂しなさい、と。ご老人がやってました。これはリニューアル時にできたのだろう。黒湯なのでぬるめといっても芯にひびき、あまり入りませんでした。

で、かつてはほぼ透明度がないと濃さを讃えられた黒湯なのですが、異色の淡彩はすぬま温泉よりは色濃いけれど(すいません久が原ますの湯と勘違いしてたので修正)、どこよりも濃い感じはしない、でした。つまりそこそこ透明度はある。古いガイドサイトに2-3センチの透明度でドス黒いとありましたが、写真も漆黒ですが、いや、つるつるした大田区の茶色味のある黒湯そのものでした。湯はさっぱりし底面・床面にまったくぬめりが残らないので、その点温泉感が薄いですが、水面に黒ビールの泡のようなものが浮いたりはしています。黒湯って冷泉で、場所により時間により激しく濃淡がある。濃さは成分の多さで決めるもので、新馬場の北品川温泉が都内一とテレビで認定されたそうで、ここはリニューアルまで成分分析もしなかったそうなので、てきとうに「都内一」と書かれていたのでしょう。もちろん温泉として、雨の中きて雨の中家まで帰って全然温さが持続しているので、駅前のスーパー温泉銭湯より効きます。だから人気があるんでしょう。池上温泉、辰巳天然温泉といった、濃さで知られた黒湯温泉も枯渇するなどで閉じました。今年になって休館状態になったところもあります。多くの老舗の黒湯温泉銭湯は湯船を狭くして循環させたり、湯を足して枯渇を避けているようですが、昔の写真を見るとここも平面積を小さくし(それを減点している人もいますが水面下の立体構造により二人しか入れないということはありません)気泡風呂にしてしのいでいるのかもしれない、と思いましたが、濃い薄いをただ色だけで判断するのはいけない、とあとあとポカポカの身体を抱えて思ったのですよ。いろいろ書きましたが、黒湯の奥のプライベート水中椅子スペースは最高です。タイル絵は壮大な富士山以外にもあったかな。設備はかなりちゃんとメンテしてるかんじでした。最後に、多分遠近人がよく来ると思いますが、基本的には蒲田なので、人によって、あまり客層が良くないと感じる人もいるかもしれない。下町だし、マナーの悪い人やよそものに喧嘩を売るようなふるまいの人もいました。なにげにそういうのに慣れてるので、駅で通行を避けないと大きな舌打ちをする若い風のおばさん(帰りに何かあった)なんかに比べれば記憶にすら残らないレベルですが、設備が良くても印象が悪くなるから困ったものです。裸で長屁するな、目の前だぞ。

マンションの下一面を使用していますが、代々の老舗の風呂屋です。

来た方向のまま歩くと工学院裏。




はい、これが蒲田駅前のスーパー温泉。銭湯とされてますがスパないしサウナですね。繁華街のビルの上です。錦糸町の楽天地スパを小ぶりにして新しくしたような感じ。施設は新しいので値段以外良いですよ(最低で平日1時間コース1300円)。塩化物混合の黒湯。浴槽も広いし早い時間かなり空いている。「東京ゆらん」によると大田区で黒の濃さでは一番だそうですが、ヌルヌルや表面の澱はあるものの肌触りが軽く、わりとぬるめなのもあって身体にはスッキリした印象でした。加温循環以外は消毒くらいの当地源泉掛け流し。

はー、雨きつかった。


まあ、こんな距離ではなかった
w
最後に14年前のAll Aboutの「濃い温泉銭湯」記事へのリンク。十二社温泉も閉じましたので、改正温泉しか残っていません。しみじみします。



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