◎ロスバウト指揮ACO(PHILIPS)1962/7・CD
1947年版はあんまり好きではないのだが、目下現役盤でいちばん聴き易くクセのない、しっかりした演奏としてはこれしか思い浮かばない。ローカリズムやナショナリズム、「伝統」や「慣習」「作曲家との縁」「作曲家そのもの」そして「ディレッタント的見地」のいずれからも開放された純粋なストラヴィンスキー初期楽曲の面白さを、音楽として、しかもロスバウトとしては異例なほどに美しく面白くリズミカルに聞くことができる。立派過ぎるくらいのコンセルトヘボウの響きもきちっと求心力をもってまとめられておりバレエ音楽という面に拘ることもなく、かといって踊りの音楽としてリズム処理にいささかの陰りも無い。ロスバウトでは一二を争う高音質の演奏ともいえる。現代曲に拘らなければもっと名を残せた技巧派だというのは誰しも認めるところだと思うがバーデン・バーデンの放送局では神のように祭られる人、跡をつぐブールすら霞んでしまう存在感だったことをいまさらこの演奏を聴きながら、楽しんで思った。文句なし、◎。DAの放送音源はこれのエアチェック。
1947年版はあんまり好きではないのだが、目下現役盤でいちばん聴き易くクセのない、しっかりした演奏としてはこれしか思い浮かばない。ローカリズムやナショナリズム、「伝統」や「慣習」「作曲家との縁」「作曲家そのもの」そして「ディレッタント的見地」のいずれからも開放された純粋なストラヴィンスキー初期楽曲の面白さを、音楽として、しかもロスバウトとしては異例なほどに美しく面白くリズミカルに聞くことができる。立派過ぎるくらいのコンセルトヘボウの響きもきちっと求心力をもってまとめられておりバレエ音楽という面に拘ることもなく、かといって踊りの音楽としてリズム処理にいささかの陰りも無い。ロスバウトでは一二を争う高音質の演奏ともいえる。現代曲に拘らなければもっと名を残せた技巧派だというのは誰しも認めるところだと思うがバーデン・バーデンの放送局では神のように祭られる人、跡をつぐブールすら霞んでしまう存在感だったことをいまさらこの演奏を聴きながら、楽しんで思った。文句なし、◎。DAの放送音源はこれのエアチェック。